労経ファイル 2018年1月1日 第648号

巻頭資料

厚労省「第13次労働災害防止計画(案)」
厚生労働省の労働政策審議会安全衛生分科会で、「第13次労働災害防止計画」の本文案が示された。2018年度(平成30年度)を初年度として2022年度(平成34年度)までの5年間に、国、事業者、労働者等の関係者が取り組むべき事項を定めている。全体目標としては、近年減少傾向にある死亡災害は5年間で15%以上減、第三次産業の就業人口増加に比例して同業種で増加傾向がみられる死傷災害は5%以上減とした。業種別・型別の対策強化、労働者の高齢化への対応促進、過労死防止策やメンタルヘルス対策として、長時間労働者への医師の面接指導の対象者の見直しや労度時間の客観的な把握、相談窓口の設置推進などを進める。

提言・要望

日商「今後の外国人材の受入れのあり方に関する意見」
日本商工会議所は、増加する外国人労働者の受入れ方について、「開かれた日本」の実現に向けた新たな制度の構築と既存の在留資格・制度の見直しを求める意見書をまとめた。移民政策とは異なる、非技術的分野の受入れを検討する場の設置を政府に要望。「技術」の定義を見直し、生産や施工等の現場作業に従事するいわゆる“技術者”も含めること、「大卒以上」「10 年以上の実務経験」の要件緩和も。中小企業にも多くの高度外国人材が就業するために、制度の周知やマッチング支援なども要望。外国人留学生の日本での就職促進へ、卒業生に特化した在留資格付与制度創設を求めた。改正した外国人技能実習制度の効果の検証と優秀な実習生へのインセンティブ付与の検討も要望。

調査資料

厚労省「平成29年賃金構造基本統計調査(初任給)」
平成29年3月卒の初任給は男女計、男女別ともに全学歴で前年を上回った。伸びが最も高いのは大卒女性204,100円で、2.1%増加。大卒男性は207,800円(0.9%増)、高卒は男性164,200(0.4%増)、女性158,400円(0.8%増)となった。規模別でも、大卒、高卒では、男女計、男女別ともに前年比増に。産業別・大卒では、男性は学術研究、専門・技術サービス業、女性は情報通信業が最も高い。

経団連「2016年福利厚生費調査」 
2016年度に企業が従業員1人1カ月当たりに負担した福利厚生費は111,844円(前年度比1.1%増)となり、2 年連続で11万円を超えた。大手中心の経団連の定期調査で明らかになった。「法定福利費」は86,622円(同1.7%増)で7 年連続増加。前年、増加に転じた「法定外福利費」は25,222円(同0.9%減)と再び減。「医療・健康費用」の法定外福利費に占める割合が12.5%と約50 年ぶりの高水準に。

ユニオンレポ

連合「2018春季生活闘争方針」
連合(日本労働組合総連合会)は「2018春季生活闘争方針」を昨年12月5日の開催の中央委員会で決定した。賃上げ要求基準は、すべての組合が月例賃金にこだわり、賃上げ額分2%程度に、定昇相当分(賃金カーブ維持相当分)を加えた4%程度とする。中小組合(組合員数300人未満)は、それぞれの産業全体の「底上げ・底支え」「格差是正」に寄与する取組みを強化する観点から、差額を上乗せした金額を賃上げ水準目標(6000円)とし、賃金カーブ維持分(4500円)を含め、総額で10500円以上を目安とする。非正規労働者の格差是正に向けては「誰もが時給1000円」の実現をめざし、達成済みの場合は37円を目安に時給引上げを求める。全労働者の立場に立った「働き方の見直し」にも取り組む。

厚生労働広報

「粉状物質の有害性情報の伝達による健康障害防止のための取組み」(通達)等
表示・通知義務の対象とならない物質であっても、譲渡提供の際にラベル表示やSDS(安全データシート)の交付により粉状物質の有害性情報が事業場の衛生管理者や労働者等に的確に伝達されるよう定めた「粉状物質の有害性情報の伝達による健康障害防止のための取組み」について各都道府県労働局長および関係団体宛てに通達した(基安発1024号第1号・2号)。対象物質は、酸化マグネシウム、滑石(タルク)、ポリ塩化ビニル、綿じん、非結晶シリカなど。取組みのなかで、作業に従事する労働者に対し、危険性の伝達とともに、作業時およびその後の定期的な労働衛生教育を実施するよう求めている。

Regular Site

労働法超入門(教育訓練給付の拡充)
ろうけい掲示板(高齢・障害・求職者雇用支援機構)
労働委員会レポート(東海旅客鉄道事件)
送検事例(墜落防止措置怠った建設業者を送検)
判例解説(福祉事業者A苑事件)

労経ファイル 第648号 (2018年01月01日号)

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