確定拠出年金法施行令 第2条~第26条の3

【DC法施行令,日本版401k法施行令】
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このページでは確定拠出年金法施行令(DC法施行令,日本版401k法施行令) 第2条第3条第4条第5条第6条第7条第8条第9条第10条第10条の2第10条の3第10条の4第11条第11条の2第11条の3第12条第13条第14条第15条第15条の2第16条第17条第18条第19条第20条第20条の2第21条第22条第23条第24条第25条第26条第26条の2第26条の3 を掲載しています。

(令和4年10月1日施行)

第二章 企業型年金

(事業主への返還に係る事業主掛金)

第二条 法第三条第三項第十号の政令で定める事業主掛金に相当する部分は、当該企業型年金を実施する同項第一号に規定する事業主(附則第二条第四項を除き、以下単に「事業主」という。)が拠出した事業主掛金の額(次の各号に掲げる者に係る事業主掛金の額を除く。)とする。ただし、当該事業主に資産を返還する日における個人別管理資産額(当該各号に掲げる者に係る個人別管理資産額を除き、法第二十一条の二第一項の規定により企業型年金加入者掛金を納付した者又は法第五十四条第一項、第五十四条の二第一項若しくは第八十条第一項から第三項までの規定により資産が移換された者にあっては、当該個人別管理資産額のうち当該事業主掛金を原資とする部分の額に限る。)がこの項本文に規定する事業主掛金の額より少ないときは、当該個人別管理資産額とする。

 企業型年金加入者の資格を喪失した日において当該企業型年金の障害給付金の受給権者である者

 法第十一条第一号、第三号、第四号(厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第十四条第五号に該当することにより第一号等厚生年金被保険者でなくなった場合に限る。)、第五号(法第四条第三項に規定する企業型年金規約(以下単に「企業型年金規約」という。)の変更に係る場合その他厚生労働省令で定める場合に限る。)又は第六号に該当するに至ったことにより企業型年金加入者の資格を喪失した者

(企業型年金に係る規約に定めるその他の事項)

第三条 法第三条第三項第十二号の政令で定める事項は、次のとおりとする。

 事業主が法第七条第一項の規定により法第二条第七項に規定する運営管理業務(以下単に「運営管理業務」という。)の全部又は一部を委託する場合にあっては、当該委託に係る契約(法第七条第二項の規定による再委託に係る契約を含む。)に関する事項

 法第八条第二項に規定する資産管理契約(以下単に「資産管理契約」という。)に関する事項

 事業主掛金の納付に関する事項

 企業型年金加入者が掛金を拠出することができることを定める場合にあっては、企業型年金加入者掛金の納付に関する事項

 法第二十二条の規定による措置の内容

 法第五十四条第一項の規定により資産の移換を受ける場合にあっては、当該資産の移換に関する事項

 法第五十四条の二第一項の規定により脱退一時金相当額等(同項に規定する脱退一時金相当額等をいう。以下同じ。)の移換を受ける場合にあっては、脱退一時金相当額等の移換に関する事項

 法第五十四条の四第二項若しくは第五十四条の五第二項又は中小企業退職金共済法(昭和三十四年法律第百六十号)第三十一条の三第一項(同条第六項の規定により読み替えて準用する場合を含む。以下同じ。)の規定により個人別管理資産を移換する場合にあっては、個人別管理資産の移換に関する事項

 企業型年金の事業年度に関する事項

第四条 削除

(給付の額の算定方法に関する基準)

第五条 法第四条第一項第六号(法第五条第四項において準用する場合を含む。)の政令で定める基準は、次の各号に掲げる給付の区分に応じ、当該各号に定めるとおりとする。

 年金として支給されるもの 個人別管理資産額及び支給予定期間(受給権者がその支給を請求した日において企業型年金規約で定めるところにより申し出た五年以上二十年以下の期間であって、当該申し出た日の属する月以降の月から起算するものをいう。)を勘案して厚生労働省令で定めるところにより算定されるものであること。

 一時金として支給されるもの 個人別管理資産額を勘案して厚生労働省令で定めるところにより算定されるものであること。

(企業型年金に係る規約の承認の基準に関するその他の要件)

第六条 法第四条第一項第八号(法第五条第四項において準用する場合を含む。)の政令で定める要件は、次のとおりとする。

 実施事業所(法第三条第三項第二号に規定する実施事業所をいう。以下同じ。)に使用される第一号等厚生年金被保険者(当該第一号等厚生年金被保険者が企業型年金加入者となることについて一定の資格を定めた場合にあっては、当該資格を有する者に限る。)は、当該実施事業所の他の企業型年金規約において企業型年金加入者としないこととされていること。

 事業主掛金の額の算定方法、法第二十五条第一項の規定により運用の指図を行うことができる回数、同条第二項に規定する提示運用方法の数及び種類、企業型年金の給付の額の算定方法及びその支給の方法、法第三条第三項第十号に規定する返還資産額、企業型年金の実施に要する事務費の負担の方法その他の事項は、特定の者について不当に差別的なものでないこと。

 事業主掛金について、前納及び追納することができないものであること。

 企業型年金加入者が掛金を拠出することができることを定める場合にあっては、次に掲げる要件を満たすものであること。

 企業型年金加入者掛金の額の決定又は変更の方法は、特定の者について不当に差別的なものでないこと。

 企業型年金加入者掛金について、前納及び追納することができないものであること。

 企業型年金加入者掛金の額は、事業主掛金の額が引き下げられることにより当該事業主掛金の額が企業型年金加入者に係る当該企業型年金加入者掛金の額を下回ることとなる場合において、当該企業型年金加入者掛金の額が当該事業主掛金の額を超えないように変更する場合その他厚生労働省令で定める場合を除き、第十条の二に規定する企業型掛金拠出単位期間につき一回に限り変更することができるものであること。

 企業型年金加入者掛金の額の決定又は変更の方法その他その拠出に関する事項が事業主によって不当に制約されるものでないこと。

 法第二十一条第一項に規定する企業型年金規約で定める日(第十一条の三第一項において「納付期限日」という。)は、第十条の二に規定する企業型掛金拠出単位期間(当該企業型掛金拠出単位期間を同条ただし書の規定により区分した期間を定めた場合にあっては、当該区分した期間)の最後の月の翌月の初日から末日までの日(企業型年金加入者がその資格を喪失した場合にあっては、その資格を喪失した日から同日の属する月の翌月の末日までの日)とされていること。

