労働者災害補償保険法施行規則 第5条~第11条の3

【労災保険法施行規則】
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(令和5年4月1日施行)

第三章 保険給付
第一節 通則

(法第七条第一項第二号の厚生労働省令で定めるもの)

第五条 法第七条第一項第二号の厚生労働省令で定めるものは、負傷、疾病、障害又は死亡の原因又は要因となる事由が生じた時点において事業主が同一人でない二以上の事業に同時に使用されていた労働者とする。

(法第七条第二項第二号の厚生労働省令で定める就業の場所)

第六条 法第七条第二項第二号の厚生労働省令で定める就業の場所は、次のとおりとする。

 法第三条第一項の適用事業及び整備法第五条第一項の規定により労災保険に係る保険関係が成立している同項の労災保険暫定任意適用事業に係る就業の場所

 法第三十四条第一項第一号、第三十五条第一項第三号又は第三十六条第一項第一号の規定により労働者とみなされる者(第四十六条の二十二の二に規定する者を除く。)に係る就業の場所

 その他前二号に類する就業の場所

(法第七条第二項第三号の厚生労働省令で定める要件)

第七条 法第七条第二項第三号の厚生労働省令で定める要件は、同号に規定する移動が、次の各号のいずれかに該当する労働者により行われるものであることとする。

 転任に伴い、当該転任の直前の住居と就業の場所との間を日々往復することが当該往復の距離等を考慮して困難となつたため住居を移転した労働者であつて、次のいずれかに掲げるやむを得ない事情により、当該転任の直前の住居に居住している配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)と別居することとなつたもの

 配偶者が、要介護状態(負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、二週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態をいう。以下この条及び次条において同じ。)にある労働者又は配偶者の父母又は同居の親族を介護すること。

 配偶者が、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する学校、同法第百二十四条に規定する専修学校若しくは同法第百三十四条第一項に規定する各種学校(以下この条において「学校等」という。)に在学し、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第三十九条第一項に規定する保育所(次号ロ及び第三十四条第一項において「保育所」という。)若しくは就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(平成十八年法律第七十七号)第二条第七項に規定する幼保連携型認定こども園(次号ロ及び第三十四条第一項において「幼保連携型認定こども園」という。)に通い、又は職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)第十五条の七第三項に規定する公共職業能力開発施設(以下「公共職業能力開発施設」という。)の行う職業訓練(職業能力開発総合大学校において行われるものを含む。以下この条及び次条において「職業訓練」という。)を受けている同居の子(十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある子に限る。)を養育すること。

 配偶者が、引き続き就業すること。

 配偶者が、労働者又は配偶者の所有に係る住宅を管理するため、引き続き当該住宅に居住すること。

 その他配偶者が労働者と同居できないと認められるイからニまでに類する事情

 転任に伴い、当該転任の直前の住居と就業の場所との間を日々往復することが当該往復の距離等を考慮して困難となつたため住居を移転した労働者であつて、次のいずれかに掲げるやむを得ない事情により、当該転任の直前の住居に居住している子と別居することとなつたもの(配偶者がないものに限る。)

 当該子が要介護状態にあり、引き続き当該転任の直前まで日常生活を営んでいた地域において介護を受けなければならないこと。

 当該子(十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある子に限る。)が学校等に在学し、保育所若しくは幼保連携型認定こども園に通い、又は職業訓練を受けていること。

 その他当該子が労働者と同居できないと認められるイ又はロに類する事情

 転任に伴い、当該転任の直前の住居と就業の場所との間を日々往復することが当該往復の距離等を考慮して困難となつたため住居を移転した労働者であつて、次のいずれかに掲げるやむを得ない事情により、当該転任の直前の住居に居住している当該労働者の父母又は親族(要介護状態にあり、かつ、当該労働者が介護していた父母又は親族に限る。)と別居することとなつたもの(配偶者及び子がないものに限る。)

 当該父母又は親族が、引き続き当該転任の直前まで日常生活を営んでいた地域において介護を受けなければならないこと。

 当該父母又は親族が労働者と同居できないと認められるイに類する事情

 その他前三号に類する労働者

(日常生活上必要な行為)

