ソーシャルメディア 社内規定整備を支援/フランテック法律事務所 毎熊 典子

2014.01.13 【社労士プラザ】

フランテック法律事務所
毎熊 典子氏

 近年、ツイッター、フェイスブック、ラインなどのソーシャルメディアの利用者が急増する中で、マーケティングツールや人材採用ツールとして、ソーシャルメディアを利用する企業が増えている。その一方で、従業員のソーシャルメディアの不適切利用による、顧客等への誹謗・中傷、情報漏えい、不適切な行為の暴露など、企業として看過できない事態も増え続けている。昨夏には、コンビニエンスストアのアルバイト従業員がアイスクリームケースの中に入った画像をツイッターに投稿して炎上したのを皮切りに、飲食や小売りの店舗において同様の炎上事件が連日のように発生し、ついには炎上事件が引き金となって老舗の蕎麦屋が倒産するという事態まで発生した。

 従業員のソーシャルメディアの不適切利用は、企業の評判や信用を毀損するだけでなく、株価の下落、取引停止、ときには商品・サービスの不買運動にまで発展する可能性があり、従業員のモチベーション低下や人材確保への影響も懸念される。第三者の権利を侵害して損害を発生させた場合には、従業員本人の責任はもとより、企業の使用者責任が問われることになる。

 こうした状況下において、私はここ数年、セミナーや執筆活動を通して、企業のリスク対策として、企業関係者のソーシャルメディア利用に関する企業の方針を示すソーシャルメディアポリシーやガイドラインの作成、就業規則の見直しを含めたルール整備を提案している。コンプライアンス体制やリスク管理体制の構築は、会社法に規定される取締役の義務でもある。しかし、こうしたルール整備は、企業のリスクヘッジだけを目的とするものではない。

 自社で働く全ての従業員がたった1回、たった数行、うかつな投稿をしたことで、個人情報を晒されて誹謗・中傷の的にされ、法令や就業規則に基づく刑事・民事上の責任を問われて、それまでに築いてきたキャリアを台無しにしたり、大切な将来を棒に振ってしまうリスクから守ることも重要な目的の1つだ。私は社労士として、ソーシャルメディア時代に必要とされるリスク対策をこれからも企業に提案し続けていきたいと思っている。

フランテック法律事務所 毎熊 典子【東京】

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掲載 : 労働新聞 平成26年1月13日第2952号10面

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