健康保険法 第151条~第183条

【健保法】
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(令和4年12月9日施行)

第七章 費用の負担

(国庫負担)

第百五十一条 国庫は、毎年度、予算の範囲内において、健康保険事業の事務(前期高齢者納付金等、後期高齢者支援金等及び第百七十三条の規定による拠出金並びに介護納付金の納付に関する事務を含む。)の執行に要する費用を負担する。

第百五十二条 健康保険組合に対して交付する国庫負担金は、各健康保険組合における被保険者数を基準として、厚生労働大臣が算定する。

 前項の国庫負担金については、概算払をすることができる。

(国庫補助)

第百五十三条 国庫は、第百五十一条に規定する費用のほか、協会が管掌する健康保険の事業の執行に要する費用のうち、被保険者に係る療養の給付並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、出産手当金、家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費、高額療養費及び高額介護合算療養費の支給に要する費用(療養の給付については、一部負担金に相当する額を控除するものとする。)の額並びに高齢者の医療の確保に関する法律の規定による前期高齢者納付金(以下「前期高齢者納付金」という。)の納付に要する費用の額に給付費割合(同法第三十四条第一項第一号及び第二号に掲げる額の合計額に対する同項第一号に掲げる額の割合をいう。以下この条及び次条において同じ。)を乗じて得た額の合算額(同法の規定による前期高齢者交付金(以下「前期高齢者交付金」という。)がある場合には、当該合算額から当該前期高齢者交付金の額に給付費割合を乗じて得た額を控除した額)に千分の百三十から千分の二百までの範囲内において政令で定める割合を乗じて得た額を補助する。

第百五十四条 国庫は、第百五十一条及び前条に規定する費用のほか、毎年度、健康保険事業の執行に要する費用のうち、日雇特例被保険者に係る療養の給付並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、出産手当金、家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費、特別療養費、高額療養費及び高額介護合算療養費の支給に要する費用(療養の給付については、一部負担金に相当する額を控除するものとする。)の額並びに前期高齢者納付金の納付に要する費用の額に給付費割合を乗じて得た額の合算額(前期高齢者交付金がある場合には、当該合算額から当該前期高齢者交付金の額に給付費割合を乗じて得た額を控除した額)に健康保険組合(第三条第一項第八号の承認を受けた者の国民健康保険を行う国民健康保険の保険者を含む。第百七十一条第二項及び第三項において同じ。)を設立する事業主以外の事業主から当該年度に納付された日雇特例被保険者に関する保険料の総延べ納付日数を当該年度に納付された日雇特例被保険者に関する保険料の総延べ納付日数で除して得た率を乗じて得た額に前条に規定する政令で定める割合を乗じて得た額を補助する。

 国庫は、第百五十一条、前条及び前項に規定する費用のほか、協会が拠出すべき前期高齢者納付金及び高齢者の医療の確保に関する法律の規定による後期高齢者支援金並びに介護納付金のうち日雇特例被保険者に係るものの納付に要する費用の額の合算額(当該前期高齢者納付金の額に給付費割合を乗じて得た額を除き、前期高齢者交付金がある場合には、当該前期高齢者交付金の額から当該額に給付費割合を乗じて得た額を控除して得た額を当該合算額から控除した額)に同項に規定する率を乗じて得た額に同条に規定する政令で定める割合を乗じて得た額を補助する。

第百五十四条の二 国庫は、第百五十一条及び前二条に規定する費用のほか、予算の範囲内において、健康保険事業の執行に要する費用のうち、特定健康診査等の実施に要する費用の一部を補助することができる。

(保険料)

第百五十五条 保険者等は、健康保険事業に要する費用(前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等並びに介護納付金並びに健康保険組合においては、第百七十三条の規定による拠出金の納付に要する費用を含む。)に充てるため、保険料を徴収する。

 前項の規定にかかわらず、協会が管掌する健康保険の任意継続被保険者に関する保険料は、協会が徴収する。

(保険料等の交付)

第百五十五条の二 政府は、協会が行う健康保険事業に要する費用に充てるため、協会に対し、政令で定めるところにより、厚生労働大臣が徴収した保険料その他この法律の規定による徴収金の額及び印紙をもつてする歳入金納付に関する法律(昭和二十三年法律第百四十二号)の規定による納付金に相当する額から厚生労働大臣が行う健康保険事業の事務の執行に要する費用に相当する額(第百五十一条の規定による当該費用に係る国庫負担金の額を除く。)を控除した額を交付する。

