「発がん性ある」オルト―トルイジンに対する健康障害防止を検討 厚労省が報告書

2016.09.02 【安全スタッフ ニュース】
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 厚生労働省は、発がん性があるとされるオルト―トルイジンに対する今後の対応について報告書を発表した。今回の結果を受けて直ちに健康障害防止措置の検討に着手するとしている。すでにオルト―トルイジンの製造・取扱作業を行っている事業場には、適切なばく露防止措置、労働者の健康管理措置を講じるよう指導している。

 報告書は、福井県の化学工場でオルト―トルイジンなどを原料として取り扱う製造作業に従事する労働者5人が膀胱がんを発症した事件を受け、厚労省の化学物質のリスク評価検討会が取りまとめたもの。

 職業がんの予防の観点から、オルト―トルイジンの製造・取扱作業に関する「制度的対応」を念頭に、具体的な措置を同検討会で議論することが必要と結論付けた。オルト―トルイジンが国際がん研究機関(IARC)の分類で「ヒトに対して発がん性がある」とされ、福井の工場ではばく露防止対策が不十分で、労働者がばく露していた事実が明らかになったことが背景にある。全国の労働基準監督署がオルト―トルイジンの製造・取扱作業を行う事業場の調査を行ったところ、相当数の事業場で多くの労働者が同物質を取り扱う作業などに従事していた実態も分かっている。

平成28年9月1日第2265号 掲載

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