労働新聞 7月20日 第2737号
ニュース
情報通信分野を強化――厚労省・職業紹介
厚生労働省は今年度、情報通信分野、福祉人材分野、非正規労働者のハローワークにおける職業紹介機能を大幅に強化する。40万~50万人の雇用拡大をめざしている情報通信分野においては、拠点となるハローワークに情報サービス産業に精通したアドバイザーを計58人配置し、ミスマッチ解消に力を入れる。非正規労働者へ重点的な職業紹介を行う非正規労働者就労支援センターについては、一気に14カ所増設する。求人開拓推進員も今年度当初の7倍強となる1,400人に増員する。
ソクハイに団交応諾命令――都労委
東京都労働委員会(永井紀昭会長)は、バイク便大手の(株)ソクハイが、請負配送員の労働組合との団体交渉に誠実に応じなかったのは不当労働行為に当たるとして、改めて団交に応じるよう命令した。配送員は同社の厳格な管理の下で業務遂行上の指揮命令を受けていたほか、遅刻時に減給されるなど報酬も労務提供の対価としての要素が強いことから、労組法上の労働者と判断している。
研究開発・ソフトウエア 80事業場に立入監督
――川崎南・北労基署が方針
神奈川県川崎市と横浜市の一部を管轄する川崎南労働基準監督署(金盛政幸署長)と川崎北労働基準監督署(亀田知恵子署長)は、研究開発・ソフトウエア業に対する監督指導を強化している。過重労働による健康障害がめだつためで、長時間労働の削減とともに医師面接など衛生管理体制の整備を促進する狙いである。今年度合わせて約80事業場に立ち入るほか、同業界と合わせて長時間労働が懸念される事業場へ集団指導も行う。
労組
“合理的配慮”は労働者に請求権――連合が障害差別禁止法案
連合は、雇用における障害差別禁止法(仮称)案を策定した。雇用の全ステージで障害を理由とした差別の禁止を実現するため、労働組合の立場で初めて提起した。一定の条件が整えば募集・採用への参加や職務遂行が可能になるとして国連の関連条約に規定された「合理的配慮措置」は、その提供を労働者が事業主に請求でき、具体例は指針で示すとしている。過去の障害を理由とした差別的取り扱いも禁じた同法案には、訴訟が起きた際、差別的取扱いに関する労働者の立証責任を軽減する規定も置いた。
賃金
自己評価表で派遣社員の成長度把握――(株)コスモウインズ
技術者派遣を展開する(株)コスモウインズ(愛知県名古屋市、小代力社長)は、派遣社員を含むすべての社員に同一の人事制度を適用し、目標管理制度による評価を実施している。中間評価を行う年末と3月末の年2回、自己評価表の提出を義務付けることで、通常は把握しにくい派遣社員の仕事ぶりや担当業務における成長度を確認。中間評価の結果については、派遣先との契約更新や派遣料金引上げ交渉にも活用している。全社員の面談実施を徹底するため、被評価者から実施希望日を申請してもらうなどの工夫も採り入れている。
追跡レポ
看護師に短日・短時間勤務制度――聖隷福祉事業団・聖隷三方原病院
社会福祉法人聖隷福祉事業団(本部・静岡県浜松市、山本敏博理事長、職員数9,719人<うち正職員6,625人>)では4月から、交代制勤務で働く看護師などを対象に「短日・短時間勤務制度」を試験的に導入した。小学校就学前の子を養育する女性正職員に、週3日または4日の短日勤務、1日6時間または4時間半の短時間勤務を認めている。同事業団内で、制度利用者がすでに11人に達した聖隷三方原病院(静岡県浜松市、荻野和功病院長、常勤職員1,542人<うち看護職730人>)の事例を紹介する。管理職の理解徹底と職場ごとの協力態勢の確立が成功のカギを握っていた。
人事学望見
厚生労働省が熱中症で新基準
熱中症は、毎年20人程度の死亡者を発生させる夏場の典型的な労働災害である。ところが、十分な対策を講じれば、死亡ゼロも可能という災害であるにもかかわらず、毎年、悲惨な事故を繰り返してきた。厚生労働省では、今年からWBGT値(暑さ指数)を基準とする新たな対応策を示し、よりきめ細かい対策を講じるよう企業に求めている。基準となる暑さ指数は、毎日、環境省の「熱中症予防情報サイト」で検索できるから、これを利用すると便利。対応策で一番大切なのは、担当部署による毎日の巡回指導だ。水や塩分は定期的に摂取しているか、氷や冷たいおしぼりは用意されているか、休憩場所の適切な確保ができているか、など現場で見逃しがちな留意点をこまめに確認することが求められている。
実務相談
自動更新でも雇止め可能?
半年契約のパートを雇用している会社ですが、「契約期間の満了する日の30日前までに予告」しなければ自動更新する旨を定めた場合、「期間の定めのない労働契約」と同様にみなされるのでしょうか。契約更新の都度、労働条件通知書を交付すれば、会社都合の雇止も可能でしょうか。


