『賃上げ』の労働関連コラム

2024.06.26 【主張】
【主張】定着促す賃金原資配分を

 三十数年ぶりの大幅な賃上げの一方、新卒採用市場ではそれを上回る初任給の引上げが続いている。来年3月卒を対象にした本紙大卒初任給調査では、事務系総合職は25万円弱まで高まった(6月17日号1面既報)。原則として固定残業代を含む首都圏勤務時の水準を集計しているとはいえ、前年比で1万7000円を超える伸びには驚かされる。水準を引き上げた企業の……[続きを読む]

2024.06.20 【主張】
【主張】動き出す「三位一体」改革

 政府は、今年の骨太方針の原案と、新しい資本主義の実行計画の改訂案を明らかにした。いずれもデフレからの完全脱却に向け、構造的な賃金引上げをめざす「三位一体の労働市場改革」の加速を謳う。  三位一体の労働市場改革の指針が策定されてから1年余りの間に、リスキリングの促進を目的に雇用調整助成金の見直しが行われ、運用が始まっている。能力向上支援と……[続きを読む]

2024.04.27 【書評】
【今週の労務書】『ジョブ型・マーケット型人事と賃金決定』

米英の主流を解説  副題は「人的資本経営・賃上げ・リスキリングを実現するマネジメント」。日英の賃金制度の比較などをしてきた大学教授による1冊で、国内外の企業の事例を多数掲載する。  ハイライトは、この20~30年の間に米英で主流となってきた「マーケットプライシング型賃金決定方式」の詳細に関する解説だ。一つひとつのジョブについて、外部労働市……[続きを読む]

2024.04.11 【主張】
【主張】中小もベア3%が視野に

 連合の賃上げ集計によれば、3月末時点の賃上げ総額は平均で1万6000円に達し、率でも5%以上を維持ししている。ベースアップを含む改善分は3.6%を超え、昨年の物価上昇率(生鮮食品を除く総合指数=3.1%増)を上回った。価格転嫁の進捗が懸念された中小規模においても、賃上げ総額は1万2000円強、4.69%と健闘している。  一方、3月末に……[続きを読む]

2024.03.21 【書評】
【書方箋 この本、効キマス】第58回 『わたし、定時で帰ります。3―仁義なき賃上げ闘争編―』 朱野 帰子 著/大矢 博子

「残業したい」の背景は?  今、大河ドラマで吉高由里子さんが紫式部を演じているが、彼女を見るたびに思い出すドラマとその原作小説がある。2019年に放送された、『わたし、定時で帰ります。』だ。  ヒットした作品なのでご存じの方も多いだろうが、吉高さん演じるIT企業の社員が、毎日定時の18時に会社を出ることを貫くという、言ってしまえばそれだけ……[続きを読む]

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