 法第二十一条の二第一項に規定する企業型年金規約で定める日(次号及び第十一条の三第二項において「納付期限日」という。)は、第十条の二に規定する企業型掛金拠出単位期間(当該企業型掛金拠出単位期間を第十条の四ただし書の規定により区分した期間を定めた場合にあっては、当該区分した期間)の最後の月の翌月の初日から末日までの日(企業型年金加入者がその資格を喪失した場合にあっては、その資格を喪失した日から同日の属する月の翌月の末日までの日)とされていること。

 法第二十一条の三第一項の規定により企業型年金加入者掛金を給与から控除することができることを定める場合にあっては、その控除は、企業型年金加入者掛金の納付期限日の属する月(企業型年金加入者がその実施事業所に使用されなくなったときの当該企業型年金加入者掛金については、その使用されなくなった月又はその翌月)の給与から当該企業型年金加入者掛金を控除するものであること。

 法第二十三条の二第一項の規定により指定運用方法(同条第二項に規定する指定運用方法をいう。ロ、第十三条第二項及び第二十九条第五号において同じ。)を提示することを定める場合にあっては、次に掲げる要件を満たすものであること。

 法第二十五条の二第一項に規定する特定期間及び同条第二項に規定する猶予期間は、特定の者について不当に差別的なものでないこと。

 法第二十三条の二第一項の規定により企業型運用関連運営管理機関等(法第二十三条第一項に規定する企業型運用関連運営管理機関等をいう。以下この号及び第十二条において同じ。)が指定運用方法を選定し、提示しようとする場合にあっては、事業主は、その実施する企業型年金における厚生年金適用事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者(法第九条第二項第二号に該当する者を除く。)の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該第一号等厚生年金被保険者の過半数で組織する労働組合がないときは当該第一号等厚生年金被保険者の過半数を代表する者と協議し、企業型運用関連運営管理機関等は、その協議の結果を尊重することとされていること。

 法第二十五条第一項の規定により企業型年金加入者等(法第四条第一項第五号に規定する企業型年金加入者等をいう。以下同じ。)が運用の指図を行うことを事業主が不当に制約するものでないこと。

 法第三十一条第一項に規定する年金給付(以下この章において単に「年金給付」という。)の支払期月は、毎年一定の時期であること。

十一 一時金として支給される給付は、その全額が一時に支給されるものであること。

十二 第二条第二号に掲げる者であって当該資格を喪失した日において実施事業所に使用された期間が三年未満であるものについて、その者の個人別管理資産が移換されるときは、その全てを移換するものとされていること。

十三 その他法令に違反する事項がないこと。

(運営管理業務の委託)

第七条 事業主が法第七条第一項の規定により運営管理業務を委託するときは、次に定めるところによらなければならない。

 委託する業務については、当該事業主の実施する企業型年金に係る企業型年金加入者等の全てを対象とするものであること。

 一の企業型年金加入者等に係る運営管理業務のうち法第二条第七項第一号ロ又はハに掲げる業務(当該企業型年金加入者等が個人型年金の個人別管理資産を有する場合における個人別管理資産に係るものを除く。)については、一の確定拠出年金運営管理機関(法第三条第三項第四号に規定する確定拠出年金運営管理機関をいう。以下同じ。)において行うものであること。

 企業型年金加入者等に係る運営管理業務のうち法第二条第七項第二号に規定する運用の方法の選定及び加入者等に対する提示の業務については、当該業務に係る金融サービスの提供に関する法律(平成十二年法律第百一号)第十条第二項各号に掲げる事項(以下「勧誘方針」という。)を定め、かつ、当該勧誘方針を金融サービスの提供に関する法律施行令(平成十二年政令第四百八十四号)第十四条に規定する方法により公表している確定拠出年金運営管理機関に委託するものであること。

 事業主は、法第七条第一項の規定により運営管理業務を委託するときは、併せて、企業型年金加入者等に対する資産の運用に関する資料の提供、企業型年金規約の作成又は変更に関する相談助言その他運営管理業務の実施に必要な事務を、当該確定拠出年金運営管理機関(同条第二項の規定により当該確定拠出年金運営管理機関から再委託を受けた確定拠出年金運営管理機関を含む。)に委託することができる。

(運営管理業務の再委託)

第八条 前条の規定は、法第七条第二項の規定による運営管理業務の再委託について準用する。

(資産管理契約)

第九条 法第八条第一項の給付に充てるべき積立金に係る契約については、次の各号に掲げる契約の区分に応じ、当該各号に定める要件を満たすものでなければならない。

 法第八条第一項第一号に掲げる契約 企業型年金の給付に充てることをその目的とする運用の方法を特定する信託であって、当該企業型年金の企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者(当該企業型年金に個人別管理資産がある者に限る。以下この条において同じ。)を受益者とするもののうち、厚生労働省令で定める要件に該当するものであること。

 法第八条第一項第二号から第四号に掲げる契約 企業型年金の給付に充てることをその目的とする契約であって、当該企業型年金の企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者を被保険者又は被共済者とするもののうち、厚生労働省令で定める要件に該当するものであること。

(企業型年金の法定選択)

第十条 法第十三条第一項に規定する者で同項の選択をしなかったものが、同条第四項の規定により選択したものとみなされる企業型年金は、次のとおりとする。

 二以上の企業型年金の企業型年金加入者となる資格を有するに至った日における各企業型年金についてそれぞれその者の事業主掛金の額を算定した場合において、それらの事業主掛金の額が異なるときは、そのうち最も高い額の事業主掛金に係る企業型年金

 各企業型年金について前号の規定により算定した事業主掛金の額が等しい場合において、その者が二以上の企業型年金の企業型年金加入者となる資格を有するに至った日前からその一の企業型年金の企業型年金加入者であるときは、当該企業型年金

 各企業型年金について第一号の規定により算定した事業主掛金の額が等しい場合において、その者が二以上の各企業型年金の企業型年金加入者となる資格を有するに至った日が同日であるときは、厚生労働大臣の指定する企業型年金

(事業主掛金の拠出の方法)

第十条の二 事業主掛金の拠出は、企業型年金加入者期間(法第十四条第一項に規定する企業型年金加入者期間をいう。以下同じ。)の計算の基礎となる期間につき、十二月から翌年十一月までの十二月間(企業型年金加入者がこの間に、その資格を取得した場合にあってはその資格を取得した月から起算し、その資格を喪失した場合にあってはその資格を喪失した月の前月までの期間。以下「企業型掛金拠出単位期間」という。)を単位として拠出するものとする。ただし、企業型年金規約で定めるところにより、企業型掛金拠出単位期間を区分して、当該区分した期間ごとに拠出することができる。

