肉まん製造工場を労災かくしで送検 労働者の告訴で発覚 松阪労基署

2019.11.12 【送検記事】
  • list
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

 三重・松阪労働基準監督署はいわゆる労災かくしを行ったとして、食品製造業者と同社の代表取締役を労働安全衛生法第100条(報告等)違反の疑いで津地検松阪支部に書類送検した。

 同社は肉まん・あんまんなどの食品製造業を営んでいる。労働災害は平成30年10月16日に、同社の工場で起きた。48歳の男性労働者が包装機のフィルムを交換していたところ、左手の人差し指を挟まれ骨折し、4カ月休業した。機械を止めずにフィルム交換作業をしていたという。

 労働安全衛生法は休業4日以上の労働災害が発生した場合、事業者は労働者死傷病報告を遅滞なく提出しなければならないと定めているが、同社の代表取締役はそれを怠っていた。過去にあった別の労働災害では報告を提出しており、提出義務に関する認識はあったとみられる。代表取締役は「労災発生直後に出すのを忘れ、遅れて出そうとも考えたが、遅れたことで労基署の捜査が入ると思った」と供述しているという。

 違反は労働者の告訴で発覚した。当初は申告だったが、同労基署が臨検監督の準備を進めていたところ、今年6月17日に労働者の代理人から告訴があった。労働者は2月に復職をしたが、2カ月後の4月から欠勤を続け、5月に解雇された。同労基署は「治療費などをめぐってトラブルがあったようだ」と話している。

【令和元年10月24日送検】

あわせて読みたい

ページトップ
 

ご利用いただけない機能です


ご利用いただけません。