第八条 法第七条第三項の厚生労働省令で定める行為は、次のとおりとする。

 日用品の購入その他これに準ずる行為

 職業訓練、学校教育法第一条に規定する学校において行われる教育その他これらに準ずる教育訓練であつて職業能力の開発向上に資するものを受ける行為

 選挙権の行使その他これに準ずる行為

 病院又は診療所において診察又は治療を受けることその他これに準ずる行為

 要介護状態にある配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹並びに配偶者の父母の介護(継続的に又は反復して行われるものに限る。)

(給付基礎日額の特例)

第九条 法第八条第二項の規定による給付基礎日額の算定は、所轄労働基準監督署長が、次の各号に定めるところによつて行う。

 労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第十二条第一項及び第二項に規定する期間中に業務外の事由による負傷又は疾病の療養のために休業した労働者の同条の平均賃金(以下「平均賃金」という。)に相当する額が、当該休業した期間を同条第三項第一号に規定する期間とみなして算定することとした場合における平均賃金に相当する額に満たない場合には、その算定することとした場合における平均賃金に相当する額とする。

 じん肺にかかつたことにより保険給付を受けることとなつた労働者の平均賃金に相当する額が、じん肺にかかつたため粉じん作業以外の作業に常時従事することとなつた日を平均賃金を算定すべき事由の発生した日とみなして算定することとした場合における平均賃金に相当する額に満たない場合には、その算定することとした場合における平均賃金に相当する額とする。

 一年を通じて船員法(昭和二十二年法律第百号)第一条に規定する船員として船舶所有者(船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)第三条に規定する場合にあつては、同条の規定により船舶所有者とされる者)に使用される者の賃金について、基本となるべき固定給のほか、船舶に乗り組むこと、船舶の就航区域、船積貨物の種類等により変動がある賃金が定められる場合には、基本となるべき固定給に係る平均賃金に相当する額と変動がある賃金に係る平均賃金に相当する額とを基準とし、厚生労働省労働基準局長が定める基準に従つて算定する額とする。

 前三号に定めるもののほか、平均賃金に相当する額を給付基礎日額とすることが適当でないと認められる場合には、厚生労働省労働基準局長が定める基準に従つて算定する額とする。

 平均賃金に相当する額又は前各号に定めるところによつて算定された額(以下この号において「平均賃金相当額」という。)が四千百八十円(当該額が次項及び第三項の規定により変更されたときは、当該変更された額。以下「自動変更対象額」という。)に満たない場合には、自動変更対象額とする。ただし、次のイからニまでに掲げる場合においては、それぞれイからニまでに定める額とする。

 平均賃金相当額を法第八条の規定により給付基礎日額として算定した額とみなして法第八条の二第一項の規定を適用したときに同項第二号の規定により算定した額を同項の休業給付基礎日額とすることとされる場合において、当該算定した額が自動変更対象額以上であるとき。 平均賃金相当額

 イの当該算定した額が自動変更対象額に満たないとき。 自動変更対象額を、当該算定した額を平均賃金相当額で除して得た率で除して得た額(その額に一円未満の端数があるときは、これを切り捨てるものとし、当該端数を切り捨てた額が平均賃金相当額に満たないときは、平均賃金相当額)

 平均賃金相当額を法第八条の規定により給付基礎日額として算定した額とみなして法第八条の三第一項(法第八条の四において準用する場合を含む。)の規定を適用したときに同項第二号(法第八条の四において準用する場合を含む。ニにおいて同じ。)の規定により算定した額を当該保険給付の額の算定の基礎として用いる給付基礎日額とすることとされる場合において、当該算定した額が自動変更対象額以上であるとき。 平均賃金相当額

 ハの当該算定した額が自動変更対象額に満たないとき。 自動変更対象額を当該算定に用いた法第八条の三第一項第二号の厚生労働大臣が定める率で除して得た額(その額に一円未満の端数があるときは、これを切り捨てるものとし、当該端数を切り捨てた額が平均賃金相当額に満たないときは、平均賃金相当額)

