【本当に役立つ!こころの耳】第57回 事例紹介53 主治医に不満がある人の職場復帰支援

2017.08.29 【安全スタッフ】
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受診日はかえって気分が悪く…

 小売業(スーパーマーケット)にて、売場責任者(正社員)として勤務する20歳代既婚女性の事例です。新卒採用後3年目で売り場の責任者となりました。その後、結婚してからは、仕事も家事も手を抜かずに頑張っていたとのことです。本人は、まじめで何事にもこつこつ取り組み、人目が気になるタイプだと話しています。

 売場責任者となって4年目に、パート社員が立て続けに退職したことによる人手不足が引き金となって、朝起きた時にひどい頭痛で布団から出られないようになりました。無理に出勤すると、「売場に立っていられない」「接客が怖い」「部下から質問を受けても指示ができない」という状態になり、次第に「売場責任者をおろしてほしい」と思うようになりました。その後、「眠れない」「食べられない」といった症状も出てきたことで、自宅近くの精神科医院を受診し、「抑うつ状態」との診断書を職場に提出し、約2カ月間仕事を休業することにしました。

 休業を経て、産業医と職場復帰の面談をしました。産業医からは、残業禁止の制限をかけるとともに、精神科の受診や内服治療を続けることと示したうえで、売場責任者として職場復帰することになりました。しかし、復帰直後から再び頭痛や吐き気に悩まされるようになりました。そのため、職場復帰2カ月後に売場責任者からスタッフに職位変更し、ストレス緩和を試みました。ところが、その後も徐々に朝方の不調感がひどくなり、結局、「1~2週間の休業が必要」という診断書を提出して何度も休んでしまいました。就労状況が安定せず、症状の悪化が見られたことから、翌年に、産業医が2回目の休業を勧め、再度、治療に専念することになりました。

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平成29年9月1日 第2289号 掲載

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