【人材ビジネス交差点】法改正で「日々紹介」に注目/ユニテックシステム㈱ 取締役営業本部長 浜田 親弘

2012.10.08 【人材ビジネス交差点】
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 改正労働者派遣法が10月1日に施行された。今回の法改正は、人材ビジネス業界にとっても、人材サービスを活用する企業にとっても、影響が大きい改正となった。弊社は人材ビジネス会社向けの基幹業務システム「Naviシリーズ」の開発・販売を主業とし、全国に1000社ほどのユーザー企業がいるが、対応に困惑している会社が多いのが実情だ。

 今回の改正で注視すべきは、これまでの改正とは異なり、人材サービス利用企業側にも大きな影響が出ることだ。いくつかの改正点において、利用企業側の協力なくして法令順守の運用が難しいものになっている。

 例えば主な改正の1つに、「30日以内の短期派遣(いわゆる日雇い派遣)の禁止」がある。主旨は「30日以内の雇用契約しか存在しないスタッフを派遣してはならない」ということであり、実は利用企業にとっては「30日以内の単発・短期業務でも人材派遣を活用して良い」という内容である。

 この点を踏まえると、利用企業側は「今までどおり、必要なときに必要なだけ活用できるのでは?」と思いがちだ。確かに法令どおりの理解でいけば、派遣会社が31日以上の雇用契約を結んでさえいれば、利用企業側は1日のスポットでも派遣活用できるが、実際はかなり運用が難しい。派遣会社にとって、派遣契約が確定していないスタッフと一定期間雇用契約を結んでおくことは大きなリスクであり、その対応に踏み切れる会社はほとんどないのが実態だ。そうなれば、利用企業も労働コストの柔軟な調整が難しいという課題に直面する。

 そこで注目されているのが、「日々紹介」というサービスである。これは、利用企業側が必要な期間の求人依頼を人材会社に出し、人材会社はその期間で働ける人材(求職者)を利用企業に〝人材紹介する〟、というスキームである。現在、利用企業と人材会社で協議・協力して、このサービスへの切替えが進みつつある。

 弊社もこの時流に沿い、人材会社と利用企業の双方が利用できる専用システムを7月にリリースしたが、現在、利用企業側からもシステム利用に関する問合せが増えていることから、注目度の高さと利用企業側の“切迫度”がうかがえる。

筆者:ユニテックシステム㈱ 取締役営業本部長 浜田 親弘

平成24年10月8日第2892号10面 掲載

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