雇用保険法 第66条~第68条の2
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(令和7年4月1日施行)
第五章 費用の負担
(国庫の負担)
第六十六条 国庫は、次に掲げる区分によつて、求職者給付(高年齢求職者給付金を除く。第一号において同じ。)及び雇用継続給付(介護休業給付金に限る。第三号において同じ。)、育児休業給付並びに第六十四条に規定する職業訓練受講給付金の支給に要する費用の一部を負担する。
一 日雇労働求職者給付金以外の求職者給付については、次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、当該イ又はロに定める割合
イ 毎会計年度の前々会計年度における労働保険特別会計の雇用勘定の財政状況及び求職者給付の支給を受けた受給資格者の数の状況が、当該会計年度における求職者給付の支給に支障が生じるおそれがあるものとして政令で定める基準に該当する場合 当該日雇労働求職者給付金以外の求職者給付に要する費用の四分の一
ロ イに掲げる場合以外の場合 当該日雇労働求職者給付金以外の求職者給付に要する費用の四十分の一
二 日雇労働求職者給付金については、次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、当該イ又はロに定める割合
イ 前号イに掲げる場合 当該日雇労働求職者給付金に要する費用の三分の一
ロ 前号ロに掲げる場合 当該日雇労働求職者給付金に要する費用の三十分の一
三 雇用継続給付については、当該雇用継続給付に要する費用の八分の一
四 育児休業給付については、当該育児休業給付に要する費用の八分の一
五 第六十四条に規定する職業訓練受講給付金の支給については、当該職業訓練受講給付金に要する費用の二分の一
2 前項第一号に規定する日雇労働求職者給付金以外の求職者給付については、国庫は、毎会計年度(国庫が同号ロの規定による負担額を負担する会計年度を除く。)において、支給した当該求職者給付の総額の四分の三に相当する額が徴収法の規定により徴収した一般保険料の額を超える場合には、同号の規定にかかわらず、当該超過額について、同号の規定による国庫の負担額を加えて国庫の負担が当該会計年度において支給した当該求職者給付の総額の三分の一に相当する額に達する額までを負担する。
3 前項に規定する一般保険料の額は、第一号に掲げる額から第二号から第四号までに掲げる額の合計額を減じた額とする。
一 次に掲げる額の合計額(以下この条及び第六十八条第二項において「一般保険料徴収額」という。)
イ 徴収法の規定により徴収した徴収法第十二条第一項第一号に掲げる事業に係る一般保険料の額のうち同条第四項に規定する雇用保険率(第三号及び第四号において単に「雇用保険率」という。)に応ずる部分の額
ロ 徴収法第十二条第一項第三号に掲げる事業に係る一般保険料の額
二 徴収法の規定により徴収した印紙保険料の額に相当する額に厚生労働大臣が財務大臣と協議して定める率を乗じて得た額
三 一般保険料徴収額から前号に掲げる額を減じた額に徴収法第十二条第四項第二号に規定する育児休業給付費充当徴収保険率を雇用保険率で除して得た率(次項及び第六十八条第二項において「育児休業給付率」という。)を乗じて得た額
四 一般保険料徴収額から第二号に掲げる額を減じた額に徴収法第十二条第四項第三号に規定する二事業費充当徴収保険率を雇用保険率で除して得た率(次項及び第六十八条第二項において「二事業率」という。)を乗じて得た額
4 日雇労働求職者給付金については、国庫は、毎会計年度(国庫が第一項第二号ロの規定による負担額を負担する会計年度を除く。)において第一号に掲げる額が第二号に掲げる額を超える場合には、同項第二号の規定にかかわらず、同号の規定による国庫の負担額から当該超過額に相当する額を減じた額(その額が当該会計年度において支給した日雇労働求職者給付金の総額の四分の一に相当する額を下回る場合には、その四分の一に相当する額)を負担する。
一 次に掲げる額を合計した額
イ 徴収法の規定により徴収した印紙保険料の額
ロ イの額に相当する額に前項第二号に掲げる厚生労働大臣が財務大臣と協議して定める率を乗じて得た額から、その額に育児休業給付率と二事業率とを合算した率を乗じて得た額を減じた額
二 支給した日雇労働求職者給付金の総額の三分の二に相当する額
5 国庫は、前各項に規定するもののほか、毎年度、予算の範囲内において、第六十四条に規定する事業(第六十八条第二項において「就職支援法事業」という。)に要する費用(第一項第五号に規定する費用を除く。)及び雇用保険事業(出生後休業支援給付及び育児時短就業給付に係る事業を除く。第六十八条第一項において同じ。)の事務の執行に要する経費を負担する。
第六十七条 第二十五条第一項の措置が決定された場合には、前条第一項第一号の規定にかかわらず、国庫は、次に掲げる区分によつて、広域延長給付を受ける者に係る求職者給付に要する費用の一部を負担する。この場合において、同条第二項中「支給した当該求職者給付の総額」とあるのは「支給した当該求職者給付の総額から広域延長給付を受ける者に係る求職者給付の総額を控除した額」と、「一般保険料の額を超える場合には」とあるのは「一般保険料の額から広域延長給付を受ける者に係る求職者給付の総額の三分の二に相当する額を控除した額を超える場合には」とする。
一 前条第一項第一号イに掲げる場合 広域延長給付を受ける者に係る求職者給付に要する費用の三分の一
二 前条第一項第一号ロに掲げる場合 広域延長給付を受ける者に係る求職者給付に要する費用の三十分の一
第六十七条の二 国庫は、毎会計年度において、労働保険特別会計の雇用勘定の財政状況を踏まえ、必要がある場合(徴収法第十二条第四項第一号に規定する失業等給付費等充当徴収保険率が千分の八以上である場合その他の政令で定める場合に限る。)には、当該会計年度における失業等給付及び第六十四条に規定する職業訓練受講給付金の支給に要する費用の一部に充てるため、予算で定めるところにより、第六十六条第一項、第二項及び第四項並びに前条の規定により負担する額を超えて、その費用の一部を負担することができる。
(保険料)
第六十八条 雇用保険事業に要する費用に充てるため政府が徴収する保険料については、徴収法の定めるところによる。
2 前項の保険料のうち、一般保険料徴収額から当該一般保険料徴収額に育児休業給付率を乗じて得た額及び当該一般保険料徴収額に二事業率を乗じて得た額の合計額を減じた額並びに印紙保険料の額に相当する額の合計額は、失業等給付及び就職支援法事業に要する費用に充てるものとし、一般保険料徴収額に育児休業給付率を乗じて得た額は、育児休業給付に要する費用に充てるものとし、一般保険料徴収額に二事業率を乗じて得た額は、雇用安定事業及び能力開発事業(第六十三条に規定するものに限る。)に要する費用に充てるものとする。
(子ども・子育て支援納付金)
第六十八条の二 出生後休業支援給付及び育児時短就業給付に要する費用並びにこれらの給付に関する事務の執行に要する経費については、子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第七十一条の三第一項の規定により政府が徴収する子ども・子育て支援納付金をもつて充てる。