下水道管路内作業 硫化水素中毒防止へ換気を 作業員4人死亡事故受けリーフレット作成 埼玉労働局
2025.09.03
【監督指導動向】
埼玉労働局(片淵仁文局長)は、今年8月に発生した、下水道管調査における作業員4人の死亡事故を受け、下水道管路内作業における硫化水素中毒の防止対策を呼び掛けるリーフレットを作成した。作業時に実施すべき事項として、硫化水素濃度の測定や換気の徹底などを示している。下水道管路内で倒れた労働者を救出する場合には、救出作業者に空気呼吸器を使用させる必要があるとした。
死亡事故は、今年1月に埼玉県八潮市で発生した道路陥没に関連し、国土交通省が全国の自治体などに下水道管の調査を要請するなかで発生した。8月の死亡事故は、この要請を受けた調査中に起きたことから、同労働局は今後も同様の事故が起きることを懸念。リーフレットを発注者など100団体に配布し、調査作業を担当する事業者に周知するよう求めている。