りそな企業年金基金事件(東京高判平21・3・25) 財政難で企業年金減額、退職者や非賛同者へ効力は 受給者の8割が同意し有効

2010.02.01 【判決日:2009.03.25】
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 財政難等を理由に企業年金基金の給付を引き下げられた受給者ら10人が差額を請求した。東京高裁は、減額は基金制度で予定され、効果は意思決定に参画しない加入員であった者にも及ぶと判示。受給者の8割以上が規約変更に賛同したことや原資を維持しつつ高利回りの運用利息のみを減少させたこと等は、不利益を考慮してもなお合理的として請求を棄却した。

変更は制度に予定 運用利息のみ減少

筆者:弁護士 岡芹 健夫(経営法曹会議)

事案の概要

 被控訴人Y2銀行は、A、B銀行が合併したC銀行と、D銀行とが合併して発足した金融機関である。被控訴人Y1企業年金基金(Y1基金)は、各行の厚生年金基金(各基金)が統合してできたE厚生年金基金を前身としているものである。

 E基金は、①厚生年金保険法第132条2項により計算される代行部分に若干の上乗せが付加された基本年金、②20年保証付確定給付型終身年金(第一加算年金)、③全期間保証付キャッシュバランス型有期年金(第二加算年金)、④旧制度との差額保障のための経過措置としての20年保証付確定給付型終身年金(第三加算年金)の形を採っていた。

 控訴人Xら10人は、各基金に加入していた者もしくはその相続人である。

 合併後のY2銀行は巨額の損失を計上し、自己資本比率も低く、平成15年6月には公的資金が注入される状態であった。E基金についてみても、不足金は、基金発足時で1500億円以上もあった。

 公的資金注入に先立ち、まず現役従業員を対象として、年金水準の引下げ(平均3割、最大5割)が行われた。また、公的資金注入後は、第三加算年金の廃止と受給者等の支給額減額(平均で約13.2%、最大約21.8%)が実施されることとなった。…

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平成22年2月1日第2763号14面 掲載

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