労働新聞 9月6日 第2791号
ニュース
求職者支援へ通常国会に法案――厚労省
厚生労働省は、求職者支援制度を創設するための法案を次期通常国会に上程する方針である。雇用保険を受給できない求職者に対し、就職に必要な能力を高める職業訓練の実施と訓練期間中の生活安定給付金の支給を一体的に行う。職業訓練の内容、生活安定給付金の支給水準・要件など運用基準の詳細については、年末までに決まる見通し。「第2のセーフティーネット」と位置付け、恒久的な制度とする。
優良製造請負事業者に認定制度――製造請負改善協議会
(社)日本生産技能労務協会など製造請負事業者団体や製造業団体の関係者、学識経験者などで構成する製造請負事業改善推進協議会(会長=佐藤博樹東京大学社会科学研究所教授)は、「製造請負事業優良適正事業者認定制度(仮称)」を開始した。適正な請負事業の推進や雇用管理改善などに取り組んでいる事業者を認定するもので、「ものづくり力」「ひとづくり力」「労働者保護」などの要素を審査する。優良事業者を育成するとともに悪質事業者を排除し、業界の発展につなげるのが狙い。
〝名ばかり管理職〟是正へ――池袋労基署
東京・池袋労働基準監督署(手塚隆久署長)は今年度、中小規模の小売業に対する監督指導を強化する。自主点検結果によると、4割の事業場で店長の残業手当を支給しておらず、理由として労基法第41条第2号に定める「監督若しくは管理の地位にある者」であることを挙げる回答がめだった。過去の立入調査などから管理監督者に該当しないケースが多いとみて、店長などの役職者を中心とした労務管理適正化に力を入れる。
労組
「ターミナル」に照準設定――連合の組織化新対策
連合は、主要な空港や駅などの「ターミナル」で働く労働者を新たな組織化のターゲットに据えた。これまでなかった産業横断的「関連労組連絡会」をターミナル内に立ち上げ、専従者を置く活動拠点を通じて、日常的相談活動などを行いながら組織化を進める方針だ。最初の標的は「成田国際空港」で、旅客・貨物・整備エリアや飲食店、物品販売所などで働く依然組合員ではない膨大な労働者に誘いをかける。当面の受皿は連合東京・千葉の個人加盟型ユニオンで、一定数に達して以降は対象産別に引き継ぐ。
賃金
事務課長の月給57.1万円に――人事院・民間給与調査
人事院の平成22年職種別民間給与実態調査によると、事務系職種のきまって支給する給与は、係長46.2万円、課長57.1万円、部長68.5万円だった。係長と部長が前年比増加したのに対し、課長は2.6%減少している。一方の技術系は、係長47.6万円、課長55.1万円、部長65.2万円。時間外手当の回復によって係長は4.8%増加したが、課長は0.2%減、部長は0.5%増と小幅の変化にとどまっている。22年4月入社者の大卒初任給額は事務員が19.5万円、技術者が19.8万円となり、ともに前年比0.7%減少した。
追跡レポ
毎年「手話研修」を実施――常陽銀行
常陽銀行(茨城県水戸市、鬼澤邦夫頭取、従業員3,788人)では、ノーマライゼーション(健常者、障害者が等しく生活していける社会の実現)化の一環として手話対応サービスを展開中だ。個人顧客専用店舗で、週1回、専門の手話通訳者を配置して聴覚障害者の金融相談に乗る。同時に、同通訳者を講師に行内で毎年「手話研修会」を開催し、手話ができる行員の育成も行っている。参加は任意だが、窓口業務を担当する女性行員を中心に2年間で50人近くが手話検定資格を取得し、19支店で日々の対応に当たっている。社会貢献活動に力を入れる同行の取組みを紹介する。
人事学望見
残業命令には公法・私法の手続きを
労働基準法には、法定労働時間として1週40時間、1日8時間と定め、使用者は労働者をこの時間を超えて働かせてはならない、とうたっている。しかし、実際には法定時間内に仕事が完了するわけはなく、36協定を結んで、法定時間を超える労働を行わせている。子の場合、36協定の締結と監督署への届出は、法定労働時間を超えて働かせても罰せられないという免罰効果だけである。残業義務を労働者に課せられるのは、「使用者は36協定の範囲内で労働者を働かせることができる」旨の就業規則の規定が必要である。この規定があれば、残業を嫌がる労働者に対し、業務命令として残業させることができるし、命令を無視して退社した者に対しては、制裁を科すことができる。36協定の締結だけで、残業命令が有効と誤解している向きが多いので注意しよう。
実務相談
「パパ休暇」は産後8週以内か
育児介護休業法の「パパ休暇」ですが、基本的には妻が産後休業中に男性が育児休業を取る制度と理解しています。しかし、法律の文言を比較すると、労基法上の産後休業とパパ休暇の期間が必ずしも一致するとは限らないようにも思えます。期間がずれても、問題ないのでしょうか。


