←HOME

労働新聞 9月14日 第2744号

ニュース

個人請負保護強化を検討――厚労省が研究会

厚生労働省は、実態把握が進んでいない「個人請負型就業者」の法的保護のあり方などを打ち出すため、学識経験者ら5人で構成する研究会をスタートさせた。ひとつの企業と専属の委託業務契約や請負契約を交わし、常駐に近い形で就業する個人自営業者(ディペンデント・コントラクター)を指し、既存の制度や法的保護から漏れるケースが少なくない。サービス残業を強いられたり、社会・労働保険の未加入がめだち、労働に関する基本的ルールが守られていないという。

ものづくり強化に重点――中企庁22年度概算要求

中小企業庁は平成22年度予算概算要求で、前年度を22.9%上回る1,603億円を計上した。経済危機を乗り越えるための緊急対策として資金繰り対策に322億円を盛り込んだほか、経済危機脱出後の成長を見据え、新分野への進出支援を拡充した。たとえば試作品開発・研究開発に取り組むものづくり企業への支援に100億円を充てるなど、ものづくり技術力の強化に向けた取組みに前年度の3倍近い157億円を求めている。

製造業・商業 9割の事業場が法令違反――長野労働局

長野労働局(小池國光局長)は、過重労働による健康障害防止を目的とした集中監督の結果をまとめた。主に製造業や商業を対象としたもので、9割の事業場で法令違反が判明し、是正指導している。違反内容は36協定の限度時間超過や割増賃金の不払いが多数を占めた。6割で1カ月45時間超の時間外労働が認められた背景には、特定の職責・部署に業務が偏重している実態があるとした。

労組

厚年継続加入の要求でストへ?――プロ野球審判員労組

プロ野球審判員の労働組合(岡本昌也執行委員長)が早ければ今シーズン中にストライキを打つ可能性が出てきた。同機構の再編に絡んで持ち上がった審判員の厚生年金継続加入の問題で、日本野球機構(NPB・加藤良三会長)との交渉が暗礁に乗り上げているためだ。同委員長は会見で「実態もそうだが、一般でいう就業規則(アグリーメント)の書きぶりからも労働者性が強い。NPB側に虚偽発言もあり、打てる手は打ちたい」などと話した。8月28日現在、同労組はスト権確立の方向で動いている。

賃金

事務課長の月収58.6万円に――人事院・民間給与の実態

人事院の平成21年職種別民間給与実態調査によると、主な事務系職種のきまって支給する給与は係員31.7万円、係長44.8万円、課長58.6万円、部長67.9万円だった。技術系では係員33.2万円、係長45.4万円、課長55.3万円、部長64.8万円などとなっている。前年調査と比較すると、1.6%増加した事務課長を除いて軒並み減少しており、技術係員では5.7%減、同・係長では7.1%減にも及んでいる。平成21年4月入社者の大卒初任給は、事務員19.6万円、技術者20.0万円となり、それぞれ前年比0.5%、0.7%増加した。

追跡レポ

画像基に「自主学習」推進へ――高田機工の技能伝承策

橋梁・鉄構専業メーカーの高田機工㈱(大阪市浪速区、宝門正明社長、従業員約300人)では、技能伝承への取組みを本格化させている。技能者の能力レベルを棚卸し、作成した評価表に基づき、OJT3カ年計画を開始した。ベテランと若手とのペアリングを設定し、継続的にレベルアップを図っている。基本作業から希少な高度熟練作業まで、あらゆる技能を画像で残す試みもスタート。画像をもとに、1人で繰り返し学べる自主トレ教材も作成中だ。

人事学望見

次世代育成法とはなんぞや!

今年4月1日から次世代育成支援対策促進法が改正され、301人以上規模では仕事と家庭の両立を支援するための行動計画の策定が義務付けられた。この法律は、平成15年に公布され、平成27年3月31日までの時限立法となっており、少子化の進行を企業と地域が一体になって速やかに行動しようという趣旨に立つ。しかしながら、法律そのものの周知度はきわめて低く、現在努力義務となっている101人以上300人以下の企業でも、23年4月1日から義務化されることになっているが、ほとんど関心を集めていない。行動計画は、都道府県労働局雇用均等室に届け出るとともに、従業員に周知させなければならないとされており、企業の理解が望まれている。計画は、育児休業や短時間制度を小学校入学までに導入するなど、厳しい内容となっており、準備に万全を尽くしたい。

実務相談

変形制の割増1年後に払う?

ワークライフバランス実現の一環として、1年単位変形制の導入を検討しています。1年単位変形制の場合、清算期間が終了しないと時間外労働数が確定しないといいます。最終月に至ってまとめて割増賃金の支払が必要になり、会社のキャッシュフロー上問題が生じないでしょうか。