【見逃していませんか?この本】ネットの一部で話題の指標は”すぐれもの”!?/鳥越規央・カネシゲタカシ『プロ野球 令和の最新データで読み解く「この野球選手がすごい!」ランキング』

2020.12.30 【書評】
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 野球においてデータといえば、野手では打率や打点、本塁打数、投手ならば、勝ち星数や防御率、奪三振数などが一般的といえるだろう。本書では、もう一歩踏み込んだデータ分析を試みた。2017~2019年の3年にわたる成績を分析し、「今、本当にすごい選手は誰なのか?」に迫っている。

 データや数字に関する話は、文系人間などにとっては頭が痛くなるところ。しかし本書は、野球に関するデータを統計学的に分析する「セイバーメトリクス」の研究をしている鳥越氏と、漫画家で元芸人のカネシゲ氏による掛け合い形式で構成しており、読みやすさと分かりやすさの両方を確保している。

 投手に関しては、「奪空振り力」や「先発投手/救援投手のスタミナ」、「ゲームメイク能力」などの項目を設けた。

 さらには、数年前に一部ネット社会で話題となった「小松式ドネーション(KD)」についても言及する。KDはそもそも、元オリックスの投手が活躍に応じて愛犬保護団体へ金銭を寄付するために設けた仕組み。1アウト=1000円、勝利・ホールド・セーブを記録=1万円、リーグ優勝・日本一・タイトル獲得=10万円――を寄付するとしていた。この計算式にあてはめて投手の成績を計算すると、「先発・中継ぎ・抑えを公平に見比べることができる」と評価する。

 他方で野手では、「バットコントロール」や「変化球への対応力」、「守備総合力」などの観点で分析を進めている。最終的には、セ・パ両リーグの「WAR(=そのポジションの代替可能選手に比べてどれだけ勝利数を上積みできたかを指す指標)」に関する年度ごとのランキングを算出した。実際のベストナインと見比べてみると…? 結果は、ぜひ手に取ってご確認いただきたい。

 末尾には、2020年シーズン開幕直後に実施したシーズンの展望予想を掲載する。果たして、予想は当たったのか。こちらもまた、読んでのお楽しみ。

 各種データの計算式に、今シーズンの各選手の成績を当てはめて計算する――そんなオフシーズンの過ごし方も一興だろう。

 辰巳出版・1200円+税/とりごえ のりお、1969年生まれ、統計学者/カネシゲ タカシ、1975年生まれ、漫画家・コラムニスト。

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