長期休暇は社員への「感謝」/㈱NOSWEAT 代表取締役 長谷川 元夫

2014.05.19 【人材ビジネス交差点】

㈱NOSWEAT 代表取締役 長谷川 元夫 氏

 優秀な人材の確保が難しくなってきている昨今、創意と工夫で「人」が定着する職場になると、次に「有給休暇の消化」という壁が立ちはだかる。弊社は年間110日の休日に加え、有給休暇完全消化を推進している。しかし、年間20日の付与者が7割を超えると、計画的付与では消化できなくなってきている。

 経営者の視点では、有給休暇は経費に直接かかわるため積極的な完全消化は気が進まないかもしれない。

 私自身、2年間で2週間の長期休暇を2度取得した。多少なりとも後ろめたい気持ちもあったが、長期休暇を取ることにより生活に潤いが持てることを実感でき、長期休暇の大切さを身をもって感じた。また、休暇中に思い切って仕事を部下に任せることで、個々の判断能力も上がり業務の効率化にもつながった。

 有給休暇は、従業員が個人的な緊急事態に対処できたり、潤いある生活を実感できるほか、従業員のこれまでのがんばりや、将来にわたってがんばってくれることへの「感謝」が制度化されたものである。経営者にとっては「感謝」、従業員にとっては「ご褒美」が具現化されたものである。この視点で捉えなおすと、年間10日程度の長期休暇を取得させることが理想的だと考えている。

 現在、社内では長期休暇の取得を実現するための取組みを実施している。チームプレーによる情報共有と質の安定化を進め、社員同士の業務共有でマルチプレイヤー化を実現する。個々の事情で転居した社員を在宅業務で雇用の継続を図り、在宅社員もマルチプレーヤー化を進め、希望の勤務時間と休みを取れるようにしている。

 最後の踏ん切りは、職場の一人ひとりが個人差を解消させる努力をしたかどうかであり、社員同士が気持ちよく送り出し、復帰できる恩恵を受けることが可能となる。

 4月から厚生労働省でテレワークへの助成が開始された。その名もズバリ「職場意識改善助成金」。労働時間等の設定の改善、仕事と生活の調和の推進が目的とある。これを機に、取引先様に長期有給休暇取得のための派遣や紹介を提案している。今後も既存の雇用を守り、新しい雇用の創出にもつなげていきたいと考えている。

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掲載 : 労働新聞 平成26年5月19日第2969号10面

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