残業時間を過小にみせかけ 違法残業・残業代不払いで農協送検 秋田労基署

2017.03.17【送検記事】
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「伝票間引け」と部長が指示

 秋田労働基準監督署は、時間外・休日労働に関する労使協定(36協定)を超過して労働者を違法に残業させ、さらに残業代についても一部支払わなかったとして、あきた湖東農業協同組合(秋田県南秋田郡五城目町)と同組合で賃金支払などを管理していた部長、および課員の労働時間の管理を行う立場にあった課長の計1法人2人を労働基準法第32条(労働時間)違反の疑いで秋田地検に書類送検した。

 同部長は同課長に対し、課員が残業時間を記入して提出していた複写式の「伝票」を毎月数枚間引きし、残業時間を過小にみせかけるよう指示していた。

 このため平成28年2~4月、同社は36協定で締結した1日6時間、1カ月45時間の限度時間を超えて、仕出し弁当の調理・盛り付け作業に従事していた労働者3人に対して違法な残業を行わせていた。1人当たりの最長の残業時間は、1カ月で88時間に達する。

 残業代についても、間引いた伝票分について支払っていなかった。少なくとも労働者8人に対し、48320円を支払っていない。

是正指導にも応じず強制捜査

 同労基署は、平成27年に実施した定期監督で長時間労働および残業代未払いを確認。直後に是正勧告をし、3月に改善報告書を受け取っている。その後、改善状況を確認するために同年12月に行った抜き打ち監督で再度違反を発見したため、28年6月に強制捜査を実施した。

 同労基署は、「是正指導をしても改善しなかったため、悪質性が高い。立件対象以外の労働者や期間でも、同様の違反があった可能性はある」とコメント。長時間労働の原因については「業務量が多かったため」とし、「仕事量の調整や人員増加といった対策を講じなかった」と話している。

【平成29年3月13日送検】

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