(被保険者の保険料額)

第百五十六条 被保険者に関する保険料額は、各月につき、次の各号に掲げる被保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。

 介護保険法第九条第二号に規定する被保険者(以下「介護保険第二号被保険者」という。)である被保険者 一般保険料額(各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ一般保険料率(基本保険料率と特定保険料率とを合算した率をいう。)を乗じて得た額をいう。以下同じ。)と介護保険料額(各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ介護保険料率を乗じて得た額をいう。以下同じ。)との合算額

 介護保険第二号被保険者である被保険者以外の被保険者 一般保険料額

 前項第一号の規定にかかわらず、介護保険第二号被保険者である被保険者が介護保険第二号被保険者に該当しなくなった場合においては、その月分の保険料額は、一般保険料額とする。ただし、その月に再び介護保険第二号被保険者となった場合その他政令で定める場合は、この限りでない。

 前二項の規定にかかわらず、前月から引き続き被保険者である者がその資格を喪失した場合においては、その月分の保険料は、算定しない。

(任意継続被保険者の保険料)

第百五十七条 任意継続被保険者に関する保険料は、任意継続被保険者となった月から算定する。

 前項の場合において、各月の保険料の算定方法は、前条の例による。

(保険料の徴収の特例)

第百五十八条 前月から引き続き被保険者(任意継続被保険者を除く。以下この条、次条及び第百五十九条の三において同じ。)である者が第百十八条第一項各号のいずれかに該当するに至った場合はその月以後、被保険者がその資格を取得した月に同項各号のいずれかに該当するに至った場合はその翌月以後、同項各号のいずれかに該当しなくなった月の前月までの期間、保険料を徴収しない。ただし、被保険者が同項各号のいずれかに該当するに至った月に同項各号のいずれかに該当しなくなったときは、この限りでない。

第百五十九条 育児休業等をしている被保険者(第百五十九条の三の規定の適用を受けている被保険者を除く。次項において同じ。)が使用される事業所の事業主が、厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める月の当該被保険者に関する保険料(その育児休業等の期間が一月以下である者については、標準報酬月額に係る保険料に限る。)は、徴収しない。

 その育児休業等を開始した日の属する月とその育児休業等が終了する日の翌日が属する月とが異なる場合 その育児休業等を開始した日の属する月からその育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月までの月

 その育児休業等を開始した日の属する月とその育児休業等が終了する日の翌日が属する月とが同一であり、かつ、当該月における育児休業等の日数として厚生労働省令で定めるところにより計算した日数が十四日以上である場合 当該月

 被保険者が連続する二以上の育児休業等をしている場合(これに準ずる場合として厚生労働省令で定める場合を含む。)における前項の規定の適用については、その全部を一の育児休業等とみなす。

第百五十九条の二 厚生労働大臣が保険料を徴収する場合において、適用事業所の事業主から保険料、厚生年金保険法第八十一条に規定する保険料(以下「厚生年金保険料」という。)及び子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第六十九条に規定する拠出金(以下「子ども・子育て拠出金」という。)の一部の納付があったときは、当該事業主が納付すべき保険料、厚生年金保険料及び子ども・子育て拠出金の額を基準としてあん分した額に相当する保険料の額が納付されたものとする。

第百五十九条の三 産前産後休業をしている被保険者が使用される事業所の事業主が、厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたときは、その産前産後休業を開始した日の属する月からその産前産後休業が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間、当該被保険者に関する保険料を徴収しない。

(保険料率)

第百六十条 協会が管掌する健康保険の被保険者に関する一般保険料率は、千分の三十から千分の百三十までの範囲内において、支部被保険者(各支部の都道府県に所在する適用事業所に使用される被保険者及び当該都道府県の区域内に住所又は居所を有する任意継続被保険者をいう。以下同じ。)を単位として協会が決定するものとする。

 前項の規定により支部被保険者を単位として決定する一般保険料率(以下「都道府県単位保険料率」という。)は、当該支部被保険者に適用する。

 都道府県単位保険料率は、支部被保険者を単位として、次に掲げる額に照らし、毎事業年度において財政の均衡を保つことができるものとなるよう、政令で定めるところにより算定するものとする。

