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労働新聞 8月4日 第2691号

ニュース

経済界の意思決定がカギ――労基法改正案の行方

長らく継続審議の状態となっている労働基準法改正案が次期臨時国会で成立するかどうか、産業界の意思が大きく左右しそうだ。自民党、公明党の両政務調査会長が、さきごろ政府提出の労基法改正案を修正することで合意したうえで、両党議員による産業界への「説得工作」が始まっている。修正は、「公明党案を軸」とする方針が決まっているため、割増率50%の適用基準を「時間外月60時間超」に引き下げるものだが、コスト面などで受け入れ難いのが産業界の本音といえる。

介護事業所、従業員の定着に苦慮――介護安定センター調査

(財)介護労働安定センター(野寺康幸理事長)は平成19年度介護労働実態調査結果をまとめ、従業員の定着率の低さに悩んでいる事業所が2割に上ることを明らかにした。現在の介護報酬では十分な賃金が支払えないと考えている事業所は全体の6割に上っている。雇用管理や人材育成に積極的な事業所ほど離職率が低い傾向にあるため、同センターは「賃金面以外の工夫も必要」とみている。

労災隠し 元請と下請が共謀し送検に――川崎南労基署

神奈川・川崎南労働基準監督署(金盛政幸署長)は、共謀して労災隠しを行った元請の現場責任者と2次下請の計測制御機器製造業者を労働安全衛生法第100条(報告等)違反などの疑いで横浜地検川崎支部に書類送検した。実態が労働者派遣だったため、2次下請(派遣先)に労働者を送り込んでいた電気設備工事業者(派遣元)も併せて同条違反で処分している。

労組

20万人以上組織へ――JEC連合の中期ビジョン

石油・化学・医薬品などの関係労組で構成するJEC連合(小柳正治会長)は7月17・18の両日、千葉県で開催した第7回定期大会で2011年度までの「中期ビジョン(案)」を提起した。10年後の日本が抱える課題を想定しつつ、当面3年分のアプローチを組織の10年後の姿も見据えながらまとめたもの。賃金や雇用面はもとより、グローバル化や地球温暖化にも対応する。20万人以上組織の実現が目標のひとつで、化学エネルギー産別の大結集も視野に入れている。

賃金

非正規男性の所定内・ピーク時55~59歳25万円

厚生労働省の雇用形態別賃金調査(平成19年賃金構造基本統計調査の細部集計)によると、一般労働者・非正社員・男性の所定内給与額のピークは55~59歳24.7万円だった。20~24歳18.3万円の1.35倍に過ぎず、正社員・男性のピークである50~54歳43.3万円の57%の水準にとどまっている。臨時労働者の職種別時間給は、男性では医師1万509円、販売店員949円、女性では看護師1,784円、ホームヘルパー1,211円、販売店員919円などとなっている。

追跡レポ

全社員参加で現場ごとに1カ月研修――鉄建建設のコンプライアンス教育

鉄建建設㈱(東京都千代田区、橋口誠之社長、従業員1,936人)では、全社員が、各支店・現場で一斉に取り組む「研修月間」の学習を通して、コンプライアンス(法令順守)意識の醸成と浸透を図っている。1カ月を1週間ずつ4つのステージに分け、「個人ワーク」「確認テスト」「ワークショップ」「個人・グループの成果・課題の総括」の各活動を展開。1人ひとりの意識・知識・行動の改善を果たすことで、会社全体のレベルアップにつなげている。

人事学望見

計画年休に頼るしかない消化率

厚生労働省の調査によると、平成18年の1年間に1人当たりの年次有給休暇取得率は46.8%に過ぎず、規模別にみてもワークライフバランス(仕事と家庭生活の調和)に熱心な大手企業でさえやっと過半数をクリアしている程度だ。そこで、行政が制度の導入を進めているのが計画年休。私傷病など不意の事故に備えて最低5日は自由使用とし、それを越える部分について、労使協定によって消化を高めようとするもの。大型夏休みに適用するケースが圧倒的に多く、帰省や海外旅行も可能となった。ただし、一斉付与の場合、年休が発生していない新入社員等の扱いが問題となる。行政指導では、事業主の責めによる休業として6割に賃金を最低でも保障すべきとしているが、労務管理上の配慮として、特別休暇を付与することがベターという考えが大勢を占めている。

実務相談

更新の有無も文書明示か

改正パート労働法で、労働条件の明示に関する規制が強化されたと聞きます。私が入手した労働条件通知書のサンプルでは、「更新の有無」に関する欄が設けられています。これも、法定の書面明示事項として追加されたのでしょうか。