人事制度設計で組織力向上/東海経営人事労務事務所 所長 坂井 秀一

2015.05.11 【社労士プラザ】
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東海経営 人事労務事務所 所長
坂井 秀一 氏

 大学卒業から20年間、人事コンサルタントとして、人事制度設計、組織風土改革、管理職研修などに携わった後、平成23年に社労士登録。現在も人事コンサルは主業務であるが、登録前とは明らかにコンサルのスタンスが変わった。何が変わったかというと、「新たに設計した人事制度は法律上問題ないか?」「不利益変更の問題は生じないか?」など法律や判例等の側面からの導入検証を以前よりしっかり行うようになったことである。ワンマン社長の場合、多少の不利益変更は強引に押し切ってしまうこともあるし、10年くらい前は法律的に際どい制度でも、会社にとって良かれと思えば導入してきた。

 しかし、今の時代はそれでは通用しない。インターネットの普及で、従業員の労働条件に対する問題意識と権利意識、情報量は10年前とは比べものにならないくらい高くなった。その結果、労働基準監督署の申告監督、ユニオンの団体交渉、労働審判などのリスクも非常に高くなっている。

 そこまでいかなくとも、転職口コミサイトなどへのネガティブな書き込みで企業イメージを大きく損なったり、不満分子を中心に社内全体のモチベーションがダウンすることもある。

 組織・社員の能力向上やモチベーションアップによる、会社業績や生産性向上を目的として行われたはずの人事コンサルがこれでは完全に逆効果である。

 ただでさえ人事制度は、導入と運用の難しさがよく指摘され、コンサルタントが作った多くの人事制度が使い物にならずお蔵入りしている。評価基準や目標設定の妥当性、評価の公平性や正確性、評価と賃金の納得性などを制度の質そのもので高めようとするうちに、本来の目的を見失い、精緻で立派な人事制度を作り上げてしまったり、現状の組織のレベルを顧みずに理想ばかりを追い求めたりした結果、実際には機能しないものになってしまう。

 社労士登録前は、そのことに全神経を集中し、「運用」のできる人事制度を作ってきたが、これに法律や判例的な視点が加わったことで、よりバランスのとれたコンサルが可能となり、クライアントからの評価もさらに高まったと実感している。今後もこのスタンスを大切に、1社でも多くの企業の組織力向上に貢献していきたい。

社会保険労務士法人東海経営 代表社員 坂井 秀一【愛知】

【公式webサイトはこちら】
http://www.tokai-hrm.jp/

※タイトルの社名は連載時のものです。

ジャンル:
    平成27年5月11日第3016号10面 掲載

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