 第五十二条第一号に掲げる療養の給付その他の厚生労働省令で定める保険給付(以下この項及び次項において「療養の給付等」という。)のうち、当該支部被保険者に係るものに要する費用の額(当該支部被保険者に係る療養の給付等に関する第百五十三条の規定による国庫補助の額を除く。)に次項の規定に基づく調整を行うことにより得られると見込まれる額

 保険給付(支部被保険者に係る療養の給付等を除く。)、前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等に要する費用の予想額(第百五十三条及び第百五十四条の規定による国庫補助の額(前号の国庫補助の額を除く。)並びに第百七十三条の規定による拠出金の額を除く。)に総報酬按分率(当該都道府県の支部被保険者の総報酬額(標準報酬月額及び標準賞与額の合計額をいう。以下同じ。)の総額を協会が管掌する健康保険の被保険者の総報酬額の総額で除して得た率をいう。)を乗じて得た額

 保健事業及び福祉事業に要する費用の額(第百五十四条の二の規定による国庫補助の額を除く。)並びに健康保険事業の事務の執行に要する費用及び次条の規定による準備金の積立ての予定額(第百五十一条の規定による国庫負担金の額を除く。)のうち当該支部被保険者が分担すべき額として協会が定める額

 協会は、支部被保険者及びその被扶養者の年齢階級別の分布状況と協会が管掌する健康保険の被保険者及びその被扶養者の年齢階級別の分布状況との差異によって生ずる療養の給付等に要する費用の額の負担の不均衡並びに支部被保険者の総報酬額の平均額と協会が管掌する健康保険の被保険者の総報酬額の平均額との差異によって生ずる財政力の不均衡を是正するため、政令で定めるところにより、支部被保険者を単位とする健康保険の財政の調整を行うものとする。

 協会は、二年ごとに、翌事業年度以降の五年間についての協会が管掌する健康保険の被保険者数及び総報酬額の見通し並びに保険給付に要する費用の額、保険料の額(各事業年度において財政の均衡を保つことができる保険料率の水準を含む。)その他の健康保険事業の収支の見通しを作成し、公表するものとする。

 協会が都道府県単位保険料率を変更しようとするときは、あらかじめ、理事長が当該変更に係る都道府県に所在する支部の支部長の意見を聴いた上で、運営委員会の議を経なければならない。

 支部長は、前項の意見を求められた場合のほか、都道府県単位保険料率の変更が必要と認める場合には、あらかじめ、当該支部に設けられた評議会の意見を聴いた上で、理事長に対し、当該都道府県単位保険料率の変更について意見の申出を行うものとする。

 協会が都道府県単位保険料率を変更しようとするときは、理事長は、その変更について厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

 厚生労働大臣は、前項の認可をしたときは、遅滞なく、その旨を告示しなければならない。

10 厚生労働大臣は、都道府県単位保険料率が、当該都道府県における健康保険事業の収支の均衡を図る上で不適当であり、協会が管掌する健康保険の事業の健全な運営に支障があると認めるときは、協会に対し、相当の期間を定めて、当該都道府県単位保険料率の変更の認可を申請すべきことを命ずることができる。

11 厚生労働大臣は、協会が前項の期間内に同項の申請をしないときは、社会保障審議会の議を経て、当該都道府県単位保険料率を変更することができる。

12 第九項の規定は、前項の規定により行う都道府県単位保険料率の変更について準用する。

13 第一項及び第八項の規定は、健康保険組合が管掌する健康保険の一般保険料率について準用する。この場合において、第一項中「支部被保険者(各支部の都道府県に所在する適用事業所に使用される被保険者及び当該都道府県の区域内に住所又は居所を有する任意継続被保険者をいう。以下同じ。)を単位として協会が決定するものとする」とあるのは「決定するものとする」と、第八項中「都道府県単位保険料率」とあるのは「健康保険組合が管掌する健康保険の一般保険料率」と読み替えるものとする。

14 特定保険料率は、各年度において保険者が納付すべき前期高齢者納付金等の額及び後期高齢者支援金等の額(協会が管掌する健康保険及び日雇特例被保険者の保険においては、その額から第百五十三条及び第百五十四条の規定による国庫補助額を控除した額)の合算額(前期高齢者交付金がある場合には、これを控除した額)を当該年度における当該保険者が管掌する被保険者の総報酬額の総額の見込額で除して得た率を基準として、保険者が定める。

