労働新聞 8月11日 第2692号
ニュース
個人業務請負の1割が社員的就労――厚労省調べ
個人業務請負の約1割が正社員と同等以上の「使用従属性」を有している――厚生労働省がまとめた実態調査で明らかになったもので、使用従属性の高い者には労働者保護規定の適用の可能性を検討し、契約性の高い場合は契約内容の充実により、トラブルの防止を図るよう指摘している。使用従属性の高い個人業務請負の職種としては、運送・配送、情報処理技術者、各種メンテナンスなどが挙がっている。
ビルメン業で死傷災害が2割増――東京労働局
東京労働局(東明洋局長)が今年上半期の労働災害発生状況(速報)を集計したところ、第三次産業における死傷災害が大幅に増加したことが明らかになった。接客娯楽業やビルメンテナンス業などが前年を15%以上上回り全体を引き上げたため、全業種計は4.3%増となる約3,700件に達した。同労働局は、安全衛生管理体制の不備が背景にあるとみて、災害を多発させているビルメン業や飲食店、小売業などの本社を対象に個別指導を展開する方針だ。
無資格黙認し派遣先を送検――高崎労基署
群馬・高崎労働基準監督署(太田勝男署長)は、無資格の派遣労働者を玉掛け業務に従事させていたとして、ヒューム管等コンクリート製品製造販売業の北関コンクリート工業㈱と同社工場長を労働安全衛生法第61条(就業制限)違反の疑いで前橋地検高崎支部に書類送検した。同社工場長は、派遣労働者が玉掛け業務に関与していたのを知っていたにもかかわらず、黙認していた。同派遣労働者の墜落災害がきっかけで発覚した。
労組
投資ファンドに対抗し国際労組が連帯――意識喚起へ日本でも集会
世界中で企業を買収、利益を吸い尽くす行動を繰り返しているプライベートエクイティ(PE)ファンドに対抗しようと、労働組合が世界的な連帯を強めている。米国のサービス従業員国際労働組合の呼びかけで、7月17日には特定ファンドを標的に据えた初の“グローバルアクションデー”を開催。呼応した日本の労組は同社による表立った被害を被っていないものの、3大PEファンドがすでに国内拠点を設置していることから、危機意識を喚起する集会を開催した。
賃金
年功色加味した本給体系に――ゆとりフォーム
ゆとりフォーム㈱(東京都板橋区、長谷部勲社長)は、35歳までの年功的昇給を加味するなど、処遇面の安定性を確保した新人事制度を導入した。これまでの中途採用主体から新卒定期採用へのシフトを進めるなか、社員が将来の収入増を見通せる賃金体系を整備し、人材の定着・成長を図っている。全8階層の役割等級とともに、5階層のサブグレードを設ける独特の体系を採用。本給を等級・級・年齢の3要素で決め、賃金表による管理を実現している。
追跡レポ
学校と現場で交互に学習――三井住友銀行のリテールバンキングカレッジ
㈱三井住友銀行(SMBC=東京都千代田区、奥正之頭取、従業員1万9,723人)では、5月に、個人金融ビジネスを担う新人の教育プログラム「SMBCリテールバンキングカレッジ(RBC)」をスタートさせた。同行研修所に模擬カウンターゾーンや視聴覚室などを備え、効果的に業務知識・スキルを習得できる。半年間の研修期間中、RBCでの集合研修と営業店でのOJTを交互に繰り返すことで、知識と実践力を早期に着実に習得をめざしている。講師が卒業後もフォローする仕組みも整えた。
人事学望見
出張における移動時間の扱い
最近はどこの会社も予めキップなどを購入して手渡すから、出張の旨みは少なくなったとグチをこぼす向きも多い。交通手段の発達に伴って、移動時間にも余裕がなくなったが、行政解釈や判例によって「移動」は拘束性は認められてはいるものの、貴重品を運ぶための監視業務など別段の指示がある場合を除き、飲食や休憩など本人の自由裁量度が高く、労働時間とはされない、ことが確立している。それどころか出張中に日曜日等の法定休日が挟まっていても、業務の無い限り「休日労働」として割増賃金を支払う必要もない。ただし、拘束時間が長くても残業代がつかないことは労働者のモラールダウンにつながってしまうため、通常は日当を支給するがその額は残業代には遠く及ばないのが実態だ。
実務相談
1カ月変形で勤務増やせるか
当社は、1カ月単位変形労働時間制を採っています。業務の都合で、来月の特定週の土曜日に、社員を午前中だけ出勤させる必要が生じました。事前に変形労働時間制のスケジュールを変更し、金曜・土曜を4時間ずつ勤務する形にできないでしょうか。


