労働新聞 9月28日 第2746号
ニュース
新卒一括採用是正へ――内閣府方針
内閣府は、このほど「若年者に対する重点雇用対策」をまとめ、今後企業に対し「新卒一括採用」の修正を求めていく方針を打ち出した。2010年3月卒の新卒採用計画が前年度比23%と大幅に落ち込む可能性が高まり、バブル崩壊後における第2の「ロスト・ジェネレーション」となる恐れがあることから、就職支援態勢の強化とともに、構造的問題となっている「新卒一括採用」の見直しが必要としている。
過労死発生事業場の8割が法違反――東京労働局
東京労働局(東明洋局長)は、過労死など過重労働による健康障害を発生させた事業場に対する臨検監督結果を明らかにした。労災認定後も、36協定を届け出ないまま、または協定時間を超える違法な時間外労働を続けている事業場が6割に上った。割増賃金の不払いも4割を超えており、全体の8割で何らかの法違反がみつかっている。健康診断で「有所見」となった被災労働者に必要な事後措置を講じたのは4割にすぎず、労災発生当時のずさんな健康管理の様子も浮かび上がった。
技能実習 受入れ4社を一挙送検――和歌山労働局
和歌山労働局(松井玄考局長)と和歌山労働基準監督署(菊谷久雄署長)は、中国人技能実習生に長時間労働を行わせた繊維製品販売会社など4社を労働基準法第32条(労働時間)違反などの疑いで和歌山地検に書類送検した。大阪労働局の情報提供を受けて管内5労基署が協同組合に強制捜査を行ったところ、同組合理事長の会社など受入先4社から相次いで違反が発覚した。36協定の延長限度を超えて最大月100時間以上残業させていた。
労組
社労士の労使紛争関与の実態把握を――連合が厚労相へ要請
連合は、社会保険労務士による労働紛争等への関与のあり方について、舛添要一厚労相あての要請文を労働基準局長に手渡した。団体交渉の場で、会社側に座って説明・交渉する弁護士法違反の社労士の存在などが自らの調査で分かったためで、国も実態を把握し、社会保険労務士会に指導するよう求めた。「当面状況を見守るが、改善がみられなければ05年の社労士法改正で削除された労働争議への介入禁止規定の“再規定”も視野に入れざるを得ない」(長谷川裕子総合労働局長)などと話している。
賃金
プロセス重視で実績評価――埼玉県の評価制度
埼玉県は、一般行政部門の職員約7,000人に対し、プロセス面を重視する実績評価制度を導入している。目標管理制度である業績評価に加え、期間内の行動を10要素で採点する職務遂行過程評価を実施し、課長級以上に40%、下位層には50%の割合で最終評価へ反映させる。上位職層に限っては、すべての部下が上司のプロセス面を採点する仕組みも入れており、集約した結果を直属上司へ伝え、一次評価の参考にしてもらう。
追跡レポ
テレワーク事前にしっかりチェック――ノバルティスファーマ
テレワーク事前にしっかりチェック――ノバルティスファーマ
ノバルティスファーマ(株)(東京都港区、三谷宏幸社長、社員数3,922人)が、社員のワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)向上を目的に導入したテレワーク(在宅勤務)制度が軌道に乗っている。申請時に、上司との面談で業務・本人の適性や不在時の問題などを事前チェックし、解決策を検討、6カ月のパイロット期間中に再度検証作業を行うなどの態勢が奏功。テレワークの開始直前に、本人・上司への研修も実施している。同社の取組みを追った。
人事学望見
トライアル雇用の有効活用を
雇用失業情勢は、いっこうに改善傾向がみられない。国も就労援助に多大な資金をつぎ込んではいるものの、完全失業率(7月)が統計史上最悪を記録するなど、効果のほうは視界不良の状態だ。会社としては、こんなご時世に雇用するのは、躊躇せざるを得ないところだが、適材適所の人員配置を行わなければ事業の円滑な運営にそごを来すのは明らか。そこで、お勧めしたいのがトライアル雇用制度だ。これは7種の求職者を対象に行っているもの。本採用の前に最大3カ月間の雇用契約を結び、実際の職務遂行能力を見極めようという趣旨で、その間、月額4万円の奨励金が支給される。奨励金を受給した後に能力的に会社に適合しないと判断した場合には、トライアル雇用だけで終了してもいいのが特長。
実務相談
派遣先で5割増猶予か
当社は、資本金2億円のメーカーで、派遣労働者を受け入れていますが、来年施行の改正労基法についてお尋ねします。週60時間を超える時間外労働に5割の割増賃金を支払う規定には、適用猶予措置が設けられています。派遣社員も含め、当社では適用が猶予されるのでしょうか。