15 基本保険料率は、一般保険料率から特定保険料率を控除した率を基準として、保険者が定める。

16 介護保険料率は、各年度において保険者が納付すべき介護納付金(日雇特例被保険者に係るものを除く。)の額を当該年度における当該保険者が管掌する介護保険第二号被保険者である被保険者の総報酬額の総額の見込額で除して得た率を基準として、保険者が定める。

17 協会は、第十四項及び第十五項の規定により基本保険料率及び特定保険料率を定め、又は前項の規定により介護保険料率を定めたときは、遅滞なく、その旨を厚生労働大臣に通知しなければならない。

(準備金)

第百六十条の二 保険者は、政令で定めるところにより、健康保険事業に要する費用の支出に備えるため、毎事業年度末において、準備金を積み立てなければならない。

(保険料の負担及び納付義務)

第百六十一条 被保険者及び被保険者を使用する事業主は、それぞれ保険料額の二分の一を負担する。ただし、任意継続被保険者は、その全額を負担する。

 事業主は、その使用する被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負う。

 任意継続被保険者は、自己の負担する保険料を納付する義務を負う。

 被保険者が同時に二以上の事業所に使用される場合における各事業主の負担すべき保険料の額及び保険料の納付義務については、政令で定めるところによる。

(健康保険組合の保険料の負担割合の特例)

第百六十二条 健康保険組合は、前条第一項の規定にかかわらず、規約で定めるところにより、事業主の負担すべき一般保険料額又は介護保険料額の負担の割合を増加することができる。

第百六十三条 削除

(保険料の納付)

第百六十四条 被保険者に関する毎月の保険料は、翌月末日までに、納付しなければならない。ただし、任意継続被保険者に関する保険料については、その月の十日(初めて納付すべき保険料については、保険者が指定する日)までとする。

 保険者等(被保険者が協会が管掌する健康保険の任意継続被保険者である場合は協会、被保険者が健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者である場合は当該健康保険組合、これら以外の場合は厚生労働大臣をいう。次項において同じ。)は、被保険者に関する保険料の納入の告知をした後に告知をした保険料額が当該納付義務者の納付すべき保険料額を超えていることを知ったとき、又は納付した被保険者に関する保険料額が当該納付義務者の納付すべき保険料額を超えていることを知ったときは、その超えている部分に関する納入の告知又は納付を、その告知又は納付の日の翌日から六月以内の期日に納付されるべき保険料について納期を繰り上げてしたものとみなすことができる。

 前項の規定によって、納期を繰り上げて納入の告知又は納付をしたものとみなしたときは、保険者等は、その旨を当該納付義務者に通知しなければならない。

(任意継続被保険者の保険料の前納)

第百六十五条 任意継続被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができる。

 前項の場合において前納すべき額は、当該期間の各月の保険料の額から政令で定める額を控除した額とする。

 第一項の規定により前納された保険料については、前納に係る期間の各月の初日が到来したときに、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなす。

 前三項に定めるもののほか、保険料の前納の手続、前納された保険料の還付その他保険料の前納に関して必要な事項は、政令で定める。

(口座振替による納付)

第百六十六条 厚生労働大臣は、納付義務者から、預金又は貯金の払出しとその払い出した金銭による保険料の納付をその預金口座又は貯金口座のある金融機関に委託して行うことを希望する旨の申出があった場合においては、その納付が確実と認められ、かつ、その申出を承認することが保険料の徴収上有利と認められるときに限り、その申出を承認することができる。

(保険料の源泉控除)

第百六十七条 事業主は、被保険者に対して通貨をもって報酬を支払う場合においては、被保険者の負担すべき前月の標準報酬月額に係る保険料(被保険者がその事業所に使用されなくなった場合においては、前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料)を報酬から控除することができる。

 事業主は、被保険者に対して通貨をもって賞与を支払う場合においては、被保険者の負担すべき標準賞与額に係る保険料に相当する額を当該賞与から控除することができる。

 事業主は、前二項の規定によって保険料を控除したときは、保険料の控除に関する計算書を作成し、その控除額を被保険者に通知しなければならない。

(日雇特例被保険者の保険料額)

