労働新聞 8月9日 第2788号
ニュース
全体的には前年比減傾向に――本紙調査・平成23年高卒求人初任給
本紙が行った「平成23年高卒求人初任給調査」によると、運輸・物流業が「販売・営業系」、「事務系」の双方で前年比増額の水準を学校に提示していることが分かった。前者は18万853円(1万4,023円増)、後者が16万4,200円となったのをはじめ、いくつかの業種が上向き傾向にあるが、全体では前年比減の業種も多く、高校生の厳しい就職実態がうかがえる(6~7面に初任給一覧)。
バイク便請負配送員も労働者に――中労委命令
中央労働委員会(菅野和夫会長)は、バイク便大手の(株)ソクハイ(東京)が、労働組合執行委員長である請負配送員を営業所長職から解任したことや解任に関する団交に応じなかったのは不当労働行為に当たるとして、解任前との賃金の差額を支払うよう命じた。請負配送員は、業務遂行に関する詳細な指示を受けて専属的に労務を提供、同社の事業組織に強く組み込まれていたとして、労働組合法上の労働者と判断している。
古車販売で不払残業多発――八王子労基署町田支署
東京・八王子労働基準監督署町田支署(金杉純夫支署長)は、このほど独立系の中古車販売業者に対し集団指導を実施した。割増賃金の不払いや最低賃金法違反の相談・申告が後を絶たないためで、2~3年前からメーカー系ディーラーを含めた自動車販売業者を重点的に指導してきた。なかでも独立系の中古車販売業者は違反率が高く、是正に遅れがみられる状態だった。
調査
本紙調査・平成23年高卒求人初任給一覧
本紙が行った「平成23年高卒求人初任給調査」の会社別金額一覧。
賃金
期多面評価を賞与へ反映――平成建設
(株)平成建設(静岡県沼津市、秋元久雄社長)は、上司だけではなく同僚、部下、関連部署の社員など計8人以上から評価を受ける独自の多面評価制度を運用している。事前に被評価者の業務にかかわりを持つ者から評価者を選定し、職種別、クラス別に設ける査定表を用いて、全員が同じ視点で評価を行う。全員の採点結果を集約したうえで、年2回の賞与の決定に反映している。一方、各部署の責任者であるチーフリーダー、リーダーについて、部署のメンバー全員で選ぶ投票制を採用。リーダー層が各メンバーの評価者を決定し、最終結果のフィードバックを行う。
追跡レポ
3交代制で避難訓練実施――リケンのBCP対策
(株)リケン(東京都千代田区、岡野教忠社長、従業員1,648人)では、2007年の中越沖地震の被災体験を踏まえ「災害リスク対応フレーム」を構築している。2008年に設置した事業管理(BCP)室を中心に、「防災・防火対策」「緊急対応への準備」「事業継続計画の充実」「工程改革」――を4本柱に緊急事態発生時に企業活動を継続するための体制整備を進めている。被災日の7月16日を防災の日と定め、3交代制に対応した夜間を含む避難訓練を実施し、災害に備える意識を新たにする。早期の復旧につながる工程管理の改善にも積極的に取り組んでいる。
人事学望見
作成義務のない小規模事業の就規
労働基準法第89条は使用者に対し、就業規則を作成し、労働基準監督署に届け出るよう規定している。ただし、常時使用する労働者が10人未満の事業場に対しては、作成義務が免除されている。その理由は一説には、小規模事業場では煩雑な事務管理といえる就業規則の作成、改正を求めるのは無理という判断が働いたからだという。しかしながら、労働時間法規や労働契約法関連などでは就業規則「等」において具体的に定める事項を求められることも多く、結果的に10人以上規模と同様な就業規則を作成した方がかえって繁雑さから免れる事態となる。コンプライアンス(法令順守)上でも、明文規定があるのと、ないのでは信用度が違うから、この側面からも作成義務が免除されている小規模事業場でも就業規則の作成に努めたい。行政側も作成努力を求めている。
実務相談
出向で資格喪失し求職者給付は
取引先会社の重役が、当社で働く嘱託社員の技術力を見込んで、「出向で来てほしい」と要請してきました。当人は既に66歳なので、出向先では雇用保険資格を取得できません。高年齢求職給付金の受給は諦めるほかありませんか。当社と出向先で、何らかの補償措置を講じるのがベターでしょうか。


