日本の位置は、南は北緯24度の亜熱帯から、北は北緯45度30分の亜寒帯にまで、まるで弧を描くようにあって台風の通り道にあたり、今年の夏も既に台風の影響をうけ、各地で大雨・洪水の被害が出ています。和辻哲郎という哲学者は日本の風土が日本人の精神構造をつくったとして、著書「風土」で日本人はモンスーン型だといっています。いわく、我慢強いが熱しやすく冷めやすく、付和雷同型であると。彼は民族の性格はその民族の生活領域の気候によって形作られると述べています。自然がそれぞれの国民性をも支配しているのは、人間の小ささ自然の大きさを分かっていたにせよ面白いと思います。

　ただ、各地で猛暑日と呼ばれる最高気温35度以上を記録した日のなんと多かった夏でしょう。毎年、猛暑日が増えているような気がします。台風の発生場所が、…

執筆：建設業労働災害防止協会 セーフティエキスパート　中込 平一郎