労経ファイル2018年7月1日付第654号

巻頭資料

厚生労働省「安全衛生優良企業公表制度の認定企業を訪ねて」
厚生労働省は「安全衛生優良企業公表制度の認定企業を訪ねて」を発表した。同省が平成27年6月に創設した同公表制度に基づく認定企業5社における社員の安全確保や健康増進に関する先進的取組を報告。「①リスクアセスメントの推進」施策として、『災害データ分析に基づく安全3H活動』、『月例職場安全ミーティング』等が紹介された。「②安全パトロールのマンネリ化や形骸化の防止、社員の安全意識の改革」分野では、『巡回重点テーマ設定』、『危険体感ルーム設置』、『社員からの安全衛生改善提案の積極的な採用』等、「③社員の健康増進サポートの推進」では、『地元大学や県立病院と連携した独自の健康支援プログラム実施』、『フットサル等のスポーツ推奨』等が紹介されている。本欄では、銀行と製造業の2事例を中心に抜粋掲載する。

研究報告

厚生労働省「安全帯の名称変更等・安衛法令改正案要綱」
「労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案要綱」と「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案要綱」の諮問・答申が行われ、高所からの墜落災害防止措置が強化されることとなった。法令上、「安全帯」の名称を「墜落制止用器具」に改める。従来の「安全帯」には、(1)胴ベルト型(一本つり)、(2)胴ベルト型(U字つり)、(3)ハーネス型(一本つり)が含まれるが、新名称では、(2)を除いたものとなる予定。労働者に使用させる同器具は、作業内容や作業箇所の高さ等に応じた性能を持つものであることとする。事業者が、高さが2m以上の箇所で作業床を設けることが困難なところで、フルハーネス型の同器具を用いて行う作業に関する業務に労働者をつかせる場合、労働者に特別教育を行うことを義務付ける。新規格は、平成31年2月1日から適用。所定の経過措置を設ける。

行政資料

厚生労働省「平成29年労働災害発生状況」
平成29年の労働災害発生状況をみると、死亡災害と休業4日以上の死傷災害の発生件数はともに前年を上回り、それぞれ978人(前年比50人、5.4%増)、120,460人(同2,550人、2.2%増)となった。死亡災害は3年ぶり、死傷災害は2年連続の増加である。死亡者数が多い業種は、建設業323人(同29人、9.9%増)、製造業160人(同17人、9.6%減)、陸上貨物運送事業137人(同38人、38.4%増)の順。事故の型別では、死亡災害における「墜落・転落」が258人で最多。死傷災害は「転倒」が28,310人で最多。死傷災害が増加傾向にある社会福祉施設では、腰痛などの「動作の反動・無理な動作」が増加傾向。全産業でも16,000人超に。

調査資料

中央労働員会「平成29年度能力開発基本調査(事業所調査)」 
中央労働員会の「平成29年賃金事情等総合調査」によると、大卒の事務・技術労働者(総合職)のモデル所定内賃金は、ピーク時の55歳で62.6万円となり、22歳の2.89倍になっている。昨年の一人平均賃金改定額は6,984円、改定率2.12%で、うちベア分は1,213円だった。隔年調査の退職金関係では、大卒・事務技術労働者の定年時モデルで2,695万円、月収換算で46.7カ月分の水準。

厚生労働広報

雇用安定事業の実施等について(通達)
平成30年度本予算の成立に伴い、雇用保険二事業の各種助成金について措置された事項を実施するため、雇用保険法施行規則及び建設労働者の雇用の改善等に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成30年厚生労働省令第58号)が平成30年4月1日より施行された。内容等を示した各都道府県労働局長宛て通達を紹介する。活用促進に向けて、助成金の統廃合、支給額・支給要件の見直しなどを行う。「人材開発支援助成金」の助成メニューについては、キャリアアップ助成金の人材育成コース、建設労働者確保育成助成金の認定訓練コース及び技能実習コース並びに障害者職業能力開発助成金を統合し、助成メニューを7類型(特定訓練コース、一般訓練コース、教育訓練休暇付与コース、特別育成訓練コース、建設労働者認定訓練コース、建設労働者技能実習コース及び障害者職業能力開発コース)に整理統合する。中小企業等担い手育成訓練を特別育成訓練コースの助成対象訓練に追加するなどの動きがある。

Regular Site

労働法超入門(社員の直接募集)
ろうけい掲示板(高齢・障害・求職者雇用支援機構)
労働委員会レポート(更文際学園事件)
送検事例(コンパネ上作業で墜落防止措置怠り墜落・脳挫傷)
判例解説(学校法人札幌大学事件)

労経ファイル 第654号 (2018年07月01日号)

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