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労働新聞 8月16日 第2789号

ニュース

受動喫煙、メンヘルを強化――厚労省・安衛法改正へ 

厚生労働省は、平成23年の通常国会に労働安全衛生法の大幅改正案を上程する方針だ。職場における受動喫煙対策、メンタルヘルス対策、化学物質管理の強化などが柱となる。政府がさきごろ発表した「新成長戦略」において、2020年度までに受動喫煙のない職場の実現、メンタルヘルスに関する措置を受けられる職場の割合を100%にするなどとした目標が掲げられている。

派遣元・先1203社へ是正指導――東京労働局・21年度監督結果

東京労働局(東明洋局長)は平成21年度に派遣元・先企業へ実施した個別指導監督結果をまとめた。対象事業所の約7割に当たる1,203事業所で労働者派遣法などの違反が明らかになり、文書による是正指導を行っている。就業条件の明示や派遣契約書の不備のほか、派遣元責任者の氏名などの変更届が出されていないケースがめだち、違反企業割合は前年度の5割弱から大幅に上昇した。事業報告書の未提出企業に対する指導を強めた結果、報告書の内容から変更届の違反が表面化したという。

奨励金申請で二重派遣発覚――福島労働局

福島労働局(絹谷國雄局長)は、人材派遣会社から受け入れた労働者を別の会社に二重派遣したとして、郡山市の派遣・請負業者に対し労働者派遣法に基づく1カ月間の業務停止を命令した。二重派遣を知りながら同社に労働者を派遣した人材派遣会社にも事業改善命令を出している。派遣先が派遣労働者を直接雇用する奨励金を申請したことにより、派遣労働者が別会社の雇用保険に入っていることなどが明らかになった。

労組

個人加盟ユニオンが正式発足――日本医労連

日本医労連(田中千恵子中央執行委員長)は8月1日、個人加盟方式の「医療・介護・福祉ユニオン」を正式に立ち上げた。退職などで毎年1万人ほどが組織を去っていく現状に歯止めをかけようと、加盟後の定着率を高めている同労組独自の共済加入とのセットの仕組みとした。正規職員は月1,000円、非正規職員は同700円(うちいずれも500円が共済掛金)で加入できる。従来から手薄だった民間の中小病院やクリニックなどに転職した看護師や介護職、事務員などを対象にした受け皿機能を担う。

賃金

主要企業の妥結額5,516円に――厚労省・22年賃上げ集計

厚生労働省の平成22年民間主要企業春季賃上げ要求・妥結状況によると、主要企業317社の妥結額(加重平均)は5,516円、賃上げ率1.82%だった。前年の結果を114円、0.01ポイント下回っており、2年連続でダウンしている。一方、東証一部上場、500人以上規模を対象とする日本経団連の集計では、妥結額5,886円、賃上げ率1.86%だった。額・率とも厚労省集計をわずかに上回り、前年比でも微増している。全規模を対象にまとめている連合の集計は、前年並みの4,805円、1.67%となった。

追跡レポ

メンターの支援を明確化――アステラス製薬

アステラス製薬(株)(東京都中央区、野木森雅郁社長、従業員・連結1万4,261人)では、職場の先輩社員(メンター)が、新人(メンティ)の配属から1年間、仕事を通した成長を支援し悩み事の相談に乗る「新人メンター制度」を実施している。メンターに対し会社のサポートを明確にしているのが特徴だ。育成の責任者である管理職(直属上司)を加えた3者で、設定目標の達成度を3カ月ごとにチェックし、メンティの「1年後になりたい自分」というゴールに向けて一丸で取り組む。メンターの指導への不安解消に、コーチングスキル研修も実施している。

人事学望見

賃金の代理人払いは一切ダメ

労働基準法第24条で定めた賃金支払いに関する5原則の1つに「直接払い」がある。文字どおり、賃金は本人に「直接手渡す」よう要請しているわけだ。消費者金融の社員が貸金取り立てのため、本人から委任状を取り付け、賃金と相殺することも考えられるが、口座振り込みが普及した現在では、まず実現性は薄い。ただ、小規模企業では、今日でも社長自らが労働者に賃金を手渡す「直接払い」も存在するから、皆無ということはなかろう。ともあれ、消費者金融の社員など代理人に賃金を手渡した場合に、後に本人から支払い請求があった場合、履行しなければならないから二重払いとなってしまう。本人が病気欠勤した場合に、妻など家族が受け取りに来た場合には、本人の「使者」として許される。この場合、本人の浪費を恐れ、妻が勝手に口座変更を請求し、これに応じると「代理人」と同じく二重払い問題が生じるので、一切かかわりないようにしたい。

実務相談

管理職の深夜労働は記録必要か

管理監督者であっても、深夜労働に限っては割増賃金の規定が適用されます。当社では、所定外賃金の発生を避けるため、賃金規定で「所定賃金には、深夜割増賃金を含む」旨記載しています。そのせいでしょうか、管理監督者の賃金台帳をみると、過去数年にわたって深夜労働時間数の記載がありません。申告の徹底を図る必要がありますか。