(簡易企業型年金に係る事業主掛金の基準)

第十条の三 法第十九条第二項ただし書の政令で定める基準は、事業主掛金が定額であることとする。

(企業型年金加入者掛金の拠出の方法)

第十条の四 法第十九条第三項の規定による掛金の拠出は、企業型年金加入者期間の計算の基礎となる期間につき、企業型掛金拠出単位期間を単位として拠出することができる。ただし、企業型年金規約で定めるところにより、企業型掛金拠出単位期間を区分して、当該区分した期間ごとに拠出することができる。

(拠出限度額)

第十一条 法第二十条の政令で定める額は、企業型年金加入者期間(他の企業型年金の企業型年金加入者の資格に係る期間を除く。次条第一項及び第二項において同じ。)の計算の基礎となる期間の各月の末日における次の各号に掲げる企業型年金加入者の区分に応じて当該各号に定める額を合計した額とする。

 企業型年金加入者であって、次に掲げる者(次号並びに第三十六条第四号及び第五号において「他制度加入者」という。)以外のもの 五万五千円

 私立学校教職員共済法(昭和二十八年法律第二百四十五号)の規定による私立学校教職員共済制度の加入者

 石炭鉱業年金基金法(昭和四十二年法律第百三十五号)第十六条第一項に規定する坑内員(石炭鉱業年金基金が同法第十八条第一項の事業を行うときは、同項に規定する坑外員を含む。)

 確定給付企業年金(確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第二条第一項に規定する確定給付企業年金をいう。以下同じ。)の加入者(確定給付企業年金法施行令(平成十三年政令第四百二十四号)第五十四条の五第一項の規定に基づき、当該月について確定給付企業年金の給付の額の算定の基礎としない者を除く。)

 企業型年金加入者であって、他制度加入者であるもの 二万七千五百円

第十一条の二 第十条の二ただし書の規定により事業主掛金を拠出する場合又は第十条の四ただし書の規定により企業型年金加入者掛金を拠出する場合(十二月から翌年十一月までの十二月間に企業型年金加入者の資格を喪失した後、再び元の企業型年金の企業型年金加入者の資格を取得した者に係る事業主掛金又は企業型年金加入者掛金を拠出する場合を含み、企業型年金規約において次のいずれかの事項を定めている企業型年金の企業型年金加入者に該当しない者(以下この条において「個人型年金同時加入可能者」という。)に該当しない場合に限る。)におけるその拠出することとなった日に係る事業主掛金又は企業型年金加入者掛金の額は、企業型年金加入者期間の計算の基礎となる期間につき、十二月からその拠出することとなった日の属する月の前月までの各月の末日における前条各号に掲げる企業型年金加入者の区分に応じて当該各号に定める額(その拠出に係る拠出区分期間以前の拠出区分期間に個人型年金同時加入可能者に該当する期間がある場合にあっては、当該期間に係る当該各号に定める額を除く。)を合計した額から、その拠出に係る拠出区分期間より前の拠出区分期間に係る事業主掛金及び企業型年金加入者掛金の額(その拠出に係る拠出区分期間より前の拠出区分期間に個人型年金同時加入可能者に該当する期間がある場合にあっては、当該期間に係る事業主掛金及び企業型年金加入者掛金の額を除く。)の総額を控除した額を超えてはならない。

 事業主掛金を、企業型掛金拠出単位期間を一月ごとに区分した期間ごとに拠出する方法以外の方法により拠出すること。

 各企業型年金加入者に係る事業主掛金を、この項の規定により、事業主掛金を拠出する日の属する月の前月の末日における前条各号に掲げる企業型年金加入者の区分に応じて当該各号に定める額を超えて拠出すること。

 第十条の二ただし書の規定により事業主掛金を拠出する場合又は第十条の四ただし書の規定により企業型年金加入者掛金を拠出する場合(個人型年金同時加入可能者に該当する場合に限る。)におけるその拠出することとなった日に係る事業主掛金又は企業型年金加入者掛金の額は、企業型年金加入者期間の計算の基礎となる期間につき、その拠出することとなった日の属する月の前月の末日における前条各号に掲げる企業型年金加入者の区分に応じて当該各号に定める額を超えてはならない。

 第一項の「拠出区分期間」とは、第十条の二ただし書又は第十条の四ただし書の規定により区分した期間をいう。

(納付が困難であると認められる場合の納付期限日等)

第十一条の三 事業主が第六条第五号に掲げる要件に従って定められた納付期限日までに事業主掛金を納付することが困難であると認められる場合として厚生労働省令で定める場合は、当該要件にかかわらず、当該事業主掛金に係る納付期限日については、厚生労働省令で定める基準に従い、企業型年金規約で定めるところにより、延長することができる。

 企業型年金加入者が第六条第六号に掲げる要件に従って定められた納付期限日までに企業型年金加入者掛金を納付することが困難であると認められる場合として厚生労働省令で定める場合は、当該要件にかかわらず、当該企業型年金加入者掛金に係る納付期限日については、厚生労働省令で定める基準に従い、企業型年金規約で定めるところにより、延長することができる。

 前項の場合において、法第二十一条の三第一項の規定による企業型年金加入者掛金の給与からの控除は、第六条第七号に掲げる要件にかかわらず、企業型年金規約で定めるところにより、企業型年金加入者掛金を納付する日の属する月の給与から当該企業型年金加入者掛金を控除することができる。

(運用の方法の提示)

第十二条 企業型運用関連運営管理機関等は、法第二十三条第一項の規定により運用の方法を提示するときは、企業型年金加入者等に当該運用の方法を選定した理由を示さなければならない。

(運用関連運営管理機関の損害賠償責任)

第十三条 企業型年金加入者等に係る運用関連業務(法第二条第七項第二号に規定する運用関連業務をいう。以下同じ。)を行う確定拠出年金運営管理機関は、法第二十三条第一項の規定により運用の方法を選定し、企業型年金加入者等に提示するときは、あらかじめ、事業主との間で次に掲げる内容の契約を締結しなければならない。

 確定拠出年金運営管理機関は、法第二十四条の規定による情報(金融サービスの提供に関する法律第四条第一項に規定する重要事項に相当するものに限る。次号において「重要情報」という。)の提供をしなかったときは、これによって生じた企業型年金加入者等又は企業型年金加入者等であった者の損害を賠償する責めに任ずるものとすること。

