確定給付企業年金法施行規則 第1条~第21条
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(令和6年12月1日施行)
第一章 確定給付企業年金の開始
(複数の確定給付企業年金を実施できるその他の場合)
第一条 確定給付企業年金法施行令(平成十三年政令第四百二十四号。以下「令」という。)第一条の厚生労働省令で定める場合は、次のとおりとする。
一 一の厚生年金適用事業所(確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号。以下「法」という。)第二条第二項に規定する厚生年金適用事業所をいう。以下同じ。)について二以上の確定給付企業年金を実施する場合であって、それぞれの確定給付企業年金の加入者(以下「加入者」という。)について適用される労働協約、就業規則その他これらに準ずるもの(以下「労働協約等」という。)が異なる場合
二 法人である確定給付企業年金を実施する事業主(第三条第一項第二号、第三項及び第五項、第十九条の二第二号イ、第百二十条、附則第六条第一項第一号、附則第七条第一項並びに附則第十二条第一項第一号を除き、以下「事業主」という。)が他の法人である事業主と合併した場合であって、当該合併の日から起算して原則として一年を経過していない場合
三 給付の額の算定方法が第二十五条第四号に掲げる方法である確定給付企業年金(以下「リスク分担型企業年金」という。)とリスク分担型企業年金でない確定給付企業年金とをそれぞれ実施する場合
(労働組合の同意を得た場合の添付書類)
第二条 法第三条第一項、法第六条第二項(法第七条第二項において準用する場合を含む。)及び法第七十八条第一項並びに第六条(第十三条において準用する場合を含む。)の規定による手続を労働組合の同意を得て行う場合にあっては、様式第一号により作成した書類を当該手続に必要な書類に添付するものとする。
(過半数代表者)
第三条 法第三条第一項、法第六条第二項(法第七条第二項において準用する場合を含む。)及び法第七十八条第一項の規定による手続を厚生年金保険の被保険者(法第二条第三項に規定する厚生年金保険の被保険者をいう。以下同じ。)の過半数を代表する者(以下この条において「過半数代表者」という。)の同意を得て行う場合にあっては、当該過半数代表者は、次の各号のいずれにも該当する者とする。
一 労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第四十一条第二号に規定する監督又は管理の地位にある者でないこと。
二 過半数代表者を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等の方法による手続により選出された者であって、事業主の意向に基づき選出されたものでないこと。
2 前項第一号に該当する者がいない厚生年金適用事業所にあっては、過半数代表者は同項第二号に該当する者とする。
3 確定給付企業年金を実施しようとする又は実施する厚生年金適用事業所の事業主は、当該事業主に使用される者が過半数代表者であること若しくは過半数代表者になろうとしたこと又は過半数代表者として正当な行為をしたことを理由として不利益な取扱いをしないようにしなければならない。
4 法第三条第一項、法第六条第二項(法第七条第二項において準用する場合を含む。)及び法第七十八条第一項の規定による手続を過半数代表者の同意を得て行う場合にあっては、様式第二号により作成した書類を当該手続に必要な書類に添付するものとする。
5 確定給付企業年金を実施しようとする又は実施する厚生年金適用事業所の事業主は、過半数代表者が法第三条第一項、法第六条第二項(法第七条第二項において準用する場合を含む。)及び法第七十八条第一項に規定する同意に関する事務を円滑に遂行することができるよう必要な配慮を行わなければならない。
(規約の承認の申請)
