クレーン等安全規則 第63条~第75条の2

【クレーン等安全規則】
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(令和2年4月20日施行)

第三章 移動式クレーン
第二節 使用及び就業

(検査証の備付け)

第六十三条 事業者は、移動式クレーンを用いて作業を行なうときは、当該移動式クレーンに、その移動式クレーン検査証を備え付けておかなければならない。

(使用の制限)

第六十四条 事業者は、移動式クレーンについては、厚生労働大臣の定める基準(移動式クレーンの構造に係る部分に限る。)に適合するものでなければ使用してはならない。

(設計の基準とされた負荷条件)

第六十四条の二 事業者は、移動式クレーンを使用するときは、当該移動式クレーンの構造部分を構成する鋼材等の変形、折損等を防止するため、当該移動式クレーンの設計の基準とされた負荷条件に留意するものとする。

(巻過防止装置の調整)

第六十五条 事業者は、移動式クレーンの巻過防止装置については、フツク、グラブバケツト等のつり具の上面又は当該つり具の巻上げ用シーブの上面とジブの先端のシーブその他当該上面が接触するおそれのある物(傾斜したジブを除く。)の下面との間隔が〇・二五メートル以上(直働式の巻過防止装置にあつては、〇・〇五メートル以上)となるように調整しておかなければならない。

(安全弁の調整)

第六十六条 事業者は、水圧又は油圧を動力として用いる移動式クレーンの当該水圧又は油圧の過度の昇圧を防止するための安全弁については、最大の定格荷重に相当する荷重をかけたときの水圧又は油圧に相当する圧力以下で作用するように調整しておかなければならない。ただし、第六十二条の規定により荷重試験又は安定度試験を行なう場合において、これらの場合における水圧又は油圧に相当する圧力で作用するように調整するときは、この限りでない。

(作業の方法等の決定等)

第六十六条の二 事業者は、移動式クレーンを用いて作業を行うときは、移動式クレーンの転倒等による労働者の危険を防止するため、あらかじめ、当該作業に係る場所の広さ、地形及び地質の状態、運搬しようとする荷の重量、使用する移動式クレーンの種類及び能力等を考慮して、次の事項を定めなければならない。

 移動式クレーンによる作業の方法

 移動式クレーンの転倒を防止するための方法

 移動式クレーンによる作業に係る労働者の配置及び指揮の系統

 事業者は、前項各号の事項を定めたときは、当該事項について、作業の開始前に、関係労働者に周知させなければならない。

(外れ止め装置の使用)

第六十六条の三 事業者は、移動式クレーンを用いて荷をつり上げるときは、外れ止め装置を使用しなければならない。

(特別の教育)

第六十七条 事業者は、つり上げ荷重が一トン未満の移動式クレーンの運転(道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第二条第一項第一号の道路上を走行させる運転を除く。)の業務に労働者を就かせるときは、当該労働者に対し、当該業務に関する安全のための特別の教育を行わなければならない。

 前項の特別の教育は、次の科目について行わなければならない。

 移動式クレーンに関する知識

 原動機及び電気に関する知識

 移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識

 関係法令

 移動式クレーンの運転

 移動式クレーンの運転のための合図

 安衛則第三十七条及び第三十八条並びに前二項に定めるもののほか、第一項の特別の教育に関し必要な事項は、厚生労働大臣が定める。

(就業制限)

第六十八条 事業者は、令第二十条第七号に掲げる業務については、移動式クレーン運転士免許を受けた者でなければ、当該業務に就かせてはならない。ただし、つり上げ荷重が一トン以上五トン未満の移動式クレーン(以下「小型移動式クレーン」という。)の運転の業務については、小型移動式クレーン運転技能講習を修了した者を当該業務に就かせることができる。

(過負荷の制限)

第六十九条 事業者は、移動式クレーンにその定格荷重をこえる荷重をかけて使用してはならない。

(傾斜角の制限)

第七十条 事業者は、移動式クレーンについては、移動式クレーン明細書に記載されているジブの傾斜角(つり上げ荷重が三トン未満の移動式クレーンにあつては、これを製造した者が指定したジブの傾斜角)の範囲をこえて使用してはならない。

(定格荷重の表示等)

第七十条の二 事業者は、移動式クレーンを用いて作業を行うときは、移動式クレーンの運転者及び玉掛けをする者が当該移動式クレーンの定格荷重を常時知ることができるよう、表示その他の措置を講じなければならない。

(使用の禁止)

第七十条の三 事業者は、地盤が軟弱であること、埋設物その他地下に存する工作物が損壊するおそれがあること等により移動式クレーンが転倒するおそれのある場所においては、移動式クレーンを用いて作業を行つてはならない。ただし、当該場所において、移動式クレーンの転倒を防止するため必要な広さ及び強度を有する鉄板等が敷設され、その上に移動式クレーンを設置しているときは、この限りでない。

