【ひのみやぐら】創意工夫がマンネリ防ぐ

2019.03.12 【社説】
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 安全衛生活動とはマンネリとの戦いです――。以前、事業場を取材していたとき、安全マンからポツリとこぼれた愚痴とも本音ともとれる言葉が忘れられない。例えば建設現場では、日々の業務は安全施工サイクルに沿って行われる。朝礼ではラジオ体操から始まって、本日の作業予定が指示される。元請けからの連絡事項が言い渡されると、数人が集まり危険予知活動を実施して、それぞれの持ち場に就くというのが大方の流れではないか。

 これを毎日同じことの繰り返しで行っているとどうだろう。ルーチンワークのようになってしまい、作業員の心にも響かなくなってくる。危険作業や箇所が指示されているにもかかわらず、災害の芽に気がつくことがなくなり、その結果、重大な災害を招いてしまう。

 いつもと同じ注意点、同じ方法を繰り返す、活動に新しさが見られない、といったことが続くと指示を出す側、受ける側双方に〝マンネリ感〟が漂ってくる。マンネリは危険感受性を鈍くさせ、災害発生の温床をつくりかねない。特に日常に組み込まれている安全衛生活動は、いつもの流れに沿って行いがちなので、作業員に飽きさせない工夫が必要になる。

 そこで思い出したいのが職長の職務を示した「安全衛生12の鍵」のひとつ「創意工夫を引き出す」という項目だ。作業員から創意工夫を求めることで、災害の未然防止を図るだけでなく、職場に問題意識を持たせることにより、安全衛生意識を高める効果もある。職長としては、創意工夫が出せる雰囲気づくりをする、作業員が困っているときには適切なアドバイスをする、提案されたアイデアを尊重し参加意識を高める――といった点に配慮したい。

 具体的な手法としては、提案制度やブレーンストーミング、ヒヤリ・ハット体験の活用などを気軽に話し合える場で進めていくとよいだろう。

 人間というのは、そもそもが保守的で新しいものには過剰に反応する。一方で新しい試みがあると、興味を持たずにはいられない。マンネリに対しては、常に新施策というスパイスを入れて飽きさせない工夫をすることが必要だろう。

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平成31年3月15日第2326号 掲載

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