 厚生労働大臣は、年度(四月一日から翌年三月三十一日までをいう。以下同じ。)の平均給与額(厚生労働省において作成する毎月勤労統計(第九条の二の三、第九条の五及び附則第五十七項において「毎月勤労統計」という。)における労働者一人当たりの毎月きまつて支給する給与の額(第九条の五及び附則第五十七項において「平均定期給与額」という。)の四月分から翌年三月分までの各月分の合計額を十二で除して得た額をいう。以下この項において同じ。)が平成六年四月一日から始まる年度(この項及び次項の規定により自動変更対象額が変更されたときは、直近の当該変更がされた年度の前年度)の平均給与額を超え、又は下るに至つた場合においては、その上昇し、又は低下した比率に応じて、その翌年度の八月一日以後の自動変更対象額を変更しなければならない。

 自動変更対象額に五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。

 厚生労働大臣は、前二項の規定により自動変更対象額を変更するときは、当該変更する年度の七月三十一日までに当該変更された自動変更対象額を告示するものとする。

(複数事業労働者に係る保険給付の対象)

第九条の二 法第八条第三項の厚生労働省令で定める者は、法第十二条の八第二項、第二十条の七第一項及び第二十二条の五第一項に規定する葬祭を行う者とする。

(複数事業労働者に係る給付基礎日額の算定)

第九条の二の二 法第八条第三項の規定による複数事業労働者の給付基礎日額の算定は、所轄労働基準監督署長が、次に定めるところによつて行う。

 当該複数事業労働者を使用する事業ごとに算定した給付基礎日額に相当する額を合算した額とする。ただし、第九条第一項第五号の規定は、適用しない。

 前号の規定により算定して得た額が第九条第一項第五号に規定する自動変更対象額に満たない場合には、前号の規定により算定して得た額を第九条第一項第五号に規定する平均賃金相当額とみなして同号の規定を適用したときに得られる同号の額とする。

 前二号に定めるもののほか、当該複数事業労働者を使用する事業ごとに算定した給付基礎日額に相当する額を合算した額を給付基礎日額とすることが適当でないと認められる場合には、厚生労働省労働基準局長が定める基準に従つて算定する額とする。

(休業補償給付等に係る平均給与額の算定)

第九条の二の三 法第八条の二第一項第二号の平均給与額は、毎月勤労統計における労働者一人当たりの毎月きまつて支給する給与の同号の四半期の一箇月平均額によるものとする。

(年齢階層)

第九条の三 法第八条の二第二項第一号(法第八条の三第二項において準用する場合を含む。次条第一項において同じ。)の厚生労働省令で定める年齢階層は、二十歳未満、二十歳以上二十五歳未満、二十五歳以上三十歳未満、三十歳以上三十五歳未満、三十五歳以上四十歳未満、四十歳以上四十五歳未満、四十五歳以上五十歳未満、五十歳以上五十五歳未満、五十五歳以上六十歳未満、六十歳以上六十五歳未満、六十五歳以上七十歳未満及び七十歳以上の年齢階層とする。

(最低限度額及び最高限度額の算定方法等)

第九条の四 法第八条の二第二項第一号の厚生労働大臣が定める額(以下この条において「最低限度額」という。)は、厚生労働省において作成する賃金構造基本統計(以下この項及び第七項において「賃金構造基本統計」という。)の常用労働者(賃金構造基本統計調査規則(昭和三十九年労働省令第八号)第四条第一項に規定する事業所(国又は地方公共団体の事業所以外の事業所に限る。)に雇用される常用労働者をいう。以下この項及び第四項において「常用労働者」という。)について、前条に規定する年齢階層(以下この条において「年齢階層」という。)ごとに求めた次の各号に掲げる額の合算額を、賃金構造基本統計を作成するための調査の行われた月の属する年度における被災労働者(年金たる保険給付(遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金又は遺族年金を除く。)を受けるべき労働者及び遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金又は遺族年金を支給すべき事由に係る労働者をいう。以下この項において同じ。)の数で除して得た額(その額に一円未満の端数があるときは、これを一円に切り上げる。)とする。

