労働新聞 6月16日 第2685号
ニュース
障害者雇用へ「合理的配慮」義務――厚生労働省
障害者への「合理的配慮」を義務化へ――厚生労働省は、国連総会で採択された障害者権利条約の早期批准をめざし、障害者雇用促進法の再改正を検討している。わが国としては新しい概念となる企業側の「合理的配慮」義務をどのような形で具体化していくかが大きな課題だ。障害者が健常者と平等になるよう、施設の改善、配置転換、介助者の配置、短時間勤務への変更など、必要な改善を求めるものである。
派遣元・請負739事業所に是正指導――東京労働局
東京労働局(村木太郎局長)は、平成19年度に労働者派遣元・先と、業務請負事業者・発注者に実施した指導監督結果をまとめた。労働者派遣法などの違反率は前年度を下回る52.9%で、派遣契約書の未締結・不備などが発覚した739事業所に是正指導を行った。業務請負関係も、多重派遣や偽装請負などによる是正指導が4割となり、前年度の8割から大幅に改善している。
大型商業施設点検結果 正社員のみ検診実施――立川労基署
東京・立川労働基準監督署(黒須悟署長)は、大型商業施設内店舗の自主点検結果をまとめた。2割の店舗で割増賃金が不足していたほか、正社員限定の基準などを作って健康診断を実施している店舗が6割に及んでいることが分かった。年次有給休暇や労働条件通知でも問題が多く、とくに非正規労働者の労務管理を適正化するよう各店舗の責任者へ集団指導を実施している。
労組
神奈川県の禁煙条例案に異議――ホテル労組など
神奈川県が今年度中の成立をめざして検討を進めている公共的施設における禁煙条例に対し、同県が規制対象として提案した施設を抱える連合構成産別が異議を唱えている。ホテルや旅館、飲食店を含めた民間施設の室内での喫煙を一切禁じようとするもので、「受忍限度を超えている」(サービス連合)という。しかし、健康確保が目的なだけに賛否両論が並立し、「悩ましい問題」であることは確か。真っ向から批判できない苛立ちが垣間見える。
賃金
3階層5等級でパート活用――コープネット
1都7県の生協で構成するコープネット事業連合(埼玉県さいたま市、赤松光理事長)は、3階層5等級からなるパート人事制度を採用し、小型店の店長に登用するなど戦力化を推進している。定型業務に従事する一般層に2等級、管理監督層に3等級を設けたもので、技能の習熟度や業績評価に基づいて昇級・昇格を行う。賃金は一律時給制とし、全パート共通の基本時給を設定したうえで、習熟によって昇給する職種技能時給、等級別定額の役割時給などを組み合わせている。管理監督層には5段階洗替え型の賞与や退職金も支給しており、職種・職位の違いに応じた処遇を実現している。
追跡レポ
19年連続で年休取得100%――六花亭製菓
年休取得率が全国平均を下回る北海道にあって、六花亭製菓㈱(北海道帯広市、小田豊社長、従業員1,388人)では、平成元年度から19年連続で有給休暇取得率100%を達成している。個別の長期連続休暇と毎月の取得予定日数を落とし込む2本立ての計画を立て、完全実施まで細かくフォロー。トップダウンにより強行スタートしたが、効率的に仕事をする習慣が次第に身に付き、休みを活用して得た心と体の充実が、仕事の成果につながっている。
人事学望見
名ばかり管理職で新展開
今年1月に東京地裁で判決の出た日本マクドナルドの「名ばかり管理職」問題について、同社は8月から時間外割増賃金の対象とする、と記者発表した。新体系は職務給を廃止して、それを原資に残業代を払うというもの。月100時間に達することもあったという前記裁判事案の残業代には到底足らない額と思われる。なお、同社は裁判については控訴を継続していくとしており、違法性については認めていない。外食産業など多店舗展開を行っている産業では、職制のイスは少なく社内体制を今後同維持していくかが注目される。
実務相談
作業中断させ休憩処理できるか
当社では、コンピュータ作業に従事している社員に対し、「連続作業はなるべく避けるよう」注意を促しています。担当部長から、「時間を決めて作業を中断させ、休憩時間として処理したらどうか」というアイデアが出されました。その分、昼休みを短くする予定ですが、法律的に認められるのでしょうか。