 企業型年金加入者等又は企業型年金加入者等であった者が前号の規定により損害の賠償を請求するときは、元本欠損額(企業型年金加入者等が法第二十五条第二項の規定により当該運用の方法に充てるものと決定した額から、当該運用の方法に係る契約について第一条第一号の規定の例により計算した額のうち当該企業型年金加入者等の行った運用の指図に係るものを控除した額をいう。)は、重要情報を提供しなかったことによって生じた損害の額と推定するものとすること。

 前項の規定は、企業型年金加入者等に係る運用関連業務を行う確定拠出年金運営管理機関が、法第二十三条の二第一項の規定により指定運用方法を選定し、企業型年金加入者に提示するときについて準用する。この場合において、前項第一号中「第二十四条」とあるのは「第二十四条の二」と、同項第二号中「第二十五条第二項の規定により当該運用の方法に充てるものと決定した額」とあるのは「第二十五条の二第二項の規定により指定運用方法に充てる未指図個人別管理資産(同条第三項に規定する未指図個人別管理資産をいう。)の全額」と、「運用の方法に係る」とあるのは「指定運用方法に係る」と読み替えるものとする。

(生命共済の事業者)

第十四条 法第二十三条第一項第四号の政令で定める生命共済の事業を行う者は、次に掲げるものとする。

 農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十条第一項第十号の事業のうち生命共済の事業を行う農業協同組合連合会

 水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)第十一条第一項第十二号の事業のうち生命共済の事業を行う漁業協同組合、同法第九十三条第一項第六号の二の事業のうち生命共済の事業を行う水産加工業協同組合及び同法第百条の二第一項第一号の事業のうち生命共済の事業を行う共済水産業協同組合連合会

(運用の方法)

第十五条 法第二十三条第一項の政令で定める運用の方法は、次の表の上欄に掲げる運用の方法であって、同表の中欄に掲げる区分に応じそれぞれ同表の下欄に掲げる事項ごとに分類されたもののうち、運用方法要件に適合するものとする。

