パナソニックアドバンストテクノロジー事件(大阪地判平30・9・12) 上司の誹謗中傷など懲戒事由まとめて普通解雇 非違行為複数でも処分重い

2019.11.07 【判決日:2018.09.12】
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 上司を誹謗中傷し大声を出すなど、職場風紀を乱したなどとして普通解雇した事案。地位確認の請求に対して、大阪地裁は、類似の行為が複数回行われたことを考慮しても、大声を上げた時間は長くなく業務への影響は限定的であるなど、8つの懲戒事由を個別にみても全体としてみても普通解雇の客観的合理的理由を欠き解雇無効と判断。懲戒事由で出勤停止処分も受けていた。

業務へ影響限定的 すでに「出勤停止」

筆者:弁護士 渡部 邦昭(経営法曹会議)

事案の概要

 会社は、パナソニックの子会社で、コンピュータ関連システムおよびソフトウェアの研究・開発・製造・販売等を目的とする株式会社である。

 労働者甲は、昭和63年4月1日、期間の定めのない雇用契約のもと会社に入社し、ソフトウェアの設計・開発等の業務に従事していた。

 甲と会社との間では、平成19年に甲が就業時間中に労働組合活動を行ったことをめぐり、当時の会社の社長との面談の中で会社の社長らによる不適切な行為があったことに対する解決金(300万円)を支払う旨の和解がなされるなど、トラブルが続いてきた。

 また甲は、平成21年7月4日~同年8月17日まで、22年7月2日~24年3月31日まで、同年11月6日~25年1月31日までの3回にわたり会社を長期休業している。

 さらに、甲は、平成23年10月6日、北大阪労働基準監督署長に対し、上記のうち一部の長期にかかる休業が、会社の業務に起因して発症した精神疾患に基づくものであるとして、労災法に基づく休業補償給付の支給を請求したところ、不支給とされたため、甲は上記処分の取消訴訟を提起した。

 大阪地方裁判所は、平成29年4月26日、甲の請求を棄却し、大阪高裁(平30・10・12)も控訴を棄却した。

 このような状況下のもとで、会社は甲に対して、従来と異なる業務への従事を命じ、それに必要なパソコンの使用を認める一方で、従来のパソコンの使用を禁止したことなどをめぐってもトラブルが重なり、甲は会社の業務命令を拒否するなどした。

 また、甲は、会社がセキュリティー上禁止している食堂内に…

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令和元年11月11日第3232号14面 掲載

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