【ひのみやぐら】熱中症グッズを使い効果的に
今年の夏も、連日のように猛暑が続いている。今年は労働安全衛生規則の改正があり、管理について一層の強化が求められたところだ。労働者を熱中症から守るために、管理者には朝の健康チェックやこまめな給水の指示、日常からの健康サポートなどたくさんの役割がある。配下の労働者の体調変化を感じ取りながら、臨機応変に作業内容や配分を調整することが、熱中症対策には有効といえる。
年々、企業の熱中症対策の重要性が高まるなか、このような取組みをサポートするためにいろいろなグッズが開発され、販売されている。最新アイテムを積極的に活用して予防に役立てたい。
熱中症を防ぐ機器として、注目されているもののひとつにウエアラブル端末が挙げられる。手首や頭、衣服などに装着する小型のセンサーデバイスで、活動量や心拍数など装着者の生体情報をリアルタイムでモニタリングできるというもの。熱中症の危険を早期に察知し、対策を講じるうえで有効だ。「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」の実施要綱にも、作業中の健康確保のなかに単独作業を避けられない場合は、ウエアラブル端末の導入の検討が盛り込まれている。購入価格もお手頃だ。
ファン付き作業服は近年、急速に普及。建設工事現場の作業者や荷物の配送を行う人などに、もはやお馴染みのアイテムになっている。すでに説明は不要かもしれないが、服に取り付けた小型ファンで、衣服の中に外気を取り入れ、汗を気化させて涼しくなるもの。機能性はもとより、デザインも向上しており、屋外で働く人には欠かせなくなった。
水分・塩分を摂取する話題の最新アイテムは、アイススラリーだ。細かい氷の粒子のシャーベット状の飲料で、流動性が高く、するすると飲めるので、体の中心から効果的に冷やすことができる。体の内部の温度である深部体温の上昇を抑えるのに適している。塩飴やスポーツドリンクと並んで定番になりつつある。
熱中症対策は毎日の体調管理が基本だが、できるだけ快適に作業するためにも、上手にグッズを活用したい。