第四条 法第三条第一項第一号の規定による確定給付企業年金に係る規約(以下「規約」という。)の承認の申請は、申請書に、次に掲げる書類を添付して、厚生労働大臣(当該規約の承認に関する権限が第百二十一条の規定により地方厚生局長又は地方厚生支局長(以下「地方厚生局長等」という。)に委任されている場合にあっては、地方厚生局長等)に提出することによって行うものとする。
一 承認を受けようとする規約
二 法第三条第一項の同意を得たことを証する書類
三 給付の設計の基礎を示した書類(規約に基づく確定給付企業年金の給付(以下「給付」という。)の設計の基礎を示した書類をいう。以下同じ。)及び掛金の計算の基礎を示した書類(確定給付企業年金を実施しようとする場合における当該確定給付企業年金の掛金の額の計算の基礎を示した書類をいう。以下同じ。)
四 資産管理運用契約(法第六十五条第三項に規定する資産管理運用契約をいう。以下同じ。)に関する書類
五 確定給付企業年金を実施しようとする厚生年金適用事業所(以下「実施予定事業所」という。)において労働協約等を定めている場合にあっては、当該労働協約等
六 実施予定事業所に使用される厚生年金保険の被保険者が加入者となることについて一定の資格を定める場合にあっては、当該事業所において実施されている企業年金制度等(法第五条第一項第二号に規定する企業年金制度等をいう。以下同じ。)が適用される者の範囲についての書類
七 前各号に掲げるもののほか、承認に当たって必要な書類
2 前項の場合において、当該確定給付企業年金に加入者が存在しないときは、同項第五号及び第六号に掲げる書類を添付することを要しない。
3 第一項の場合において、生命保険の契約にあっては、当該確定給付企業年金の毎事業年度の末日における当該契約に係る保険業法施行規則(平成八年大蔵省令第五号)第十条第三号に規定する契約者価額が、生命共済の契約にあっては、当該確定給付企業年金の毎事業年度の末日における当該契約に係る農業協同組合法施行規則(平成十七年農林水産省令第二十七号)第十一条第一項第三号ハに規定する契約者価額(以下「契約者価額」という。)が、数理債務の額(給付に要する費用の通常の予測に基づく予想額(以下「通常予測給付額」という。)の現価に相当する額から標準掛金額の予想額の現価に相当する額を控除した額をいう。以下同じ。)(当該額の計算については、当該契約者価額の計算に用いる予定利率及び予定死亡率を用いるものとする。)を下回らないことが確実に見込まれるもの(以下「受託保証型確定給付企業年金」という。)であって、加入者又は加入者であった者が存在しないもの(以下「閉鎖型受託保証型確定給付企業年金」という。)については、第一項第三号、第五号及び第六号に掲げる書類(給付の設計の基礎を示した書類を除く。)を添付することを要しない。
4 第一項の申請は、二以上の実施予定事業所の事業主が一の確定給付企業年金を実施しようとする場合にあっては、その一を代表として定め、その代表が行うものとする。
5 前項の場合にあっては、厚生労働大臣は、その申請をした代表に対し法第五条第二項の通知を行うものとする。
(給付減額の理由)
第五条 令第四条第二号の厚生労働省令で定める理由は、次のとおりとする。ただし、加入者である受給権者(給付を受ける権利(以下「受給権」という。)を有する者をいう。以下同じ。)及び加入者であった者(以下「受給権者等」という。)の給付(加入者である受給権者にあっては、当該受給権に係る給付に限る。)の額を減額する場合にあっては、第二号、第五号及び第六号に掲げる理由とする。
一 確定給付企業年金を実施する厚生年金適用事業所(以下「実施事業所」という。)において労働協約等が変更され、その変更に基づき給付の設計の見直し(リスク分担型企業年金でない確定給付企業年金をリスク分担型企業年金に変更すること(次号及び第五号並びに第十二条第一号及び第二号において「リスク分担型企業年金開始変更」という。)、リスク分担型企業年金をリスク分担型企業年金でない確定給付企業年金に変更すること(次号及び第六号並びに第十二条第一号及び第二号において「リスク分担型企業年金終了変更」という。)及び次に掲げる事由によりリスク分担型企業年金に係る見直しを行うこと(次号において「リスク分担型企業年金統合等変更」という。)を含む。)を行う必要があること。