 当該年齢階層に属する常用労働者であつて男性である者(以下この号において「男性労働者」という。)を、その受けている賃金構造基本統計の調査の結果による一月当たりのきまつて支給する現金給与額(以下この条において「賃金月額」という。)の高低に従い、二十の階層に区分し、その区分された階層のうち最も低い賃金月額に係る階層に属する男性労働者の受けている賃金月額のうち最も高いものを三十で除して得た額に、被災労働者であつて男性である者の数を乗じて得た額

 前号中「男性である者」とあるのは「女性である者」と、「男性労働者」とあるのは「女性労働者」として、同号の規定の例により算定して得た額

 前項の規定により算定して得た額が、自動変更対象額に満たない場合は、自動変更対象額を当該年齢階層に係る最低限度額とする。

 第一項の規定は、法第八条の二第二項第二号(法第八条の三第二項において準用する場合を含む。)の厚生労働大臣が定める額について準用する。この場合において、第一項中「「最低限度額」」とあるのは「「最高限度額」」と、「最も低い賃金月額に係る」とあるのは「最も高い賃金月額に係る階層の直近下位の」と読み替えるものとする。

 前項において準用する第一項の規定により算定して得た額が、常用労働者を、その受けている賃金月額の高低に従い、四の階層に区分し、その区分された階層のうち最も高い賃金月額に係る階層の直近下位の階層に属する常用労働者の受けている賃金月額のうち最も高いものを三十で除して得た額(その額に一円未満の端数があるときは、これを一円に切り上げる。)に満たない場合は、当該三十で除して得た額を当該年齢階層に係る最高限度額とする。

 六十五歳以上七十歳未満の年齢階層に係る最低限度額及び最高限度額についての第一項(第三項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、第一項中「厚生労働省において作成する賃金構造基本統計(以下この項及び第七項において「賃金構造基本統計」という。)の常用労働者」とあるのは「常用労働者等」と、「常用労働者をいう」とあるのは「常用労働者(以下この項及び第四項において「常用労働者」という。)及び常用労働者以外の者であつて、六十五歳以上のものをいう」と、「この項及び第四項において「常用労働者」という」とあるのは「この項において同じ」と、「賃金構造基本統計を」とあるのは「厚生労働省において作成する賃金構造基本統計(以下この項及び第七項において「賃金構造基本統計」という。)を」と、「常用労働者であつて男性である者(」とあるのは「常用労働者等であつて男性である者(常用労働者以外の者については、当該年齢階層に属するものの数の四分の三に相当する数のものに限る。」と、「現金給与額(」とあるのは「現金給与額(常用労働者以外の者については、当該年齢階層に属する常用労働者の受けている賃金構造基本統計の調査の結果による一月当たりのきまつて支給する現金給与額のうち最も低いものとする。」とする。

 前項の規定は七十歳以上の年齢階層に係る最低限度額及び最高限度額について準用する。この場合において、同項中「「常用労働者であつて男性である者(」とあるのは「常用労働者等であつて男性である者(常用労働者以外の者については、当該年齢階層に属するものの数の四分の三に相当する数のものに限る。」」とあるのは「「常用労働者であつて」とあるのは「常用労働者等であつて」」とする。

 厚生労働大臣は、毎年、その年の八月一日から翌年の七月三十一日までの間に支給すべき事由が生じた休業補償給付、複数事業労働者休業給付若しくは休業給付又はその年の八月から翌年の七月までの月分の年金たる保険給付の額の算定の基礎として用いる給付基礎日額に係る最低限度額及び最高限度額を、当該八月の属する年の前年の賃金構造基本統計の調査の結果に基づき、前各項の規定により定め、当該八月の属する年の七月三十一日までに告示するものとする。

(年金たる保険給付等に係る平均給与額の算定)

