福岡雙葉学園事件(最三小判平19・12・18) 人勧準拠で期末手当減額、高裁は不利益変更と 遡及調整措置に合理性ある

2008.04.28 【判決日:2007.12.18】
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 学校法人が人事院のマイナス勧告に沿って4月に遡って給与を減額改定し、12月の期末勤勉手当から控除したが、原審は個別の同意がなく無効とした。最高裁は、手当は11月理事会の支給額決定で初めて請求権が生じるとしたうえで、減額を不利益変更と解しても長年行われてきた遡及措置は、手当の増減にかかわらず許容されなければ衡平を失するもので決定は合理的とした。

額決定で請求権が 原審の判断を破棄

筆者:弁護士 中町 誠(経営法曹会議 東京大学法科大学院客員教授)

事案の概要

 本件は、学校法人である上告人に雇用され、その設置する私立学校に勤務する教職員である被上告人らが、上告人は平成14年度および同15年度の各12月期の期末勤勉手当をいずれも一方的に減額し、一部しか支払わなかったと主張して、上告人に対し、本件各期末勤勉手当の残額およびこれに対する遅延損害金の支払いを求めた事案である。第一審福岡地裁は教職員の請求を棄却したが、福岡高裁が請求を認容したため、学校側が最高裁に上告に及んだものである。

判決のポイント

 (1)本件事実関係によれば、上告人の期末勤勉手当の支給については、給与規程に「その都度理事会が定める金額を支給する」との定めがあるにとどまるというのであって、具体的な支給額又はその算定方法の定めがないのであるから、前年度の支給実績を下回らない期末勤勉手当を支給する旨の労使慣行が存したなどの事情がうかがわれない本件においては、…

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平成20年4月28日第2678号14面 掲載

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