派遣労働者を派遣先が直接雇用に切り替えるかどうかの人事をめぐる助言・指導事例

2016.04.17 【助言・指導 あっせん好事例集】
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紛争当事者の主張

申出人X(労働者)

 高校を卒業後、正社員として勤務したかったが、思うような採用がなかったので、今回、派遣労働者として派遣先Yで働くことになった。

 仕事自体は自分に合っていたようであり、現場の人たちにも認められ、入社して1年が経過した頃には、Yの製造課長から、「正社員でやりたいとは思わないのか」と声をかけられ、「なれるのであれば、ぜひなりたい」と即答したところ、製造課長は「じゃあ、総務課に伝えておくよ」と言われ、何度か正社員の人と同じラインに入り、同様の作業を任されるようになったので、正社員になれるかもしれないと期待を抱いていた。

 しかし、その半年後、大手の取引先が倒産した影響もあり、Y社自体の人員削減の話も出たりして、そういう感じではなくなった。

 しかし今年に入り、社内報で、正社員の募集をハローワークに掲載することを知ったので、製造課長に「応募していいですか」と確認したところ、「君は派遣だから、応募しても難しいよ。派遣元との関係とかいろいろあるし、厳しいと思う」等と、前とは全く違うトーンで話をされ、ショックを受けた。

 その後は仕事のやる気が失せ、製造課長とも気まずくなってしまい、結局退職した。しかし、一連のY社の対応には納得がいかなかったので、退職前にYの本社総務課宛に今回の経緯で不満に思った点をメールにした。

 メール本文に1週間以内に返事を依頼していたが、その後退職して1カ月を過ぎても、未だに返信はない。

 Yに対しては、製造課長および本社総務課に、私の人事についてどのように考えていたのか、またメールに対して回答をくれないのはなぜなのか、回答を求めたい。

被申出人Y(事業主)

 製造課長

 こちらからXに対して、「正社員にならないか」、と打診したことはない。当初からXが正社員になりたいという気持であったことは知っていたが、正社員と派遣社員の違いはX自身、よくわかっていたはずである。

 Xは、仕事に対してすごく真面目であったので評価はしていたし、今後の彼のためにもなると思って、いろいろな仕事を経験させてきたが、正社員の登用とは別問題である。

 Y本社総務課

 Xから受けたメールについては、派遣元Aおよび当社の責任者とも協議の上、Xに電話で話をした。

 人事に関して、Xが誤解している面があったので、当社としては詳細な説明を行い、誤解を解消できるようにきちんと回答したところである。

 当社としては、Xに直接、複数回電話で話をしているので、すでに回答は済んでいるとの認識である。

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