第九条の五 法第八条の三第一項第二号(法第八条の四において準用する場合を含む。次項において同じ。)の平均給与額は、平均定期給与額の四月分から翌年三月分までの各月分の合計額によるものとする。ただし、毎月勤労統計の標本の抽出替えが行われたことにより当該各月分の合計額によることが適当でないと認められる場合には、当該各月について、常用労働者(毎月勤労統計における常用労働者をいう。以下この項において同じ。)を常時五人以上雇用する事業所(毎月勤労統計における事業所をいう。)に雇用される常用労働者に係る当該抽出替えが行われた月の当該抽出替えが行われた後の平均定期給与額に当該抽出替えが行われた後の賃金指数(毎月勤労統計における毎月きまつて支給する給与の賃金指数をいう。以下この項において同じ。)を当該抽出替えが行われた月の当該抽出替えが行われた後の賃金指数で除して得た数を乗じて得た額の合計額によるものとする。

 毎月勤労統計の調査の範囲、対象等の変更が行われたことにより前項の規定により算定した平均給与額によることが適当でないと認められる場合においては、同項の規定にかかわらず、当該変更が行われた月の属する年度の法第八条の三第一項第二号の平均給与額は当該変更が行われた月以後の十二月分の平均定期給与額の合計額(当該合計額により難い場合には、十二を下回る厚生労働大臣が定める数の月分の平均定期給与額の合計額。以下この項において同じ。)を当該変更が行われなかつたものとした場合に得られる当該十二月分の平均定期給与額の合計額で除して得た率(以下この項において「補正率」という。)を当該変更が行われた月より前の各月の月分の平均定期給与額に乗じて得た額を当該変更が行われた月より前の各月の月分の平均定期給与額とみなして前項本文の規定を適用したときに得られる同項本文の合計額によるものとし、当該変更が行われた月の属する年度より前の年度の同号の平均給与額は同項の規定により算定した平均給与額(同号の平均給与額がこの項の規定により算定した額によるものとされた場合にあつては、当該算定した額)に補正率を乗じて得た額によるものとする。

(未支給の保険給付)

第十条 労働者災害補償保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百三十号。以下この項及び第二十一条の二第一項第六号ロにおいて「昭和四十年改正法」という。)附則第四十三条第一項、労働者災害補償保険法の一部を改正する法律(昭和四十八年法律第八十五号。以下この項及び第二十一条の二第一項第六号ロにおいて「昭和四十八年改正法」という。)附則第五条第一項又は雇用保険法等の一部を改正する法律(令和二年法律第十四号。以下この項及び第二十一条の二第一項第六号ロにおいて「令和二年改正法」という。)附則第七条第一項に規定する遺族が、法第十一条の規定により未支給の遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金又は遺族年金を受けるべき場合において、当該遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金又は遺族年金を受けるべき順位は、昭和四十年改正法附則第四十三条第二項(昭和四十八年改正法附則第五条第二項及び令和二年改正法附則第七条第二項において準用する場合を含む。)の規定による順序による。

 法第十一条第一項又は第二項の規定により未支給の保険給付の支給を請求しようとする者は、次に掲げる事項を記載した請求書を、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

 死亡した受給権者の氏名及び死亡の年月日

 請求人の氏名、住所及び死亡した受給権者(未支給の保険給付が遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金又は遺族年金であるときは、死亡した労働者)との関係

 未支給の保険給付の種類

 前項の請求書には、次に掲げる書類その他の資料を添えなければならない。

 死亡した受給権者の死亡の事実及び死亡の年月日を証明することができる書類(未支給の保険給付が年金たる保険給付である場合であつて、厚生労働大臣が住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)第三十条の九の規定により当該書類と同一の内容を含む機構保存本人確認情報(同条に規定する機構保存本人確認情報をいう。以下同じ。)の提供を受けることができるときは、この限りでない。)

 未支給の保険給付が遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金及び遺族年金以外の保険給付であるときは、次に掲げる書類

 請求人と死亡した受給権者との身分関係を証明することができる戸籍の謄本又は抄本

 請求人が死亡した受給権者と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者であるときは、その事実を証明することができる書類(未支給の保険給付が年金たる保険給付である場合であつて、厚生労働大臣が住民基本台帳法第三十条の九の規定により当該書類と同一の内容を含む機構保存本人確認情報の提供を受けることができるときは、この限りでない。)

 請求人が死亡した受給権者と生計を同じくしていたことを証明することができる書類(未支給の保険給付が年金たる保険給付である場合であつて、厚生労働大臣が住民基本台帳法第三十条の九の規定により当該書類と同一の内容を含む機構保存本人確認情報の提供を受けることができるときは、この限りでない。)

