埼玉・熊谷労働基準監督署は、労働者２人に７カ月分の賃金を支払わなかったとして、通信業の㈱ほんじょうFM（埼玉県本庄市）と同社代表取締役を最低賃金法第４条（最低賃金の効力）違反の疑いでさいたま地検に書類送検した。未払い総額は156万円に上る。

　同社は、労働者２人に対し、令和５年３～９月分の賃金を支払わなかった疑い。労働者２人は、ラジオ放送の運営やパーソナリティー業務に従事していたが、同年９月に同社を退職している。退職後も、在職時の給与が支払われない状態が続いたため、６年２月に同労基署へ給与の未払いについて相談していた。

　同労基署は、同社に対して繰り返し是正指導をしていたが、未払いの状態が改善されず、送検した。「経営が立ち行かず、給与を支払えなかったようだ」と話している。

　同社は現在、労働者を１人も雇用せずに事業を継続している。

【令和７年３月18日送検】