労働新聞 6月8日 第2732号
ニュース
経済危機でも求人衰えず――平成22年大卒初任給調査・本紙集計
世界的な経済危機の下、企業の求人意欲がそれほど衰えていないことが本紙求人初任給調査の結果で明らかになった。本紙調査に協力した大学の就職担当者は、「前年に比べ求人の量や早さに変化はない」としている。金額をみると、営業系が業種全体の平均で21.0万円となり約6,000円前年を割り込んだものの、そのうちの金融・保険業については1万円以上増加している。技術系は20.7万円でほぼ横ばい。全体平均で20.6万円となり2,000円程度下がった総合職だが、8業種中の5業種で前年を上回っている。
正社員転換制で人材確保へ――フード協会が手引書
(社)日本フードサービス協会(田沼千秋会長)は、深刻化する人材不足の解消に向けて、パートなどの正社員登用制度の効果的な運用方法を示した手引書「外食産業を支える人材確保のヒント」を作成した。正社員採用の対象を、新卒・中途者中心からパート・アルバイト中心に切り替えて、採用コストを削減させた大手チェーン店などを中心に紹介。すでに企業文化を理解した人材が対象となるため、入社後研修も効率化できるとした。
タクシー会社 36協定違反を隠ぺい――徳島労基署
徳島労働基準監督署(本多耕造署長)は、労働基準監督官に対し虚偽の陳述を行い、改ざん書類を提出したとしてタクシー会社と共犯者の社長ら2人を労働基準法第101条(労働基準監督官の権限)違反などの疑いで徳島地検に書類送検した。同社は運転者に36協定を超える時間外労働に従事させていたが、同協定の範囲内に収まるように改ざんした賃金台帳を提出した。定期監督の際には「運転日報はない」などと虚偽の受け応えをした。
労組
平成22年大卒初任給調査結果
来春卒業見込み者を対象に企業が大学へ提出した求人票をもとに本紙が集計した企業別の初任給額一覧。
賃金
準社員区分設け戦力化狙う――コーセル(株)のパート管理
コーセル(株)(富山県富山市、牧野利道社長)は、パートタイム労働者の戦力化促進に向けて、正社員に準じた処遇・評価制度を運用している。一般パート層の上位にスタッフクルーという資格を設けているもので、年2回、目標管理制度の手法を活用した実績・行動評価を実施し、結果を昇給・賞与に反映していく。すべてのパートを対象にした退職金制度も整備しており、前払い方式を選択した者には、一定額を時間給に上乗せする。正社員層への昇格要件を明文化することで、キャリアアップの機会も確保している。
追跡レポ
家庭生活での危険予知・回避へ研修――ジョンソンコントロールズ
ジョンソンコントロールズ(株)(東京都渋谷区、マーク・カトラー社長)は、日常の安全意識向上に向けた新たな研修プログラム「セーフスタート」を展開中だ。職場・作業現場などの事故に限らず、家庭内や自動車運転中など、就業時間外のリスク対策も対象としているのがポイント。体験談を話し合うグループミーティングなども盛り込み、あらゆる場面において、ミスやケガ、ヒューマンエラーを防ぎ、安全行動につなげる知識・スキルを全社員が身に付ける。
人事学望見
6月は外国人労働者問題啓発月間
派遣切りや契約期間中の中途解除問題は相変わらず続出状態が続いている。その被害者に多くの外国人労働者が含まれており、厚生労働省では6月を「外国人労働者問題啓発月間」として、使用者の意識改革を図っている。外国人を雇用する場合には、その報告を所轄のハローワークにしなければならない。雇用保険の被保険者の場合は、取得届の備考欄に氏名、在留資格、在留期限、国籍などを記載することによって、届出とみなされる。アルバイトなどの適用除外者についても、届け出ることが義務付けられており、雇入れ、離職場合ともに翌月末日までが提出期限となっている。雇用対策法では、外国人雇用の届出をしなかった使用者に対しては、指導・勧告のほか30万円以下の罰金を科している。
実務相談
時間外労働のカウント方法は?
新入社員に土曜出勤(8時間)を命じたところ、時間外労働のカウントで質問を受けました。前日の金曜日にも3時間の時間外労働をさせているため、「週40時間を超えた11時間と、1日8時間を超えた3時間の合計14時間が時間外になるはず」と主張するのですが、どう説明したらよいのでしょうか。