第百六十八条 日雇特例被保険者に関する保険料額は、一日につき、次に掲げる額の合算額とする。

 その者の標準賃金日額の等級に応じ、次に掲げる額の合算額を基準として政令で定めるところにより算定した額

 標準賃金日額に平均保険料率(各都道府県単位保険料率に各支部被保険者の総報酬額の総額を乗じて得た額の総額を協会が管掌する健康保険の被保険者の総報酬額の総額で除して得た率をいう。以下同じ。)と介護保険料率とを合算した率(介護保険第二号被保険者である日雇特例被保険者以外の日雇特例被保険者については、平均保険料率)を乗じて得た額

 イに掲げる額に百分の三十一を乗じて得た額

 賞与額(その額に千円未満の端数がある場合には、これを切り捨てるものとし、その額が四十万円(第百二十四条第二項の規定による標準賃金日額の等級区分の改定が行われたときは、政令で定める額。以下この号において同じ。)を超える場合には、四十万円とする。)に平均保険料率と介護保険料率とを合算した率(介護保険第二号被保険者である日雇特例被保険者以外の日雇特例被保険者については、平均保険料率)を乗じて得た額

 第四十条第三項の規定は前項第二号の政令の制定又は改正について、第四十八条の規定は日雇特例被保険者の賞与額に関する事項について、第百二十五条第二項の規定は賞与の全部又は一部が通貨以外のもので支払われる場合におけるその価額の算定について準用する。

(日雇特例被保険者に係る保険料の負担及び納付義務)

第百六十九条 日雇特例被保険者は前条第一項第一号イの額の二分の一に相当する額として政令で定めるところにより算定した額及び同項第二号の額の二分の一の額の合算額を負担し、日雇特例被保険者を使用する事業主は当該算定した額、同項第一号ロの額に相当する額として政令で定めるところにより算定した額及び同項第二号の額の二分の一の額の合算額を負担する。

 事業主(日雇特例被保険者が一日において二以上の事業所に使用される場合においては、初めにその者を使用する事業主。第四項から第六項まで、次条第一項及び第二項並びに第百七十一条において同じ。)は、日雇特例被保険者を使用する日ごとに、その者及び自己の負担すべきその日の標準賃金日額に係る保険料を納付する義務を負う。

 前項の規定による保険料の納付は、日雇特例被保険者が提出する日雇特例被保険者手帳に健康保険印紙をはり、これに消印して行わなければならない。

 日雇特例被保険者手帳を所持する日雇特例被保険者は、適用事業所に使用される日ごとに、その日雇特例被保険者手帳を事業主に提出しなければならない。

 事業主は、日雇特例被保険者を使用する日ごとに、日雇特例被保険者にその所持する日雇特例被保険者手帳の提出を求めなければならない。

 事業主は、第二項の規定により保険料を納付したときは、日雇特例被保険者の負担すべき保険料額に相当する額をその者に支払う賃金から控除することができる。この場合においては、事業主は、その旨を日雇特例被保険者に告げなければならない。

 事業主は、日雇特例被保険者に対して賞与を支払った日の属する月の翌月末日までに、その者及び自己の負担すべきその日の賞与額に係る保険料を納付する義務を負う。

 第百六十四条第二項及び第三項並びに第百六十六条の規定は前項の規定による保険料の納付について、第百六十七条第二項及び第三項の規定は日雇特例被保険者に対して通貨をもって賞与を支払う場合について準用する。

(日雇特例被保険者の標準賃金日額に係る保険料額の告知等)

第百七十条 事業主が前条第二項の規定による保険料の納付を怠ったときは、厚生労働大臣は、その調査に基づき、その納付すべき保険料額を決定し、これを事業主に告知する。

 事業主が、正当な理由がないと認められるにもかかわらず、前条第二項の規定による保険料の納付を怠ったときは、厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の規定により決定された保険料額の百分の二十五に相当する額の追徴金を徴収する。ただし、決定された保険料額が千円未満であるときは、この限りでない。

 追徴金を計算するに当たり、決定された保険料額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

 第二項に規定する追徴金は、その決定された日から十四日以内に、厚生労働大臣に納付しなければならない。

(健康保険印紙の受払等の報告)

第百七十一条 事業主は、その事業所ごとに健康保険印紙の受払及び前条第一項に規定する告知に係る保険料の納付(以下この条において「受払等」という。)に関する帳簿を備え付け、その受払等の都度、その受払等の状況を記載し、かつ、翌月末日までに、厚生労働大臣にその受払等の状況を報告しなければならない。