(アウトリガーの位置)

第七十条の四 事業者は、前条ただし書の場合において、アウトリガーを使用する移動式クレーンを用いて作業を行うときは、当該アウトリガーを当該鉄板等の上で当該移動式クレーンが転倒するおそれのない位置に設置しなければならない。

(アウトリガー等の張り出し)

第七十条の五 事業者は、アウトリガーを有する移動式クレーン又は拡幅式のクローラを有する移動式クレーンを用いて作業を行うときは、当該アウトリガー又はクローラを最大限に張り出さなければならない。ただし、アウトリガー又はクローラを最大限に張り出すことができない場合であつて、当該移動式クレーンに掛ける荷重が当該移動式クレーンのアウトリガー又はクローラの張り出し幅に応じた定格荷重を下回ることが確実に見込まれるときは、この限りでない。

(運転の合図)

第七十一条 事業者は、移動式クレーンを用いて作業を行なうときは、移動式クレーンの運転について一定の合図を定め、合図を行なう者を指名して、その者に合図を行なわせなければならない。ただし、移動式クレーンの運転者に単独で作業を行なわせるときは、この限りでない。

 前項の指名を受けた者は、同項の作業に従事するときは、同項の合図を行なわなければならない。

 第一項の作業に従事する労働者は、同項の合図に従わなければならない。

(搭乗の制限)

第七十二条 事業者は、移動式クレーンにより、労働者を運搬し、又は労働者をつり上げて作業させてはならない。

第七十三条 事業者は、前条の規定にかかわらず、作業の性質上やむを得ない場合又は安全な作業の遂行上必要な場合は、移動式クレーンのつり具に専用のとう乗設備を設けて当該とう乗設備に労働者を乗せることができる。

 事業者は、前項のとう乗設備については、墜落による労働者の危険を防止するため次の事項を行わなければならない。

 とう乗設備の転位及び脱落を防止する措置を講ずること。

 労働者に要求性能墜落制止用器具等を使用させること。

 とう乗設備ととう乗者との総重量の一・三倍に相当する重量に五百キログラムを加えた値が、当該移動式クレーンの定格荷重をこえないこと。

 とう乗設備を下降させるときは、動力下降の方法によること。

 労働者は、前項の場合において要求性能墜落制止用器具等の使用を命じられたときは、これを使用しなければならない。

(立入禁止)

第七十四条 事業者は、移動式クレーンに係る作業を行うときは、当該移動式クレーンの上部旋回体と接触することにより労働者に危険が生ずるおそれのある箇所に労働者を立ち入らせてはならない。

第七十四条の二 事業者は、移動式クレーンに係る作業を行う場合であつて、次の各号のいずれかに該当するときは、つり上げられている荷(第六号の場合にあつては、つり具を含む。)の下に労働者を立ち入らせてはならない。

 ハッカーを用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき。

 つりクランプ一個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき。

 ワイヤロープ等を用いて一箇所に玉掛けをした荷がつり上げられているとき(当該荷に設けられた穴又はアイボルトにワイヤロープ等を通して玉掛けをしている場合を除く。)。

 複数の荷が一度につり上げられている場合であつて、当該複数の荷が結束され、箱に入れられる等により固定されていないとき。

 磁力又は陰圧により吸着させるつり具又は玉掛用具を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき。

 動力下降以外の方法により荷又はつり具を下降させるとき。

(強風時の作業中止)

第七十四条の三 事業者は、強風のため、移動式クレーンに係る作業の実施について危険が予想されるときは、当該作業を中止しなければならない。

(強風時における転倒の防止)

第七十四条の四 事業者は、前条の規定により作業を中止した場合であつて移動式クレーンが転倒するおそれのあるときは、当該移動式クレーンのジブの位置を固定させる等により移動式クレーンの転倒による労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。

(運転位置からの離脱の禁止)

第七十五条 事業者は、移動式クレーンの運転者を、荷をつつたままで、運転位置から離れさせてはならない。

 前項の運転者は、荷をつつたままで、運転位置を離れてはならない。

(ジブの組立て等の作業)

第七十五条の二 事業者は、移動式クレーンのジブの組立て又は解体の作業を行うときは、次の措置を講じなければならない。

 作業を指揮する者を選任して、その者の指揮の下に作業を実施させること。

 作業を行う区域に関係労働者以外の労働者が立ち入ることを禁止し、かつ、その旨を見やすい箇所に表示すること。

 強風、大雨、大雪等の悪天候のため、作業の実施について危険が予想されるときは、当該作業に労働者を従事させないこと。

 事業者は、前項第一号の作業を指揮する者に、次の事項を行わせなければならない。

 作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業を指揮すること。

 材料の欠点の有無並びに器具及び工具の機能を点検し、不良品を取り除くこと。

 作業中、要求性能墜落制止用器具等及び保護帽の使用状況を監視すること。

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