労働新聞 7月25日 第2834号
ニュース
喫煙室設置で上限200万円――厚労省・空間分煙に助成
厚生労働省は、受動喫煙防止対策助成金を今年10月1日に創設することを決めた。平成22年12月の労働政策審議会の建議において、事務所、工場、飲食店、ホテルなどでの「全面禁煙または空間分煙」を事業者の義務とすることが適当と提言していたため、とくに対策の実施が難しいとみられるサービス業を対象に喫煙室設置に要する費用の一部、200万円を限度に助成金を支給するとした。
中小の海外展開へ大手OBを紹介――経産省が支援大綱
経済産業省は、中小企業の海外進出を後押しするための今後の具体的取組みを示した「中小企業海外展開支援大綱」を決定した。必要な情報の提供やマーケティング支援、人材の育成・確保対策など5分野を支援の柱に掲げている。即戦力人材の確保をめざし、海外ビジネス経験が豊富な企業OBを中小企業に引き合わせる取組みを開始するとした。企業への情報提供では、25年度末までに、海外展開ノウハウなどに関するセミナーを2,500回開催するほか、1万5,000社を目標に個別相談に応じる。
中小警備業でトラブル増――東京多摩地区
東京の八王子、立川、青梅、三鷹、町田の5労働基準監督署は今年度、管内の中小警備業者に対して集団指導を行う方針である。他業種と比べて相談・申告がめだつためで、昨年度の大手警備業者に対する集団指導に引き続き一般労働条件の改善を促す。集団指導に先立ってまとめた自主点検結果では、36協定や就業規則の届出、休業手当や深夜労働に対する割増賃金の支払いなどで問題点が浮き彫りになっている。
労組
二重契約は違反と賃金支払い求め提訴――東京東部労組・東陽ガス支部
全国一般・東京東部労組(菅野在執行委員長)が支援する東洋ガス(株)(本社・埼玉県)の従業員22人は7月12日、雇用契約上の名目賃金が併行締結している業務委託契約上の経費などと相殺され支払われないとして、二重契約の無効(公序良俗違反)とともに、未払い賃金総額約9,300万円の支払いを求め、会社を東京地裁に提訴した。LPガスの配送・点検にかかる業務委託契約上、車両リース代などの経費は受託側負担。配送歩合給が基準に達しない場合の「差額」は受託側労働者が借金の形で負っている。
賃金
事務職種活用へ複線型導入――ニチレイロジグループ
ニチレイロジグループ((株)ニチレイロジグループ本社:東京都中央区、村井利彰社長)は、契約社員や派遣などが混在していた事務職種の一体感醸成を図るため、昨年4月に複線型の新人事制度を導入した。対象者を一般職コースに統合し、物流センターの事務部門を担う事業の特性に適した制度へ改定したもの。一律の昇給ピッチで定期昇給を実施する基本給を中心に、習熟度に応じて区分手当を支給する賃金体系を整備した。評価ポイントの累積によって区分を引き上げ、手当を増額していく。評価制度についても総合職とは別の仕組みとし、意欲態度や能力向上も対象とする人事考課制度を整備している。
追跡レポ
いつでも実作業で技術伝承――JR東日本・技術訓練センター
JR東日本(東京都渋谷区、清野智社長、社員数6万190人)はこのほど、東京貨物ターミナル(品川区)構内に技術訓練センター(愛称“ななかまど”)をオープンした。休止線路部分を活用して訓練設備を新設、既設の架線訓練設備と接続し全長約2㎞の総合訓練設備が誕生。ベテランの技術・技能の伝承に向け、実際の設備でいつでも学べるようにするため全104カ所に技能教習所を整備する計画の一環だ。ほぼすべての技術系部門が合同で訓練できる初の施設として同社の技術職社員のほか、パートナー会社社員の訓練、新入社員研修にも活用する。
人事学望見
パートタイマーと育児休業制度
パートについては、多くが有期労働契約であるため、育児・介護休業制度の適用はない、と誤解している事業主が多い。しかし、平成17年4月の育・介法改正によって、①雇用期間が継続して1年以上ある者②養育する子が1歳に到達する日を超えて引き続き雇用されることが見込まれる者については、当該労働者が育児休業を請求した場合には与えることが義務付けられることになった。育休期間中は、無給となるが、育児休業給付金の支給および社会保険料の免除がある。ただし、社会・労働保険の被保険者であることが第一の要件。第二の要件は、育児休業給付金の受給に際しては、雇用保険の被保険者として2年以上働いていて、うち賃金支払い基礎日数が11日以上ある月が12カ月以上でなければならない。これを満たせば正社員と同じ給付内容となる。
実務相談
36協定 1年通して特別条項?
一部の工場で節電対策を強化する関係で、当事業場を含む他の工場で、稼働時間が増えるおそれがあります。時間外・休日労働(36)協定の「特別条項発動」の考え方で、確認したいことがあります。1班の人員を2チームに分け、各チーム年6回、特別条項を適用する形で勤務予定を組みます。班全体としては、1年を通して限度時間を超える労働が発生する形となっても、問題ないのでしょうか。


