『アメリカ』の労働関連コラム

2025.07.31 【書評】
【書方箋 この本、効キマス】第119回 『海風(かいふう)』 今野 敏 著/吉田 修 NEW

現代に重なる外交折衝  本書は、幕末の外交現場を舞台に、列強の圧力や国内の攘夷思想、幕府内の思惑が交錯するなかで奮闘する幕臣たちの姿を描いた歴史小説である。永井尚志(なおゆき)や岩瀬忠震(ただなり)といった外交テクノクラートたちが、冷静な観察と知略をもって難局に挑む姿は緊張感に満ち、読む者を惹きつける。  武士としての矜持と、国家の命運を……[続きを読む]

2025.04.24 【書評】
【書方箋 この本、効キマス】第109回 『NEXUS 情報の人類史』 ユヴァル・ノア・ハラリ 著、柴田 裕之 訳/濱口 桂一郎

AIがおかしくする世界  世界中がおかしい。とりわけアメリカがおかしい。おかしいトランプ大統領が世界を振り回している。日本もおかしい。とりわけ大統領型で選ばれる知事や市長がおかしい。これは一体何が起こっているのか? 著者は、その近い原因をAI(人工知能)に、遠い原因を人類が生み出した共同主観に求める。だから本書は、アクチュアルな現代社会論……[続きを読む]

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