『労働者性』の労働関連コラム

2024.02.03 【書評】
【今週の労務書】『フリーランスの働き方と法』

現状と論点の理解に  700ページを超える大著。第1部ではフリーランスの働き方の実態と法政策の現状、第2部では個別の論点を深掘りし、今後の法政策や法解釈のあり方を考察している。  注目すべきは第2部8章のプラットフォーム就業に関する検討だろう。従来から議論され、裁判にもなってきたプラットフォーム就業者の労働者性の問題に加え、プラットフォー……[続きを読む]

2024.01.20 【書評】
【今週の労務書】『Q&A 誰が労働法で保護されるのか?』

形態別に労働者性整理  DXの進展とともに、フードデリバリーサービスの配達員のような請負・委任の契約の形を取ったフリーランスが急拡大するなか、労働者性が争点となるケースが増えている。  本書は、労働者性の肯定例・否定例の双方について豊富な判例を紹介・整理しつつ、Q&A形式を採りながら働き方の形態別に労働者性の有無を解説した。保険の外務員や……[続きを読む]

2022.12.15 【主張】
【主張】不穏な“顧客扱い”規制を

 フードデリバリーサービス「ウーバーイーツ」の配達パートナーで組織する労働組合の申立てに対し、東京都労働委員会はウーバー・イーツ・ジャパンら2社へ団体交渉に応じるよう命じた(本紙12月12日号3面)。ウーバー側は、配達パートナーの労働力を利用していない、業務委託や請負とは根本的に異なるなどと主張したが、都労委は労働組合法上の労働者に当たる……[続きを読む]

2021.04.30 【主張】
【主張】形式を整えても通用せず

 フリーランスと思って仕事を任せていたが、一転して労働者と主張され、労働基準法上の権利を主張された、または団交を要求してきたなどといったケースが近年めだっている。技術革新が幅広く進展し、フリーランスが社会経済の支え手となってきた。企業としては、形式上、請負や委託契約を整えたつもりでも、脱法と判断されると大変なコスト負担を強いられる。政府が……[続きを読む]

2020.10.08 【主張】
【主張】俳優は労基法の労働者か

 東京高裁がエアースタジオ事件で、劇団の演劇公演に出演する俳優を一律に労働基準法上の「労働者」と認定し、稽古や公演時間に対応した時間給を支払うよう命じた判決は不適切といわざるを得ない(9月21日号3面既報)。  雇用関係にある労働者とされれば解雇権濫用法理の適用となり、結果的に劇団として広く公演参加を募ることができなくなる。俳優を志望する……[続きを読む]

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