【助成金の解説】キャリアアップ助成金(賞与・退職金制度導入コース)/岡 佳伸

2022.12.24 【助成金の解説】
  • list
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

今年度創設、非正規労働者の処遇改善を推進!

 就業規則または労働協約の定めるところにより、有期雇用労働者等に関して、賞与・退職金制度を新たに設け、支給または積立てを実施した場合に助成されます。

支給額

・1事業所あたり38万円〈中小企業で生産性要件該当の場合48万円〉
(大企業28万5000円〈大企業で生産性要件該当の場合36万円〉)
〈1事業所当たり1回のみ〉
■ 加算措置
同時(賞与および退職金)に導入した場合1事業所当たり16万円<19万2000円>(12万円<14万4000円>)

助成金の目的

 「キャリアアップ助成金」は、有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった、いわゆる非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成する制度です。賞与・退職金制度導入コースは新たに制度を設けて処遇改善に取り組んだ事業主に支給されます。

受給のポイント

・令和3年度に設けられていた諸手当共通化コースが廃止され、新しく賞与・退職金制度導入コースが導入されました。過去に「旧諸手当制度共通化コース」および「旧諸手当制度等共通化コース」の助成金の支給を受けている場合は、本コースの支給対象外となります(健康診断制度を新たに設け実施した場合の助成のみを受けている場合を除く)。
・賞与については、6カ月分相当として50,000円以上支給する必要があります。退職金については、1カ月分相当として3,000円以上積立てする必要があります。
・助成金の支給対象となる非正規労働者は賞与・退職金制度を共通化した日の前日から起算して3カ月以上前の日から制度導入後6カ月以上勤務が継続している者に限ります。
・賞与・退職金制度導入コースについては、正社員に賞与・退職金制度導入していない場合でも支給対象になります。
・支給申請は初回の賞与支給または退職金の積立て後から6カ月間に係る給与が支給されてから2カ月以内に申請することになります。支給申請日までに退職している者は対象外ですが、本人の自己都合または懲戒解雇等で退職している場合は支給申請出来ます。
・全てのキャリアアップ助成金に共通しますが、事前に「キャリアアップ計画」を作成して労働局に届出る必要があります。この「賞与・退職金制度導入コース」の場合は、キャリアアップ計画の認定を受けてから賞与・退職金制度等を盛り込んだ就業規則を施行する必要があります。
・既に一部の有期雇用労働者等に賞与を支給している(就業規則上も規定あり)が、一部の有期雇用労働者等ではなく、すべての有期雇用労働者等に対して一律支給すると就業規則を変更した場合は、賞与制度を「新たに設けた」とはいえず、支給対象外となります。
 ただし、就業規則等に規定がなく、慣例的に支給していた賞与制度を就業規則等において規定した場合は支給対象となり得ます(退職金制度も同じ)。
・賞与は一般的に労働者の勤務成績に応じて定期または臨時に支給される手当(いわゆるボーナス)をいいます。
・退職金は事業所を退職する労働者に対して、在職年数等に応じて支給される退職金(年金払いによるものを含む)を積み立てるための制度であって、積立金や掛金等(以下「積立金等」という)の費用を全額事業主が負担することが就業規則または労働協約に規定されており、実際に積立金等の費用を全額事業主が負担するもの(事業主が拠出する掛金に上乗せして従業員が掛金を拠出する場合を含む)をいいます。
・導入する退職金制度は自社積立、確定給付企業年金、確定拠出企業年金、生命保険の契約に基づいて支給を受ける年金または一時金、中小企業退職金共済制度等になります。
・中小企業退職金共済制度の場合、国の新規加入掛金助成および掛金月額変更掛金助成制度と併給出来ます。
・賞与や退職金制度導入前の基本給および定額で支給している諸手当を減額(不利益変更)した事業主には支給されません。

お勧めポイント

 今までキャリアアップ助成金の中では、諸手当共通化コースが多く申請されていました。しかし、同一労働同一賃金の流れから諸手当や健康診断等で非正規と正規で差をつけることは難しくなっています。よって今回、賞与と退職金制度のみに整理されました。今まで正社員に対しても賞与や退職金制度を導入していない事業主も対象なので、申請しやすいコースと言えます。

相談先

各労働局・ハローワーク

申請手続きの流れ

厚労省リーフレットより


筆者:岡 佳伸(特定社会保険労務士 社会保険労務士法人岡佳伸事務所代表)

大手人材派遣会社などで人事労務を担当した後に、労働局職員(ハローワーク勤務・厚生労働事務官)としてキャリア支援や雇用保険給付業務に携わる。現在は開業社会保険労務士として活躍。
日経新聞、女性セブン等に取材記事掲載及びNHKあさイチ出演(2020年12月21日)、キャリアコンサルタント

【webサイトはこちら】
https://oka-sr.jp

関連キーワード:
  • 広告
  • 広告

あわせて読みたい

ページトップ
 

ご利用いただけない機能です


ご利用いただけません。