 未支給の保険給付が遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金又は遺族年金であるときは、次に掲げる書類その他の資料

 請求人と死亡した労働者との身分関係を証明することができる戸籍の謄本又は抄本

 請求人が障害の状態にあることにより遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金又は遺族年金を受けることができる遺族であるときは、その者が労働者の死亡の時から引き続き障害の状態にあることを証明することができる医師又は歯科医師の診断書その他の資料

 法第十一条第二項の規定により未支給の保険給付の支給を請求しようとする者は、前項の規定によるほか、当該保険給付の種類の別に応じて、死亡した受給権者が当該保険給付の支給を請求することとした場合に提出すべき書類その他の資料を、第二項の請求書に添えなければならない。

 請求人は、法第十一条第一項又は第二項の規定による請求とあわせて、その者に係る遺族補償給付、葬祭料、複数事業労働者遺族給付、複数事業労働者葬祭給付、遺族給付又は葬祭給付の支給を請求する場合において、前二項の規定により提出すべき書類その他の資料の全部又は一部に相当する書類その他の資料を当該遺族補償給付、葬祭料、複数事業労働者遺族給付、複数事業労働者葬祭給付、遺族給付又は葬祭給付の支給を請求するために提出したときは、その限度において、前二項の規定により提出すべき書類その他の資料を提出しないことができる。

(過誤払による返還金債権への充当)

第十条の二 法第十二条の二の規定による年金たる保険給付の支払金の金額の過誤払による返還金債権への充当は、次の各号に掲げる場合に行うことができる。

 年金たる保険給付の受給権者の死亡に係る遺族補償年金、遺族補償一時金、葬祭料若しくは障害補償年金差額一時金、複数事業労働者遺族年金、複数事業労働者遺族一時金、複数事業労働者葬祭給付若しくは複数事業労働者障害年金差額一時金又は遺族年金、遺族一時金、葬祭給付若しくは障害年金差額一時金の受給権者が、当該年金たる保険給付の受給権者の死亡に伴う当該年金たる保険給付の支払金の金額の過誤払による返還金債権に係る債務の弁済をすべき者であるとき。

 遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金又は遺族年金の受給権者が、同一の事由による同順位の遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金又は遺族年金の受給権者の死亡に伴う当該遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金又は遺族年金の支払金の金額の過誤払による返還金債権に係る債務の弁済をすべき者であるとき。

(療養の給付の方法等)

第十一条 法の規定による療養の給付は、法第二十九条第一項の社会復帰促進等事業として設置された病院若しくは診療所又は都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所、薬局若しくは訪問看護事業者(居宅を訪問することによる療養上の世話又は必要な診療の補助(以下「訪問看護」という。)の事業を行う者をいう。以下同じ。)において行う。

 都道府県労働局長は、療養の給付を行う病院若しくは診療所、薬局若しくは訪問看護事業者を指定し、又はその指定を取り消すときは、左に掲げる事項を公告しなければならない。

 病院若しくは診療所、薬局又は訪問看護事業者の名称及び所在地

 診療科名

 第一項の都道府県労働局長の指定を受けた病院若しくは診療所、薬局又は訪問看護事業者は、それぞれ様式第一号から第四号までによる標札を見やすい場所に掲げなければならない。

(療養の費用を支給する場合)

第十一条の二 法の規定により療養の費用を支給する場合は、療養の給付をすることが困難な場合のほか、療養の給付を受けないことについて労働者に相当の理由がある場合とする。

(二次健康診断等給付の方法等)

第十一条の三 法の規定による二次健康診断等給付は、法第二十九条第一項の社会復帰促進等事業として設置された病院若しくは診療所又は都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所において行う。

 都道府県労働局長は、二次健康診断等給付を行う病院若しくは診療所を指定し、又はその指定を取り消すときは、当該病院又は診療所の名称及び所在地を公告しなければならない。

 第一項の都道府県労働局長の指定を受けた病院又は診療所は、それぞれ様式第五号又は第六号による標札を見やすい場所に掲げなければならない。

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