イ 法第七十四条第一項の規定による規約型企業年金(同項に規定する規約型企業年金をいう。以下同じ。)の統合
ロ 法第七十五条第一項の規定による規約型企業年金の分割
ハ 法第七十八条第一項の規定による実施事業所の増加又は減少
ニ 法第七十八条の二の規定による実施事業所の減少
ホ 法第七十九条第一項の規定による加入者及び加入者であった者(以下「加入者等」という。)に係る給付の支給に関する権利義務の移転
ヘ 法第七十九条第二項の規定による加入者等に係る給付の支給に関する権利義務の承継
ト 法第八十条第一項の規定による加入者等に係る給付の支給に関する権利義務の移転
チ 法第八十一条第二項の規定による加入者等に係る給付の支給に関する権利義務の承継
リ 中小企業退職金共済法(昭和三十四年法律第百六十号)第十七条第一項の規定による資産管理運用機関(法第四条第三号に規定する資産管理運用機関をいう。以下同じ。)への解約手当金に相当する額の引渡し
ヌ 中小企業退職金共済法第三十一条の三第一項の規定による資産管理運用機関からの資産の移換
ル 中小企業退職金共済法第三十一条の四第一項の規定による資産管理運用機関への解約手当金に相当する額の移換
二 実施事業所の経営状況の悪化又は掛金の額の大幅な上昇により、事業主が掛金を拠出することが困難になると見込まれるため、給付の額を減額すること(リスク分担型企業年金開始変更、リスク分担型企業年金終了変更又はリスク分担型企業年金統合等変更を行った結果、給付の額が減額されることとなる場合を含む。次号において同じ。)がやむを得ないこと。
三 法第七十四条第一項の規定により規約型企業年金を他の規約型企業年金と統合する場合、法第七十九条第二項又は第八十一条第二項の規定により事業主が給付の支給に関する権利義務を承継する場合であって、給付の額を減額することにつきやむを得ない事由があること。
四 給付の額を減額し、当該事業主が拠出する掛金のうち給付の額の減額に伴い減少する額に相当する額を事業主掛金(確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第三条第三項第七号に規定する事業主掛金をいう。)に充てること又は法第八十二条の二第一項の規定により、給付に充てるべき積立金(以下「積立金」という。)の一部を、実施事業所の事業主が実施する企業型年金(確定拠出年金法第二条第二項に規定する企業型年金をいう。以下同じ。)の資産管理機関(同条第七項第一号ロに規定する資産管理機関をいう。以下同じ。)に移換すること。
五 当該規約の変更がリスク分担型企業年金開始変更を内容とするものである場合において、変更後のリスク分担型企業年金が第二十五条の二第一項第二号イに規定する場合に該当することとなること又は該当することとなる蓋然性が高いこと。
六 当該規約の変更がリスク分担型企業年金終了変更を内容とするものである場合において、変更前のリスク分担型企業年金が第二十五条の二第一項第二号ロに規定する場合に該当していること又は該当する蓋然性が高いこと。
(給付減額の手続)
第六条 令第四条第二号の厚生労働省令で定める手続は、次のとおりとする。ただし、前条第五号又は第六号に掲げる理由により給付の額を減額する場合は、第一号及び第二号イに定める手続を要しない。
一 規約の変更についての次の同意を得ること。
イ 加入者(給付の額の減額に係る受給権者を除く。以下この号及び次項において同じ。)の三分の一以上で組織する労働組合があるときは、当該労働組合の同意
ロ 加入者の三分の二以上の同意(ただし、加入者の三分の二以上で組織する労働組合があるときは、当該労働組合の同意をもって、これに代えることができる。)
