【助成金の解説】両立支援等助成金(育児休業等支援コース)・ベビーシッター派遣事業/岡 佳伸

2022.11.29 【助成金の解説】
  • list
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

企業主導型ベビーシッター利用者支援事業における「ベビーシッター派遣事業」

 ベビーシッター派遣事業は、事業主が実施団体である「公共社団法人全国保育サービス協会」へ利用の申請を行い、承認され割引券が発券されると事業所の労働者がベビーシッターサービスを利用した際に割引を受けられるという事業です。概要は次の表のとおりです。

対象者児童 乳幼児または小学校3年生までの児童(身体障害者手帳の交付を受けている場合などは小学校6年生まで)
割引額 1枚あたり2200円
使用条件 対象児童1人につき1日(回)2枚
1家庭につき1カ月に24枚まで
事業主負担 割引券発行枚数1枚につき70円※
※労働者数が1000人以上の事業主は180円/1枚

 利用までの流れは次のとおりです。

 承認までに約10日間かかりますので余裕を持って承認申請するようにしましょう。労働者が自身で割引券の取扱いがある事業者を探し、ベビーシッターを依頼する必要はありますが、サービス利用にあたり1回4400円割引されるのは労働者にとってありがたい福利厚生です。

 注意点としては、令和4年度より割引券が紙ではなくQRコードの電子割引券の運用となったことがあげられます。ベビーシッターサービスを利用される労働者の方は、利用申込時に「割引券を利用する」旨忘れずに伝えるようにしましょう。伝えなかった場合、割引券QRコードを読み取る機器が持参されず適用されないことがあります。

まとめ

 待機児童数が多い時は事業所内保育事業や企業主導型保育事業を活用して企業内で保育施設の整備が望まれた時もあり、様々な助成金の対象になった時もあります。しかし、保育園も多く整備され待機児童数が大幅な減少をしている現在、企業が新たに事業所内で保育施設を整備することは各種助成金等も無くなった今は現実的では無いと言えます。

 今回の紹介した両立支援等助成金(育児休業等支援コース・職場復帰後支援)や企業主導型ベビーシッター利用者支援事業を上手に活用して「子育てのしやすい会社づくり」を進めて行きましょう。


筆者:岡 佳伸(特定社会保険労務士 社会保険労務士法人岡佳伸事務所代表)

大手人材派遣会社などで人事労務を担当した後に、労働局職員(ハローワーク勤務・厚生労働事務官)としてキャリア支援や雇用保険給付業務に携わる。現在は開業社会保険労務士として活躍。
日経新聞、女性セブン等に取材記事掲載及びNHKあさイチ出演(2020年12月21日)、キャリアコンサルタント

【webサイトはこちら】
https://oka-sr.jp

関連キーワード:

あわせて読みたい

ページトップ
 

ご利用いただけない機能です


ご利用いただけません。