一 預金又は貯金の預入 イ 預金保険法(昭和四十六年法律第三十四号)第二条第一項に規定する金融機関(資産管理機関の預金の受入れの業務を行うことができるものに限る。ハ及びニにおいて「預金保険対象金融機関」という。)を相手方とする預金(外貨預金及び譲渡性預金(準備預金制度に関する法律施行令(昭和三十二年政令第百三十五号)第四条第二号に規定する譲渡性預金をいう。ハにおいて同じ。)を除く。)の預入 預入の相手方、預金又は貯金の種類、預入期間その他の厚生労働省令で定める事項
ロ 農水産業協同組合貯金保険法(昭和四十八年法律第五十三号)第二条第一項に規定する農水産業協同組合(資産管理機関の貯金又は預金の受入れの業務を行うことができるものに限る。ニにおいて「貯金保険対象組合」という。)を相手方とする貯金又は預金(外貨貯金及び農水産業協同組合貯金保険法施行令(昭和四十八年政令第二百一号)第六条第一号に規定する譲渡性貯金を除く。)の預入 預入の相手方、預金又は貯金の種類、預入期間その他の厚生労働省令で定める事項
ハ 預金保険対象金融機関以外の銀行を相手方とする預金(外貨預金を含み、譲渡性預金を除く。)の預入 預入の相手方、預金又は貯金の種類、預入期間その他の厚生労働省令で定める事項
ニ 預金保険対象金融機関又は貯金保険対象組合を相手方とする外貨預金又は外貨貯金の預入 預入の相手方、預金又は貯金の種類、預入期間その他の厚生労働省令で定める事項
二 信託会社(法第八条第一項第一号に規定する信託会社をいう。以下この項において同じ。)又は信託業務を営む金融機関への信託 イ 信託業務を営む金融機関への金銭信託であって金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第六条の規定により元本の補塡の契約のあるもの 信託の契約の相手方、信託財産の管理又は処分の方法、信託契約の期間その他の厚生労働省令で定める事項
ロ 信託会社又は信託業務を営む金融機関への金銭信託(イ、ハ及びニに掲げるものを除く。) 信託の契約の相手方、信託財産の管理又は処分の方法、信託契約の期間その他の厚生労働省令で定める事項
ハ 信託会社又は信託業務を営む金融機関への金銭信託のうち、将来の一定の時期を目標としてその運用から生ずると見込まれる収益の変動の可能性が縮小するよう資産の構成の目標を変更するものであって、加入者等(法第二条第七項第一号に規定する加入者等をいう。以下この表において同じ。)の年齢階層ごとに設定するものとして厚生労働省令で定める基準に適合するもの 信託の契約の相手方その他の厚生労働省令で定める事項
ニ 信託会社又は信託業務を営む金融機関への信託であってその信託財産を一の法人の発行する社債券又は株券(三の項ナにおいて「一法人の発行する社債券等」という。)の売買のみにより運用することを約するもの 信託の契約の相手方、信託財産の管理又は処分の方法、信託契約の期間その他の厚生労働省令で定める事項
三 有価証券(有価証券が発行されていない場合における当該有価証券に表示されるべき権利を含む。以下この項及び次項第四号において同じ。)の売買 イ 国債証券の売買 発行者、有価証券の種類及び有価証券の取得の日から償還の日までの期間
ロ 地方債証券の売買 発行者、有価証券の種類及び有価証券の取得の日から償還の日までの期間
ハ 特別の法律により法人の発行する債券(その債務について政府が保証しているものに限る。)の売買(ニに掲げるものを除く。) 発行者、有価証券の種類及び有価証券の取得の日から償還の日までの期間
ニ 預金保険法第二条第二項第五号に規定する債券又は農水産業協同組合貯金保険法第二条第二項第四号に規定する農林債の債券の売買 発行者、有価証券の種類及び有価証券の取得の日から償還の日までの期間
ホ 信託業務を営む金融機関の貸付信託の受益証券であって金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第六条の規定により元本の補填の契約のあるものの売買 発行者、有価証券の種類及び有価証券の取得の日から償還の日までの期間
ヘ 特別の法律により銀行、株式会社商工組合中央金庫、株式会社日本政策投資銀行、農林中央金庫又は全国を地区とする信用金庫連合会の発行する債券の売買(ハ及びニに掲げるものを除く。) 発行者、有価証券の種類及び有価証券の取得の日から償還の日までの期間
ト 法律の定めるところにより、予算について国会の議決を経、又は承認を得なければならない法人の発行する債券の売買(ハに掲げるものを除く。) 発行者、有価証券の種類及び有価証券の取得の日から償還の日までの期間
チ 特別の法律により設立された法人(トに規定する法人を除き、国、トに規定する法人及び地方公共団体以外の者の出資のないものに限る。)であって当該特別の法律により債券を発行することができるものの発行する債券の売買(ハに掲げるものを除く。) 発行者、有価証券の種類及び有価証券の取得の日から償還の日までの期間
リ 貸付信託の受益証券の売買(ホに掲げるものを除く。) 発行者、有価証券の種類及び有価証券の取得の日から償還の日までの期間
ヌ 投資信託(投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第二条第三項に規定する投資信託をいう。)の受益証券の売買(ル、ヲ及びナに掲げるものを除く。) 厚生労働大臣が指定する国際標準化機構の規格に従って定められたコード(以下この項において「国際証券コード」という。)
ル ヌに規定する受益証券のうち、公社債投資信託(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第四項に規定する証券投資信託のうち、その信託財産を公社債に対する投資として運用することを目的とするものであって、株式又は出資に対する投資として運用しないものをいう。)の受益証券であるものの売買 投資信託及び投資法人に関する法律第二条第一項に規定する委託者指図型投資信託の委託者その他の厚生労働省令で定める事項
ヲ ヌに規定する受益証券のうち、将来の一定の時期を目標としてその運用から生ずると見込まれる収益の変動の可能性が縮小するよう資産の構成の目標を変更するものであって、加入者等の年齢階層ごとに設定するものとして厚生労働省令で定める基準に適合するものの売買 投資信託及び投資法人に関する法律第二条第一項に規定する委託者指図型投資信託の委託者その他の厚生労働省令で定める事項
ワ 投資法人(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十二項に規定する投資法人をいう。カ、ナ及びラにおいて同じ。)の投資証券(同条第十五項に規定する投資証券をいう。ナ及びラにおいて同じ。)の売買(ラに掲げるものを除く。) 国際証券コード
カ 投資法人の投資法人債券(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二十項に規定する投資法人債券をいう。)の売買 発行者、有価証券の種類及び有価証券の取得の日から償還の日までの期間
ヨ 外国の政府、地方公共団体若しくは特別の法令により設立された法人又は国際機関の発行する債券の売買 発行者、有価証券の種類及び有価証券の取得の日から償還の日までの期間
タ 外国法人の発行する債券(その債務についてヨに規定する者が保証しているものに限る。)の売買(ヨに掲げるものを除く。) 発行者、有価証券の種類及び有価証券の取得の日から償還の日までの期間
レ 資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第九項に規定する優先出資証券及び特定社債券並びに同条第十五項に規定する受益証券の売買 発行者、有価証券の種類及び有価証券の取得の日から償還の日までの期間
ソ 社債券(相互会社の社債券を含む。)の売買(ハ、ニ、ヘ及びチに掲げるものを除く。) 発行者、有価証券の種類及び有価証券の取得の日から償還の日までの期間
ツ 協同組織金融機関の優先出資に関する法律(平成五年法律第四十四号)第二条第一項に規定する協同組織金融機関が同法の規定に基づき発行する優先出資証券の売買 国際証券コード
ネ 株券の売買 国際証券コード
ナ 証券投資信託(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第四項に規定する証券投資信託をいう。(2)において同じ。)であってその信託財産を次に掲げる売買のみにより運用することを約するものの売買
(1) 一法人の発行する社債券等の売買
(2) 一の証券投資信託の受益証券(一法人の発行する社債券等の売買のみにより運用することを約するものに限る。)の売買
(3) 一の投資法人の投資証券(一法人の発行する社債券等の売買のみにより運用することを約するものに限る。)の売買
国際証券コード
ラ 投資法人であってその資産をナ(1)から(3)までに掲げる売買のみにより運用することを約するものの投資証券の売買 国際証券コード
ム 外国法人の発行する債券の売買(ヨ及びタに掲げるものを除く。) 発行者、有価証券の種類及び有価証券の取得の日から償還の日までの期間
ウ 外国法人の発行する株券の売買 国際証券コード
ヰ 外国投資信託(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二十四項に規定する外国投資信託をいう。)の受益証券の売買(ノに掲げるものを除く。) 国際証券コード
ノ ヰに規定する受益証券のうち、将来の一定の時期を目標としてその運用から生ずると見込まれる収益の変動の可能性が縮小するよう資産の構成の目標を変更するものであって、加入者等の年齢階層ごとに設定するものとして厚生労働省令で定める基準に適合するものの売買 投資信託及び投資法人に関する法律第二条第一項に規定する委託者指図型投資信託の委託者その他の厚生労働省令で定める事項
オ 外国投資法人(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二十五項に規定する外国投資法人をいう。)の外国投資証券(同法第二百二十条第一項に規定する外国投資証券をいう。)の売買 国際証券コード
四 生命保険の保険料又は生命共済の共済掛金の払込み イ 生命保険会社(法第八条第一項第二号に規定する生命保険会社をいう。以下このイ及びロ並びに次項第五号において同じ。)であって保険業法(平成七年法律第百五号)第二百六十五条の二第一項に規定する保険契約者保護機構の会員の資格を有するものへの生命保険(各企業型年金加入者等に係る払込保険料のうち厚生労働省令で定める部分を除いた全額が、当該企業型年金加入者等が六十歳に達した日以後の日における生存を支給事由とする保険金の支払に充てるため、同法第百十六条第一項の規定により責任準備金として積み立てられるものであって、同法第百十八条第一項に規定する特別勘定に属しないものに限る。)の保険料の払込み 生命保険の契約の相手方、保険業法第四条第二項第三号に規定する普通保険約款(ロ及び五の項において「普通保険約款」という。)、保険料の払込みごとにそれぞれ決定される当該保険料の払込みに充てようとする額に適用される予定利率(生命保険会社が市場金利の動向その他の事情を勘案して定める利率をいう。)が継続して適用される期間、第一条第一項第二号ロ(4)に掲げる金銭の額が払込保険料の合計額を下回らない額とする定めの有無その他の厚生労働省令で定める事項
ロ 次に掲げる者への生命保険の保険料又は生命共済の共済掛金の払込み(イ及びハに掲げるものを除く。)
(1) 生命保険会社
(2) 農業協同組合、農業協同組合連合会、漁業協同組合、水産加工業協同組合及び共済水産業協同組合連合会(次項第五号において「農業協同組合等」という。)
生命保険又は生命共済の契約の相手方、普通保険約款又は農業協同組合法第十一条の十七若しくは水産業協同組合法第十五条の二に規定する共済規程、当該普通保険約款又は共済規程に記載されている運用の対象となる資産の種類及び構成その他の厚生労働省令で定める事項
ハ ロ(1)又は(2)に掲げる者への生命保険の保険料又は生命共済の共済掛金の払込みのうち、将来の一定の時期を目標としてその運用から生ずると見込まれる収益の変動の可能性が縮小するよう資産の構成の目標を変更するものであって、加入者等の年齢階層ごとに設けるものとして厚生労働省令で定める基準に適合するもの 生命保険又は生命共済の契約の相手方その他の厚生労働省令で定める事項
五 損害保険の保険料の払込み イ 損害保険会社(法第八条第一項第四号に規定する損害保険会社をいう。以下この項及び次項第六号において同じ。)であって、保険業法第二百六十五条の二第一項に規定する保険契約者保護機構の会員の資格を有するものへの損害保険(各企業型年金加入者等に係る払込保険料のうち厚生労働省令で定める部分を除いた全額が、返戻金の支払に充てるため、同法第百十六条第一項の規定により責任準備金として積み立てられるものであって、同法第百十八条第一項に規定する特別勘定に属しないものに限る。)の保険料の払込み 損害保険の契約の相手方、普通保険約款、保険料の払込みごとにそれぞれ決定される当該保険料の払込みに充てようとする額に適用される予定利率(損害保険会社が市場金利の動向その他の事情を勘案して定める利率をいう。)が継続して適用される期間、第一条第一項第二号ロ(4)に掲げる金銭の額が払込保険料の合計額を下回らない額とする定めの有無その他の厚生労働省令で定める事項
ロ 損害保険会社への損害保険の保険料の払込み(イ及びハに掲げるものを除く。) 損害保険の契約の相手方、普通保険約款、当該普通保険約款に記載されている運用の対象となる資産の種類及び構成その他の厚生労働省令で定める事項
ハ 損害保険会社への損害保険の保険料の払込みのうち、将来の一定の時期を目標としてその運用から生ずると見込まれる収益の変動の可能性が縮小するよう資産の構成の目標を変更するものであって、加入者等の年齢階層ごとに設けるものとして厚生労働省令で定める基準に適合するもの 損害保険の契約の相手方その他の厚生労働省令で定める事項