二 受給権者等の給付の額を減額する場合にあっては、次に掲げる手続を経ること。
イ 給付の額の減額について、受給権者等の三分の二以上の同意を得ること。
ロ 受給権者等のうち希望する者に対し、給付の額の減額に係る規約の変更が効力を有することとなる日を法第六十条第三項に規定する事業年度の末日とみなし、かつ、当該規約の変更による給付の額の減額がないものとして同項の規定に基づき算定した当該受給権者等に係る最低積立基準額を一時金として支給することその他の当該最低積立基準額が確保される措置を講じていること(受給権者等の全部が給付の額の減額に係る規約の変更に同意する場合を除く。)。
2 給付の額が減額されることとなる加入者が加入者の一部に限られる場合にあっては、前項第一号イ及びロの規定中「加入者」とあるのは、「給付の額が減額されることとなる加入者」とする。
3 給付の額が減額されることとなる受給権者等が受給権者等の一部に限られる場合にあっては、第一項第二号イ及びロの規定中「受給権者等」とあるのは、「給付の額が減額されることとなる受給権者等」とする。
4 第一項第一号の場合において、実施事業所が二以上であるときは、同号の同意は、各実施事業所について得なければならない。
(規約の軽微な変更等)
第七条 法第六条第一項の厚生労働省令で定める軽微な変更は、次に掲げる事項の変更とする。
一 法第四条第一号に掲げる事項
二 法第四条第二号に掲げる事項
三 法第四条第三号に掲げる事項
四 法第四条第五号に掲げる事項(労働協約等の変更により法第二十七条の規定による加入者の資格の喪失の時期が変更になる場合その他の給付の設計の軽微な変更(給付の額の減額に係る場合を除く。)に限り、第九号に掲げる事項を除く。)
五 法第四条第六号に掲げる事項(同号に掲げる事項以外の事項の変更に伴い同号に掲げる事項を変更する場合(前号に掲げる事項の変更に伴い同条第六号に掲げる事項を変更する場合を除く。)並びに第十号に掲げる事項、第四十五条第四項に規定するリスク分担型企業年金掛金額及び第四十六条の二第一項に規定するリスク対応掛金額を変更する場合(同条第三項の規定によりリスク対応掛金額を減少させる場合又はリスク対応掛金額の拠出を終了する場合を除く。)を除く。)
六 法第四条第七号に掲げる事項
七 法第七十八条の二の規定による実施事業所の減少に伴う変更に係る事項
八 法第七十九条に規定する移転確定給付企業年金及び承継確定給付企業年金並びに法第八十一条の二に規定する移換元確定給付企業年金及び移換先確定給付企業年金の名称
九 第二十五条第四号に規定する調整率
十 第四十六条第一項に規定する特別掛金額に係る事項のうち同項第二号及び第三号の規定による毎事業年度の特別掛金額に係る事項
十一 令第二条第一号から第六号までに掲げる事項
十二 条項の移動等規約に規定する内容の実質的な変更を伴わない事項
十三 法令の改正に伴う変更に係る事項(法第四条第五号に掲げる事項に係るもののうち実質的な変更を伴うものを除く。)
2 法第七条第二項ただし書の厚生労働省令で定める特に軽微な変更は、次に掲げる事項の変更とする。
一 前項第一号に掲げる事項
二 前項第二号に掲げる事項
三 前項第三号に掲げる事項
四 前項第七号に掲げる事項
五 前項第九号に掲げる事項
六 前項第十二号に掲げる事項
七 前項第十三号に掲げる事項
八 令第二条第五号に掲げる事項
(規約の変更の承認の申請)
第八条 法第六条第一項の規定による規約の変更の承認の申請は、事業主の名称、規約番号(規約型企業年金の規約の承認ごとに厚生労働大臣又は地方厚生局長等が発行した番号をいう。以下同じ。)並びに変更の内容及び理由を記載した申請書に、次に掲げる書類を添付して、厚生労働大臣(当該規約の変更の承認に関する権限が第百二十一条の規定により地方厚生局長等に委任されている場合にあっては、地方厚生局長等)に提出することによって行うものとする。
