【特集1】化学物質の自律的管理 2段階のリスク評価で対応 「化学物質管理者」を全部署へ配置 ワーキンググループ設置し体制整える/DIC㈱
DIC㈱は、化学物質の自律的な管理を強化するため、国内事業所からメンバーを集めてワーキンググループを立ち上げ、化学物質管理に関するガイドラインと新たなリスクアセスメント規定などを策定した。リスク評価では、国の推奨するクリエイト・シンプルと「DICケミカルRA」による2段階で実施することで、膨大な数の化学物質に対応する体制を整えている。さらに、事業所単位で選任が必要な化学物質管理者については、化学物質を取り扱う全部署に配置。リスクアセスメントやばく露防止措置の管理、ラベル表示やSDSの作成などによる適正管理を徹底している。
改正法に対応した社内指針を策定
化学メーカーとして日本、中国、アジアを中心に世界的に事業を展開し、有機顔料、PPSコンパウンド、印刷インキなどで世界トップシェアを占める同社。グループの経営理念を支えるサステナビリティ基本方針を掲げ、そのなかで定めた安全・環境・健康に関する方針(表1)のもと、全世界でレスポンシブル・ケア活動計画を策定。さらに各地域でも活動計画を立てて、工場では安全環境グループが中心となって安全衛生活動を推進している。
表1 DICグループの安全・環境・健康に関する方針
DICグループは、社会の一員として、また化学物質を製造・販売する企業として、安全・環境・健康の確保が経営の基盤であることを認識し、このことを事業活動のすべてに徹底し「持続可能な開発」の原則のもとに生物多様性を含め地球環境等に調和した技術・製品を提供し、もって社会の発展に貢献する。 ① 製品のライフサイクルにわたり、安全・環境・健康に責任を持って行動する。 この基本方針は、社内外に公表する。DICグループ各社に対し、この基本方針に対応することを求める。上記に述べた「安全」には、保安防災を含む。 |
化学物質管理については、…
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