 前項の運用方法要件は、次のとおりとする。

 当該運用の方法に係る契約において、次に掲げる事項があらかじめ定められていること。

 法第二十五条第一項の規定により運用の指図を行った者の当該契約に基づく持分の額又はその算定方法

 当該契約に係る法第二十五条第四項の規定による措置に要する費用があるときは、その費用の額又はその算定方法

 法第二十五条第四項の規定により必要な措置が行われたときは、当該運用の方法に係る契約の締結、変更又は解除等に基づき持分の額が速やかに算定されるものであること。

 当該運用の方法に係る契約に基づく第一条第二号ロ(1)から(4)までに掲げる金銭の額は、当該運用の方法について法第二十五条第一項の規定により運用の指図を行った者の個人別管理資産に充てられるものであること(企業型年金規約に基づいて企業型年金の実施に要する事務費に充てるときを除く。)。

 有価証券の売買にあっては、当該有価証券は、随時に時価評価金額(法人税法(昭和四十年法律第三十四号)第六十一条の三第一項第一号に規定する時価評価金額をいう。)を算定することができるものであること。

 生命保険会社又は農業協同組合等への生命保険の保険料又は生命共済の共済掛金の払込みにあっては、次に掲げる要件に適合するものであること。

 当該払込みについて法第二十五条第一項の規定により運用の指図を行った者を被保険者又は被共済者とするものであること。

 当該企業型年金の資産管理機関を保険金、年金又は共済金の受取人とするものであること(事業主が法第八条第一項の規定に基づき生命保険会社又は同項第三号に規定する農業協同組合連合会を相手方とする資産管理契約を締結しているときを除く。)。

 当該払込みに係る契約に基づく保険金、年金又は共済金の支払は、次に掲げる場合に限り、行われるものであること。

(1) 被保険者又は被共済者が企業型年金加入者等の資格を喪失した場合

(2) 被保険者又は被共済者が所定の時期に生存している場合

(3) 被保険者又は被共済者が当該所定の時期の前に死亡した場合(重度の障害の状態となった場合を含む。)

 損害保険会社への損害保険の保険料の払込みにあっては、次に掲げる要件に適合するものであること。

 当該払込みについて法第二十五条第一項の規定により運用の指図を行った者を被保険者とするものであること。

 当該企業型年金の資産管理機関を返戻金又は保険金の受取人とするものであること(事業主が法第八条第一項の規定に基づき損害保険会社を相手方とする資産管理契約を締結しているときを除く。)。

 当該払込みに係る契約に基づく保険金の支払は、被保険者が保険期間中に発生した事由により死亡した場合(重度の障害の状態となった場合を含む。)に限り、行われるものであること。

 その他当該運用の方法に係る契約に法令に違反する事項がないこと。

(運用の方法の数の上限)

第十五条の二 法第二十三条第一項の政令で定める数は、三十五とする。

(運用の方法の選定基準)

第十六条 法第二十三条第二項の政令で定める基準は、次のとおりとする。

 選定する対象運用方法(法第二十三条第一項に規定する対象運用方法をいう。以下この条において同じ。)のいずれかが第十五条第一項の表の二の項ニ又は三の項レからウまでの区分(同表の中欄の区分をいう。以下この項において同じ。)に該当する場合にあっては、これらの区分以外の区分から対象運用方法を三以上選定すること。

 選定する対象運用方法のいずれかが第十五条第一項の表の一の項イ若しくはロ、二の項イ、三の項イからホまで、四の項イ又は五の項イの区分に該当する場合にあっては、これらの区分以外の区分から対象運用方法を二以上選定すること。

 法第三条第五項に規定する簡易企業型年金を実施する事業主から委託を受けて運用関連業務を行う確定拠出年金運営管理機関(運用関連業務を行う簡易企業型年金を実施する事業主を含む。)が対象運用方法を選定する場合にあっては、前項第一号中「三以上」とあるのは「二以上」と、同項第二号中「二以上」とあるのは「一以上」とする。

(郵便貯金銀行への預金等に係る運用の指図)