一 法第六条第二項の同意を得たことを証する書類(同条第三項ただし書の場合にあっては、同項の変更に係る実施事業所についての書類に限る。)
二 実施事業所における労働協約等の内容の変更に伴う規約の変更の承認を申請する場合にあっては、変更後の労働協約等(変更の内容を記載した書類を含む。)
三 加入者の資格を変更する場合にあっては、実施事業所において実施されている企業年金制度等が適用される者の範囲についての書類(加入者の資格の変更に伴い当該企業年金制度等が適用される者の範囲を変更する場合にあっては、当該変更の内容を記載した書類を含む。)
四 給付の設計を変更する場合にあっては、給付の設計の基礎を示した書類
五 第五十条第四号に掲げる場合であって、同号の規定に基づく財政再計算(法第五十八条又は法第六十二条の規定に基づく掛金の額の再計算をいう。以下同じ。)を行わないときは、財政再計算を行わない理由を示した書類
六 給付の額を減額する場合(第五条第五号又は第六号に掲げる理由により減額する場合を除く。)にあっては、第六条第一項第一号及び第二号イの同意を得たことを証する書類
七 第五十九条第一項の規定に基づき追加して拠出する掛金の額又は第六十一条の規定に基づき掛金の額から控除する額を定める場合にあっては、第百十七条第三項第三号の書類
八 法第八十二条の二第一項の規定により、積立金の一部を実施事業所の事業主が実施する企業型年金の資産管理機関に移換することを内容とする規約の変更の承認を申請する場合にあっては、同条第二項の同意を得たことを証する書類
九 中小企業退職金共済法第三十一条の三第一項(同条第六項の規定により読み替えて準用する場合を含む。第九十六条の十二において同じ。)の規定により、積立金(法第八十三条の規定により当該確定給付企業年金が終了した場合は、法第八十九条第六項に規定する残余財産。第九十六条の十二において同じ。)を独立行政法人勤労者退職金共済機構に移換することを内容とする規約の変更の承認を申請する場合にあっては、法第八十二条の五第一項に規定する合併等を実施したことを証する書類
十 前各号に掲げるもののほか、承認に当たって必要な書類
2 前項の申請は、二以上の事業主が一の確定給付企業年金を実施しようとする場合又は実施している場合にあっては、その一を代表として定め、その代表が行うものとする。
(規約の軽微な変更の届出)
第九条 法第七条第一項の規定による規約の変更の届出は、事業主の名称及び規約番号並びに変更の内容及び理由を記載した届書に、同条第二項において準用する法第六条第二項の同意を得たことを証する書類を添付して、地方厚生局長等に提出することによって行うものとする。ただし、法第七条第二項ただし書の軽微な変更のうち特に軽微なものとして第七条第二項で定めるものの変更の届出については、当該書類を添付することを要しない。
2 前条第二項の規定は、前項の届出について準用する。
(届出の必要のない規約の軽微な変更)
第十条 法第七条第一項の厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする。
一 令第二条第一号及び第五号(加入者等に関する情報の管理の委託に係る契約に関する事項を除く。)に掲げる事項
二 第七条第一項第一号に掲げる事項(市町村(特別区を含む。以下同じ。)の名称の変更、廃置分合又は境界変更に伴い変更する場合に限る。)
三 第七条第一項第二号に掲げる事項(市町村の名称の変更、廃置分合又は境界変更に伴い変更する場合に限る。)
四 第七条第一項第九号に掲げる事項
五 第七条第一項第十号に掲げる事項
六 第七条第一項第十三号に掲げる事項
(基金の設立の認可の申請)
第十一条 法第三条第一項第二号の規定による企業年金基金(以下「基金」という。)の設立の認可の申請は、申請書に、次に掲げる書類を添付して、厚生労働大臣に提出することによって行うものとする。
一 基金の規約
二 加入者となる者の数を示した書類
三 第四条第一項第二号から第六号まで(第四号を除く。)に掲げる書類
