安田生命保険事件(東京地判平7・5・17) 組合脱退者に対する労働協約の効力 脱退、除名者には及ばない

1995.08.21 【判決日:1995.05.17】
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規範的効力は締結組合員に限る

筆者:弁護士 加茂 善仁(経営法曹会議)

事案の概要

 Y保険会社は、市場拡大のため全営業職員について市場開発、顧客管理制度(SSエリア制度)を新たに導入することとし、営業職員の給与や手当の変更について、A、B両組合に、労働協約の締結を求めたところ、A組合はこれに応じたが、B組合は反対し、協約の締結には至らなかった。Xは、A組合の組合員であったが、SSエリア制度の締結に反対し、SSエリア制度の規定に従って就労すべき義務のないこと及び、変更前の制度に基づく各種手当の支払いを求め、本訴を提起したが、その後A組合を脱退し、B組合に加入した。なお、Y会社は就業規則中に、A組合との労働協約の内容と同一の給与規定を定め、これをB組合所属の組合員に対しても適用した。

判決のポイント

 ①労働条件の一部又は全部を不利益に変更する内容を含む労働協約についても、それぞれ労使間の自治的判断の結果締結されたものである以上、これに規範的効力が生ずるものと解するのが相当であり、当該労働協約の内容が労基法に違反し、あるいは、公序良俗に違反して無効であるなど、特段の事情があると認められる場合でない限り、右労働協約が定める労働条件は、労働契約の内容を直接定める直律的効力を有する。

 ところで、労働協約が組合に及ぼす効力は、協約当事者たる組合員であることに根拠づけられているものであるところ、Xは、…

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平成7年8月21日第2069号10面 掲載

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