第十七条 企業型記録関連運営管理機関等(法第十七条に規定する企業型記録関連運営管理機関等をいう。以下同じ。)は、法第二十五条第一項の規定により次の各号に掲げる運用の方法について運用の指図を受けたときは、同条第三項の規定により資産管理機関に通知するとともに、第一号に定める事項にあっては郵便貯金銀行(郵政民営化法(平成十七年法律第九十七号)第九十四条に規定する郵便貯金銀行をいう。第一号において同じ。)に、第二号に定める事項にあっては郵便保険会社(同法第百二十六条に規定する郵便保険会社をいう。第二号において同じ。)に通知しなければならない。

 郵便貯金銀行への預金の預入 次に掲げる事項

 法第二十五条第一項の規定により運用の指図を行った者の氏名、住所及び生年月日

 郵便貯金銀行への預金の種類及びその預入に充てようとする額又は払戻しをしようとする額

 企業型年金の資産管理機関の名称及び住所

 郵便保険会社への生命保険の保険料の払込み 次に掲げる事項

 法第二十五条第一項の規定により運用の指図を行った者の氏名、住所、性別及び生年月日

 郵便保険会社の生命保険の種類、その保険料の払込みに充てようとする額その他当該者の運用の指図に係る郵便保険会社への生命保険の保険料の払込みに係る契約内容を確定するために必要な事項

 企業型年金の資産管理機関の名称及び住所

(通算加入者等期間の計算)

第十八条 法第三十三条第二項の規定により同条第一項の通算加入者等期間を算定する場合において、同一の月が同時に二以上の同条第二項各号に掲げる期間の算定の基礎となるときは、その月は、同項各号に掲げる期間のうち一の期間についてのみ、その算定の基礎とするものとする。

 法第五十四条の四第二項若しくは第五十四条の五第二項又は中小企業退職金共済法第三十一条の三第一項の規定により企業型年金の個人別管理資産を移換した場合には、当該個人別管理資産の移換の日の翌日が属する月の前月までの期間のうち当該個人別管理資産に係る次の各号に掲げる期間は、法第三十三条第一項の通算加入者等期間の算定の基礎としないものとする。

 企業型年金の企業型年金加入者期間(企業型年金の企業型年金規約に基づいて納付した事業主掛金又は企業型年金加入者掛金に係る企業型年金加入者期間に限る。)

 個人型年金の個人型年金加入者期間(法第三十三条第二項第三号に規定する個人型年金加入者期間をいう。以下同じ。)(個人型年金の個人型年金規約(法第五十六条第三項に規定する個人型年金規約をいう。以下同じ。)に基づいて納付した個人型年金加入者掛金に係る個人型年金加入者期間に限る。)

 法第五十四条第二項の規定により法第三十三条第一項の通算加入者等期間に算入された期間

 法第五十四条の二第二項の規定により法第三十三条第一項の通算加入者等期間に算入された期間

 法第七十四条の二第二項の規定により法第七十三条において準用する法第三十三条第一項の通算加入者等期間に算入された期間

(障害給付金に係る障害の状態)

第十九条 法第三十七条第一項の政令で定める程度の障害の状態は、国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第三十条第二項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態とする。

(企業型年金の終了)

第二十条 終了した企業型年金に係る企業型年金規約は、法第八十三条第一項の規定により同項第二号に掲げる者(当該企業型年金に個人別管理資産がある者に限る。)の個人別管理資産が連合会に移換されるまでの間、その目的の範囲内において、なお効力を有するものとする。

 終了した企業型年金に係る事業主及び当該事業主に係る法第四十七条各号に定める者は、法第八十三条第一項の規定による個人別管理資産の移換に関し必要な協力をしなければならない。

(事業主の委託を受けて企業年金連合会の業務が行われる場合における確定給付企業年金法等の適用)

第二十条の二 法第四十八条の三の規定により企業年金連合会(確定給付企業年金法第九十一条の二第一項に規定する企業年金連合会をいう。以下同じ。)の業務が行われる場合には、確定給付企業年金法第九十一条の八第一項第十二号中「業務」とあるのは、「業務(確定拠出年金法の規定により連合会が行う業務を含む。以下同じ。)」とする。

 法第四十八条の三の規定により企業年金連合会の業務が行われる場合には、確定給付企業年金法施行令第六十五条の九及び第六十五条の十中「その業務」とあるのは、「その業務(確定拠出年金法の規定により連合会が行う業務を含む。)」とする。

(規約の定めにより資産管理契約に係る業務が行われる場合における確定給付企業年金法の適用)

第二十一条 法第五十三条第一項の規定により企業年金基金の業務が行われる場合には、確定給付企業年金法第八十八条中「あった者」とあるのは「あった者及び当該基金が確定拠出年金法第五十三条第一項の規定により行う業務に係る同法第二条第二項に規定する企業型年金の企業型年金加入者であった者」と、同法第九十三条中「その他の業務」とあるのは「その他の業務(確定拠出年金法第五十三条第一項の規定により基金が行うものを除く。)」とする。

(他の制度の資産の移換の基準)

第二十二条 法第五十四条第一項の規定による資産の移換の受入れは、次に掲げる資産について行うものとする。

 当該実施事業所の事業主の実施に係る確定給付企業年金の確定給付企業年金法第五十九条に規定する積立金であって、当該確定給付企業年金の事業主等(同法第二十九条第一項に規定する事業主等をいう。次号において同じ。)が同法第八十二条の二第一項の規定により当該資産管理機関に移換するもの(当該確定給付企業年金の加入者又は加入者であった者が、その者が負担した掛金を原資とする部分(以下この号及び次号において「本人負担分」という。)の移換に同意しない場合にあっては、当該本人負担分を除く。)

 当該実施事業所の事業主の実施に係る確定給付企業年金が終了した場合における当該確定給付企業年金の残余財産であって、当該確定給付企業年金の事業主等が確定給付企業年金法第八十二条の二第六項の規定により当該資産管理機関に移換するもの(当該確定給付企業年金の加入者又は加入者であった者が本人負担分の移換に同意しない場合にあっては、当該本人負担分を除く。)

 当該実施事業所の事業主の実施に係る退職金共済契約(中小企業退職金共済法第二条第三項に規定する退職金共済契約をいう。次号において同じ。)が解除された場合における同法第十七条第一項に規定する解約手当金に相当する額の範囲内の金額で厚生労働省令で定める金額であって、独立行政法人勤労者退職金共済機構(次号において「機構」という。)が同法第十七条第一項後段の規定により当該資産管理機関に移換するもの

