【今週の労務書】『人事の成り立ち 「誰もが階段を上れる社会」の希望と葛藤』

2018.12.01 【書評】
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名著著者と往復書簡

 「温故知新」――そう形容するのにふさわしい本書は、大きく揺らぐ日本型雇用なるものの神髄理解に一役買ってくれる。

 戦後から今日までを6つに時代区分し、それぞれの置かれた情勢の下、企業がいかなる人事制度を駆使して時々の競争環境を乗り切ってきたか、当時、関係者たちを沸かせた日本型雇用関係の「名著」17冊を取り上げながら解説を試みるという、この分野では異彩を放った一冊である。

 それら名著の著者と本書筆者らが「往復書簡」を交わす体裁をとり、あの時なぜ、書を世に問うたのかなどの質問を投げ掛け、それへの回答や補足説明を著者自身に語ってもらう手法がなかなかおもしろい。日本の人事を俯瞰的に理解するのに程良い「仕掛け」を講じた好著。

 (海老原嗣生、荻野進介著、白桃書房刊、TEL:03-3836-4781、2315円+税)

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平成30年12月3日第3187号16面 掲載

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