四 基金資産運用契約(法第七十条第二項第一号に規定する基金資産運用契約をいう。以下同じ。)に関する書類
五 前各号に掲げるもののほか、認可に当たって必要な書類
(基金の給付減額の理由)
第十二条 令第七条の規定により法第十二条第一項第七号の政令で定める要件について準用することとされた令第四条第二号の厚生労働省令で定める理由は、次のとおりとする。ただし、受給権者等の給付の額を減額する場合にあっては、第二号並びに第五条第五号及び第六号に掲げる理由とする。
一 実施事業所において労働協約等が変更され、その変更に基づき給付の設計の見直し(リスク分担型企業年金開始変更、リスク分担型企業年金終了変更及び次に掲げる事由によりリスク分担型企業年金に係る見直しを行うこと(次号において「リスク分担型企業年金基金合併等変更」という。)を含む。)を行う必要があること。
イ 法第七十六条第一項の規定による基金の合併
ロ 法第七十七条第一項の規定による基金の分割
ハ 第五条第一号ハからヘまでに掲げる事由
ニ 法第八十条第二項の規定による加入者等に係る給付の支給に関する権利義務の承継
ホ 法第八十一条第一項の規定による加入者等に係る給付の支給に関する権利義務の移転
ヘ 中小企業退職金共済法第十七条第一項の規定による基金への解約手当金に相当する額の引渡し
ト 中小企業退職金共済法第三十一条の三第一項の規定による基金からの資産の移換
チ 中小企業退職金共済法第三十一条の四第一項の規定による基金への解約手当金に相当する額の移換
二 実施事業所の経営状況の悪化又は掛金の額の大幅な上昇により、事業主が掛金を拠出することが困難になると見込まれるため、給付の額を減額すること(リスク分担型企業年金開始変更、リスク分担型企業年金終了変更又はリスク分担型企業年金基金合併等変更を行った結果、給付の額が減額されることとなる場合を含む。次号において同じ。)がやむを得ないこと。
三 法第七十六条第一項の規定により基金が合併する場合又は法第七十九条第二項若しくは第八十条第二項の規定により基金が給付の支給に関する権利義務を承継する場合であって、給付の額を減額をすることにつきやむを得ない事由があること。
四 第五条第四号から第六号までに掲げる理由
(基金の給付減額の手続)
第十三条 第六条の規定は、令第七条の規定により法第十二条第一項第七号の政令で定める要件について準用することとされた令第四条第二号の厚生労働省令で定める手続について準用する。
(基金の規約で定めるその他の事項)
第十四条 令第五条第五号の厚生労働省令で定めるものは、基金の職員に関する事項とする。
(自動公衆送信による公告の方法)
第十四条の二 令第十条本文の規定による自動公衆送信による公告は、基金のウェブサイトへの掲載により行うものとする。
(自動公衆送信により公告を行うことを要しない場合)
第十四条の三 令第十条ただし書の厚生労働省令で定める場合は、次の各号のいずれかに該当する場合とする。
一 基金の加入者の数が千人未満である場合
二 基金が自ら管理するウェブサイトを有していない場合
(基金の規約の軽微な変更)
第十五条 法第十六条第一項の厚生労働省令で定める軽微な変更は、次に掲げる事項の変更とする。
一 法第十一条第二号から第四号まで及び第六号に掲げる事項
二 令第二条第二号から第四号まで及び第六号並びに令第五条第一号及び第二号に掲げる事項
三 第七条第一項第二号、第四号から第十号まで、第十二号及び第十三号並びに第十四条に掲げる事項
(基金の規約の変更の認可の申請)
第十六条 法第十六条第一項の規定による規約の変更の認可の申請は、基金の名称、基金番号(基金の設立の認可ごとに厚生労働大臣が発行した番号をいう。以下同じ。)並びに変更の内容及び理由を記載した申請書に、次に掲げる書類を添付して、厚生労働大臣(当該規約の変更の認可に関する権限が第百二十一条の規定により地方厚生局長等に委任されている場合にあっては、地方厚生局長等)に提出することによって行うものとする。