 当該実施事業所の事業主の実施に係る退職金共済契約が解除された場合における中小企業退職金共済法第三十一条の四第一項に規定する解約手当金に相当する額であって、機構が同項の規定により当該資産管理機関に移換するもの

 当該実施事業所の事業主が労働協約、就業規則その他これらに準ずるものにより定められる退職給与の支給に関する規程(以下この号において「退職給与規程」という。)を改正し、又は廃止することにより資産管理機関に移換する資産(イに掲げる額からロ及びハに掲げる額を控除した額に相当する部分の金額の範囲内に限る。以下この号において「移換資産」という。)であって、当該事業主が当該退職給与規程の改正又は廃止が行われた日(以下この号において「移行日」という。)の属する年度(移行日の属する年度の終了の日の三月前から同日までの間に、年度内に移換資産の額を確定することが困難であると認められる場合として厚生労働省令で定める場合は、当該年度の翌年度。以下この号において「移行年度」という。)から、移行年度の翌年度から起算して三年度以上七年度以内の企業型年金規約で定める年度までの各年度に均等に分割して(次項第五号に規定する当該資産の移換を受ける最後の年度の当該企業型年金規約で定める日以前に当該企業型年金の企業型年金加入者がその資格を喪失することとなる場合にあっては、当該企業型年金加入者に係る移換資産のうちまだ資産管理機関に移換されていないものを一括して)移換するもの

 移行日の前日において在職する使用人の全員が移行日の前日において自己の都合により退職するものと仮定した場合における当該使用人につき移行日の前日において定められている退職給与規程により計算される退職給与の額の合計額

 イに規定する使用人のうち移行日に在職しているものの全員が移行日において自己の都合により退職するものと仮定した場合における当該使用人につき移行日において定められている退職給与規程により計算される退職給与の額の合計額

 退職給与規程の改正又は廃止により、移行日において同時に前各号のいずれかに掲げる資産を移換することとなった場合には、当該移換することとなった資産に相当する額

 企業型年金の資産管理機関は、次の各号に掲げる資産の区分に応じ、当該各号に定める日に、法第五十四条第一項の規定による資産の移換の受入れを行うものとする。

 前項第一号に掲げる資産 当該資産の移換に伴い当該確定給付企業年金の規約が変更される日の属する月の翌々月の末日以前の企業型年金規約で定める日

 前項第二号に掲げる資産 当該確定給付企業年金の清算が結了した日

 前項第三号に掲げる資産 中小企業退職金共済法第十七条第一項後段の規定による申出を行った日の属する月の翌々月の末日以前の企業型年金規約で定める日

 前項第四号に掲げる資産 中小企業退職金共済法第三十一条の四第一項の規定による申出を行った日の属する月の翌々月の末日以前の企業型年金規約で定める日

 前項第五号に掲げる資産であってその年度において移換を受けるもの その年度における企業型年金規約で定める日(当該資産の移換を受ける最後の年度の当該企業型年金規約で定める日以前に当該企業型年金の企業型年金加入者の資格を喪失した者(当該資産が個人別管理資産に充てられるものに限る。)に係るものにあっては、当該資格を喪失した月の翌月の末日以前の企業型年金規約で定める日)

第二十三条 削除

(通算加入者等期間に算入される期間)

第二十四条 法第五十四条第二項の政令で定める期間は、同条第一項の規定により移換を受けた資産の額の算定の基礎となった期間として厚生労働省令で定める期間とする。

 前項の規定は、法第五十四条の二第一項の規定により企業型年金の資産管理機関が脱退一時金相当額等の移換を受けた場合について準用する。この場合において、前項中「第五十四条第二項」とあるのは「第五十四条の二第二項」と、「資産」とあるのは「脱退一時金相当額等」と読み替えるものとする。

(脱退一時金相当額等又は個人別管理資産の移換に関する事項の説明義務)

第二十五条 事業主は、その実施する企業型年金の加入者の資格を取得した者が、当該企業型年金の資産管理機関へ脱退一時金相当額等を移換することができるものであるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該脱退一時金相当額等の移換の申出の期限その他脱退一時金相当額等の移換に関して必要な事項について、当該加入者の資格を取得した者に説明しなければならない。

 事業主は、その実施する企業型年金の加入者が当該加入者の資格を喪失したとき、又は当該企業型年金が終了したときは、厚生労働省令で定めるところにより、法第五十四条の四第二項若しくは第五十四条の五第二項又は中小企業退職金共済法第三十一条の三第一項の規定による個人別管理資産の移換に関する事項について、当該加入者の資格を喪失した者又は当該企業型年金が終了した日において当該企業型年金の加入者であった者に説明しなければならない。

(移換対象者に係る事項の通知)

第二十六条 企業年金基金(解散した企業年金基金を含む。以下この条において同じ。)、実施事業所の事業主及び企業年金連合会は、法第五十四条第一項又は第五十四条の二第一項の規定により資産管理機関に資産(脱退一時金相当額等を含む。以下この条及び第五十九条第一項第三号において同じ。)の移換を行うときは、厚生労働省令で定めるところにより、移換対象者(法第五十四条第一項又は第五十四条の二第一項の規定による移換に係る資産が個人別管理資産に充てられる者をいう。以下この条において同じ。)に係る次に掲げる事項を当該企業型年金に係る企業型記録関連運営管理機関(法第十六条第一項に規定する企業型記録関連運営管理機関をいい、企業年金基金にあっては、移換対象者に係る法第二条第七項第一号に規定する記録関連業務を行う事業主を含む。)に通知しなければならない。

 資産の移換が行われた年月日

 個人別管理資産に充てる資産の額

 法第五十四条第二項又は第五十四条の二第二項の規定により法第三十三条第一項の通算加入者等期間に算入する期間があるときは、当該通算加入者等期間に関する事項

(移換の申出があった旨の通知)

第二十六条の二 法第五十四条の五第一項の規定により個人別管理資産の移換の申出を受けた企業型年金の資産管理機関は、当該個人別管理資産の企業年金連合会への移換の申出があった旨を、企業年金連合会へ通知しなければならない。

(退職金共済契約の被共済者となった者の個人別管理資産の移換の申出)

第二十六条の三 事業主は、法第五十四条の六の規定による移換の申出を同条に規定する合併等を行った日から起算して一年を経過する日までの間に行うことができる。ただし、事業主が当該移換の申出を同日までの間に行うことが困難であると認められる場合として厚生労働省令で定める場合は、当該移換の申出の期限の日については、厚生労働省令で定める基準に従い、企業型年金規約で定めるところにより、延長することができる。

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