【主張】世界に発信したい百貨店接客術

2013.08.19 【社説】

 国際空港にある「税関」は、当該国での第一歩を記すところであると同時に、その国の国民性や経済状況を判断する目安になる。開発途上国に限らず、先進国の一部でも評判の悪い(時間をかけて嫌がらせをして、何がしかの賄賂を暗に要求するなど)ところがある。その点、わが日本国の税関は、超一流といっていいのだそうだ。

 国民性でみると、サービス精神もこれまた超一流で、とりわけ、百貨店や料飲店は外国からみえた方々が、口を極めて称賛している。本紙6月24日号1面で、「百貨店業へ評価基準」という見出しの記事が出ていたのをご覧になって、意外に思われた方が多かったのではなかろうか。

 評価基準は、日本百貨店協会との連携で作成されておりいわば「自省」が込められたもの、ということか。

 策定に当たってこう言う。

 「百貨店業は、幅広い職種が存在しており、かつ、各百貨店とも固有のノウハウがあるため、業界共通の評価基準を整備することは難しい状況にあるが、日本百貨店協会が実施している『百貨店プロセールス資格制度』の取組みを通じて、業界の中枢的存在である販売スタッフに関する能力については、一定の共通化を図っているため、その職務能力を抽出してまとめた」。

 自省ではなく、一定の教育効果は認めており、さらなる向上をめざすのが目的ということのようだ。

 百貨店の昨年売上高は6兆1453億円に上り、小売業で重要な地位を占めているという認識の下に「販売スタッフの役割は一層重要になってきており、その確保・育成が不可欠であり、専門的知識と技術を駆使して顧客が満足いく『お買い物体験を提供できる接客販売のプロフェッショナル』となることが求められている」から、評価基準を策定したという。

 顧客の一員としては、現状でも十分満足しているし、わが国の接客術は間違いなく世界一と思う。

 この接客術をグローバルスタンダードとして、全世界に発信するための語学力などにさらなる磨きをかけ、国力増強に結び付けてほしい。

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掲載 : 労働新聞 平成25年8月19日第2933号2面

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