 前項の場合において、健康保険組合を設立する事業主は、併せて当該健康保険組合に同項の報告をしなければならない。

 前項の規定により報告を受けた健康保険組合は、厚生労働省令で定めるところにより、毎年度、厚生労働大臣に当該健康保険組合を設立する事業主の前年度の受払等の報告をしなければならない。

(保険料の繰上徴収)

第百七十二条 保険料は、次に掲げる場合においては、納期前であっても、すべて徴収することができる。

 納付義務者が、次のいずれかに該当する場合

 国税、地方税その他の公課の滞納によって、滞納処分を受けるとき。

 強制執行を受けるとき。

 破産手続開始の決定を受けたとき。

 企業担保権の実行手続の開始があったとき。

 競売の開始があったとき。

 法人である納付義務者が、解散をした場合

 被保険者の使用される事業所が、廃止された場合

(日雇拠出金の徴収及び納付義務)

第百七十三条 厚生労働大臣は、日雇特例被保険者に係る健康保険事業に要する費用(前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等並びに介護納付金の納付に要する費用を含む。第百七十五条において同じ。)に充てるため、第百五十五条の規定により保険料を徴収するほか、毎年度、日雇特例被保険者を使用する事業主の設立する健康保険組合(以下「日雇関係組合」という。)から拠出金を徴収する。

 日雇関係組合は、前項に規定する拠出金(以下「日雇拠出金」という。)を納付する義務を負う。

(日雇拠出金の額)

第百七十四条 前条第一項の規定により日雇関係組合から徴収する日雇拠出金の額は、当該年度の概算日雇拠出金の額とする。ただし、前年度の概算日雇拠出金の額が前年度の確定日雇拠出金の額を超えるときは、当該年度の概算日雇拠出金の額からその超える額を控除して得た額とするものとし、前年度の概算日雇拠出金の額が前年度の確定日雇拠出金の額に満たないときは、当該年度の概算日雇拠出金の額にその満たない額を加算して得た額とする。

(概算日雇拠出金)

第百七十五条 前条の概算日雇拠出金の額は、当該年度の日雇特例被保険者に係る健康保険事業に要する費用の見込額から当該年度の日雇特例被保険者に関する保険料相当額の見込額を控除した額として厚生労働省令で定めるところにより算定する額に、当該日雇関係組合を設立する事業主から前年度に納付された日雇特例被保険者に関する保険料の総延べ納付日数を前年度に納付された日雇特例被保険者に関する保険料の総延べ納付日数で除して得た率を乗じて得た額とする。

(確定日雇拠出金)

第百七十六条 第百七十四条の確定日雇拠出金の額は、前年度の日雇特例被保険者に係る健康保険事業に要した費用(前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等並びに介護納付金の納付に要した費用を含む。)から前年度の日雇特例被保険者に関する保険料相当額を控除した額として厚生労働省令で定めるところにより算定した額に、当該日雇関係組合を設立する事業主から前年度に納付された日雇特例被保険者に関する保険料の総延べ納付日数を前年度に納付された日雇特例被保険者に関する保険料の総延べ納付日数で除して得た率を乗じて得た額とする。

(日雇拠出金の額の算定の特例)

第百七十七条 合併又は分割により成立した日雇関係組合、合併又は分割後存続する日雇関係組合及び解散をした日雇関係組合の権利義務を承継した健康保険組合に係る日雇拠出金の額の算定の特例については、高齢者の医療の確保に関する法律第四十一条に規定する前期高齢者交付金及び前期高齢者納付金等の額の算定の特例の例による。

(政令への委任)

第百七十八条 第百七十三条から前条までに定めるもののほか、日雇拠出金の額の決定、納付の方法、納付の期限、納付の猶予その他日雇拠出金の納付に関して必要な事項は、政令で定める。

(国民健康保険の保険者への適用)

第百七十九条 第三条第一項第八号の承認を受けた者の国民健康保険を行う国民健康保険の保険者は、健康保険組合とみなして、第百七十三条から前条までの規定を適用する。

(保険料等の督促及び滞納処分)

