【主張】運輸事業に迫る社会・労働保険

2013.08.05 【主張】
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 本紙7月8日付1面報道によると、国土交通省と厚生労働省は、貨物自動車運送事業における社会保険・労働保険未加入対策の今後の取組みに関し、課長級会議を実施したという。ことはそれほど深刻で、近年、中小零細事業者の増加に伴い、未加入率は加速度的にアップするという状況があった。

 報道によると、社会保険は、平成18年度の27%をピークに20~25%で推移し、一方の労働保険は、10年度の6%から20年度は13%へと倍増している。一部の個人企業を除き、労働者を1人でも使用している場合、両保険は強制的に適用される。国交省では、こうした状況の改善を図るため、社会保険未加入状況を把握した場合には、運輸支局から社会保険事務局および労働局に通報する制度の導入と同時に自らも行政処分を強行することになった。

 20年7月から25年3月までの行政処分は、「警告」(一部未加入の初回違反)が社会保険313件、労働保険161件、事業運営に直接影響の出る「車両停止」(全部未加入の初回違反以上)が、同602件、323件で合計925件に達している。

 国交省では、21年10月1日から、社会保険未加入は「事業の健全な発達を阻害する競争行為」として、処分基準の強化を図っている。強化内容は、一部未加入でも「警告」から10日間の車両停止とし、再違反は20日の車両停止を一挙に3倍に当たる60日の車両停止としている。全部未加入の場合は、再違反の最高が60日から90日となった。3カ月もトラックを遊ばせている状態に追い込まれれば、倒産さえ考えられる。同省のキャンペーンパンフレットも刺激的で、「厳罰!社会保険等未加入は法令違反、即車両停止処分!」がそれである。さらにお灸として、「自動車等の使用停止処分、事業停止処分または許可の取消し処分を受けた場合や累積点数が21点以上になった場合、地方運輸局等のインターネット上で公表する」としている。

 震災復興事業などでトラックの需要は高まっているが、まずは労働条件整備から、とまっとうな方向性である。

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平成25年8月5日第2931号2面 掲載
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