労働新聞 8月2日 第2787号
ニュース
派遣先製造業へ個別指導――厚労省・安全衛生改善へ
厚生労働省は、派遣労働者を中心とする労働災害防止に向けた予算を前年度の約1.5倍に増額して対策の強化を図っている。安全衛生管理が遅れている派遣先事業場に対する個別指導を今年秋ごろから開始するほか、新たに陸上貨物運送事業や商業を対象とする安全衛生管理マニュアルを作成して全国で研修会を開催する。非正規労働者を含めた安全衛生管理のレベルアップを図るため、就業実態、経験年数、勤労感を踏まえた対策のあり方も検討する。
女性活躍推進へ公正な評価制度構築を――IT業界団体提言
IT業界で活躍する女性を増やすには、オープンで公正な評価制度の確立が必要――(社)情報サービス産業協会(浜口友一会長)は、「女性が活躍できる環境整備に向けた提言」と題する報告書をまとめた。企業に対し、職務の重要度や目標に対する成果、行動特性などを踏まえた評価制度を構築するとともに、評価に対する異議申立て制度を導入するよう提案している。女性就労者に占める管理職比率の数値目標として、業界全体で現在の4%から20%まで引き上げるとした。
大型スーパー 業務前後の雑用指示で紛争――大曲労基署
秋田・大曲労働基準監督署(町田良則署長)は、大手スーパーマーケットに入店しているテナント店舗を対象に全4回の労務管理講座をスタートさせた。名ばかり管理職や非正規労働者に関するトラブルを未然に防ぐのが目的。初回では、始業前・終業後に指示される雑用に賃金が支払われないなど、店舗でめだつ労働時間関係の問題を取り上げている。
労組
時給制組合員の1割でセクハラ被害――介護労組が初調査
日本介護クラフトユニオン(NCCU・河原四良会長)が3,000人の組合員を対象に行った調査で、セクハラ被害を受けた月給制組合員は7%、時給制組合員は10%おり、「利用者から」の被害が7~8割に達したことが分かった。組合員の就業実態を探る定例の調査だが、ハラスメントについて聞いたのは初めて。上司や同僚に相談したのはともに過半数に達したが、「相談しても解決しないと思った」などを理由に相談しなかった組合員も多い。上司からのパワハラは、月給制・時給制とも6割超が受けている。
賃金
期待上回る成果を直接還元――名古屋トヨペット
名古屋トヨペット(株)(愛知県名古屋市、小栗一朗社長)では、自動車販売などを行う営業職に対し、高い業績を上げた際には基本給の高さに関係なく報酬へ還元できる「ドロー業績手当」を採用している。営業活動で上げた利益によって業績給算定額を求め、これが基本給額を上回った場合には、その差額を業績手当として支払うもの。基本給額を保証しながら、期待を上回る成果を上げた者には柔軟に報いる仕組みだ。一方、基本給については生計費に配慮した功績給と職位別の範囲給である職務給で構成。ともに業績評価の結果により、昇給を行う。
追跡レポ
グループ統一のモノづくり推進――ブリヂストン・グローバル教育センター
(株)ブリヂストン(東京都中央区、荒川詔四社長、従業員・単体1万5,943人、連結13万7,135人)は、研修施設「グローバル・モノづくり教育センター(G-MEC)」を開設した。団塊世代の大量定年退社や、海外生産拠点数の急拡大などの現場の課題に対応するため、同研修施設を活用しグループで統一したモノづくり・人づくりをめざす。現場の管理監督者育成や技能伝承を進める「製造系コース」を中心に、標準化したプログラムをもとに、現場経験豊富な講師が熱血指導に当たる。海外拠点の現地インストラクターを育成し自前教育につなげる流れもできつつある。
人事学望見
初任給見込額には厳しい規制が
翌年3月卒業見込みの学生について、募集する際、労働条件を提示しようにもまだ確定していないことが多い。このため、労働条件で最も重要視されている初任給についても、見込額を提示し、4月入社時に確定額を示すことは許されている。ただし、採用したいがためにゲタを履かせることは許されず、当年度の確定初任給額など社会通念上、許される範囲のものでなければならない。ハローワークに提出する求人票と同じく、求人誌にも労働条件は分かりやすく明示するよう職業安定法で定めており、違反すると罰金の対象となる。民間の(財)全国求人誌協会では、求職者に適正な情報を提供することを目的とした求人広告倫理綱領を定め、求職者から虚偽の表示がしてあるという通報があり、それが事実であった場合には求人広告をストップする、としている。
実務相談
労働協約で割増率規定?
当社では、特別条項付36協定を見直し、月45時間を超える時間外割増率を30%に引き上げました。割増率を引き上げた場合、就業規則に記載するよう指導が行われています。当社は組合と労働協約を結び、就業規則には「協定で定めるとおり」と記載していますが、問題があるでしょうか。