第百八十条 保険料その他この法律の規定による徴収金(第二百四条の二第一項及び第二百四条の六第一項を除き、以下「保険料等」という。)を滞納する者(以下「滞納者」という。)があるときは、保険者等(被保険者が協会が管掌する健康保険の任意継続被保険者である場合、協会が管掌する健康保険の被保険者若しくは日雇特例被保険者であって第五十八条、第七十四条第二項及び第百九条第二項(第百四十九条においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による徴収金を納付しなければならない場合又は解散により消滅した健康保険組合の権利を第二十六条第四項の規定により承継した場合であって当該健康保険組合の保険料等で未収のものに係るものがあるときは協会、被保険者が健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者である場合は当該健康保険組合、これら以外の場合は厚生労働大臣をいう。以下この条及び次条第一項において同じ。)は、期限を指定して、これを督促しなければならない。ただし、第百七十二条の規定により保険料を徴収するときは、この限りでない。

 前項の規定によって督促をしようとするときは、保険者等は、納付義務者に対して、督促状を発する。

 前項の督促状により指定する期限は、督促状を発する日から起算して十日以上を経過した日でなければならない。ただし、第百七十二条各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

 保険者等は、納付義務者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村(特別区を含むものとし、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては、区又は総合区とする。第六項において同じ。)に対して、その処分を請求することができる。

 第一項の規定による督促を受けた者がその指定の期限までに保険料等を納付しないとき。

 第百七十二条各号のいずれかに該当したことにより納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者がその指定の期限までに保険料を納付しないとき。

 前項の規定により協会又は健康保険組合が国税滞納処分の例により処分を行う場合においては、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

 市町村は、第四項の規定による処分の請求を受けたときは、市町村税の例によってこれを処分することができる。この場合においては、保険者は、徴収金の百分の四に相当する額を当該市町村に交付しなければならない。

(延滞金)

第百八十一条 前条第一項の規定によって督促をしたときは、保険者等は、徴収金額に、納期限の翌日から徴収金完納又は財産差押えの日の前日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(当該督促が保険料に係るものであるときは、当該納期限の翌日から三月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した延滞金を徴収する。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合又は滞納につきやむを得ない事情があると認められる場合は、この限りでない。

 徴収金額が千円未満であるとき。

 納期を繰り上げて徴収するとき。

 納付義務者の住所若しくは居所が国内にないため、又はその住所及び居所がいずれも明らかでないため、公示送達の方法によって督促をしたとき。

 前項の場合において、徴収金額の一部につき納付があったときは、その納付の日以後の期間に係る延滞金の計算の基礎となる徴収金は、その納付のあった徴収金額を控除した金額による。

 延滞金を計算するに当たり、徴収金額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

 督促状に指定した期限までに徴収金を完納したとき、又は前三項の規定によって計算した金額が百円未満であるときは、延滞金は、徴収しない。

 延滞金の金額に百円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

(協会による広報及び保険料の納付の勧奨等)

第百八十一条の二 協会は、その管掌する健康保険の事業の円滑な運営が図られるよう、当該事業の意義及び内容に関する広報を実施するとともに、保険料の納付の勧奨その他厚生労働大臣の行う保険料の徴収に係る業務に対する適切な協力を行うものとする。

(協会による保険料の徴収)

第百八十一条の三 厚生労働大臣は、協会と協議を行い、効果的な保険料の徴収を行うために必要があると認めるときは、協会に保険料の滞納者に関する情報その他必要な情報を提供するとともに、当該滞納者に係る保険料の徴収を行わせることができる。

 厚生労働大臣は、前項の規定により協会に滞納者に係る保険料の徴収を行わせることとしたときは、当該滞納者に対し、協会が当該滞納者に係る保険料の徴収を行うこととなる旨その他の厚生労働省令で定める事項を通知しなければならない。

 第一項の規定により協会が保険料の徴収を行う場合においては、協会を保険者等とみなして、第百八十条及び第百八十一条の規定を適用する。

 第一項の規定により協会が保険料を徴収したときは、その徴収した額に相当する額については、第百五十五条の二の規定により、政府から協会に対し、交付されたものとみなす。

 前各項に定めるもののほか、協会による保険料の徴収に関し必要な事項は、政令で定める。

(先取特権の順位)

第百八十二条 保険料等の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。

(徴収に関する通則)

第百八十三条 保険料等は、この法律に別段の規定があるものを除き、国税徴収の例により徴収する。

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