一 第八条第一項第二号から第五号まで及び第七号から第九号までに掲げる書類
二 給付の額を減額する場合(第五条第五号又は第六号に掲げる理由により減額する場合を除く。)にあっては、第十三条の規定により準用することとされた第六条第一項第一号及び第二号イの同意を得たことを証する書類
三 実施事業所の減少又は加入者の資格の変更に係る規約の変更にあっては、実施事業所の減少又は加入者の資格の変更後の加入者となる者の数を示した書類
四 前三号に掲げるもののほか、認可に当たって必要な書類
(基金の規約の軽微な変更の届出)
第十七条 法第十七条第一項の規定による規約の変更の届出は、基金の名称、基金番号並びに変更の内容及び理由を記載した届書を地方厚生局長等に提出することによって行うものとする。
(届出の必要のない基金の規約の軽微な変更)
第十八条 法第十七条第一項の厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする。
一 法第十一条第二号に掲げる事項(市町村の名称の変更、廃置分合又は境界変更に伴い変更する場合に限る。)
二 令第五条第一号及び第二号(加入者等に関する情報の管理の委託に係る契約に関する事項を除く。)に掲げる事項
三 第七条第一項第二号(市町村の名称の変更、廃置分合又は境界変更に伴い変更する場合に限る。)、第九号、第十号及び第十三号に掲げる事項
(理事長の就任等の届出)
第十九条 基金は、理事長が就任し、退任し、又は死亡したときは、遅滞なく、その旨を地方厚生局長等に届け出なければならない。法第二十二条第一項の規定により理事長が指定した理事がその職務を代理し、又はその職務を行ったときも、同様とする。
(事業主において選定する代議員の定数を定めることを要しない基金の要件)
第十九条の二 令第十条の二の厚生労働省令で定める要件は、次の各号のいずれかに該当することとする。
一 基金の実施事業所の事業主のうち一の事業主が他の事業主の発行済株式又は出資(自己が有する自己の株式又は出資を除く。)のおおむね二割を直接又は間接に保有する関係にあること又は一の事業主が行う事業と他の事業主が行う事業との人的関係が緊密であること。
二 基金の実施事業所の事業主の九割以上が他の法律により設立された協同組織体であって、次のいずれにも該当するものに所属すること。
イ 当該協同組織体に所属する事業主のうち確定給付企業年金を実施していない厚生年金適用事業所の事業主に対し、当該基金への加入の勧奨その他これに類する行為に関する十分な活動実績を有すること。
ロ 基金の意思決定に先立って、事業主において選定する代議員に対し、当該基金の事業の運営に関する指針を示すこと。
ハ 基金の事業の運営について、当該基金から定期的に報告を求めるとともに、その事業の運営に関し改善が必要であると認めるときは、その改善に必要な検討その他これに類する行為を行う体制を整備していること。
(会議録の謄本等の添付)
第二十条 基金は、厚生労働大臣若しくは地方厚生局長等の認可を受けるべき事項又は地方厚生局長等に届出を行うべき事項が代議員会の議決を経たものであるときは、申請書又は届書にその会議録の謄本又は抄本を添付しなければならない。
2 前項に規定する事項が令第十二条第四項の規定により理事長が処分したものであるときは、申請書又は届書に理事長が処分した理由を記載した書類を添付しなければならない。
(加入者原簿)
第二十一条 令第二十条第一項の厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする。
一 加入者の氏名、性別及び生年月日
二 加入者の資格の取得及び喪失の年月日
三 使用されている実施事業所の名称
四 国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第十四条に規定する基礎年金番号(以下単に「基礎年金番号」という。)
五 その他給付の額の算定に関し必要な事項