労働新聞 6月1日 第2731号
ニュース
留学生の幹部登用を――厚労省が「30万人計画」
厚生労働省は、外国人留学生の国内就職市場の拡大・環境整備事業に乗り出した。企業に対し留学生採用の意義を積極的にアピールするほか、採用枠の拡大や幹部登用に向けた労務管理のあり方を指導する。学生職業センターの機能充実により、留学生採用に前向きな企業の求人開拓や、マッチングの強化にも力を入れる。政府方針となっている「留学生30万人計画」の実現をめざす。
中小にもダイバーシティー管理を――日商提言
日本商工会議所(岡村正会頭)は、中小企業の人材育成のあり方に関する報告書をまとめた。労働力人口が減少するなか、非正規社員や子育て後の女性、高齢者など多様な人材を活用するためのダイバーシティー管理が求められると指摘した。例えば、仕事の成果を公正に評価して処遇に反映する仕組みが不可欠であるとして、特別手当を支給する表彰制度の導入を提案。一方、月例給与に大きな格差をつけるのは好ましくないとした。
美容院 7割が労働条件明示怠る――東京・江戸川労基署
東京・江戸川労働基準監督署(駒場修一署長)は、大手チェーン店舗を含む管内美容院126事業場を対象にした自主点検の分析結果をまとめた。7割の事業場で労働条件明示を怠っていたほか、1日・1週の所定労働時間が法定労働時間を超えてしまっている事業場も少なくない。年次有給休暇では6割が法定要件を満たしておらず、付与日数・残日数の管理がずさんであることが明らかになっている。
労組
残業月100時間以上で3割――日建協が時短調査
ゼネコンのホワイトカラー職員で構成する日本建設産業職員労働組合協議会(日建協・青本健吾議長)が組合員を対象に毎年行っている調査の最新版で、「所定外労働時間の多寡」と「仕事と生活の充実」との間に密接な関係のあることが分かった。仕事も生活も充実している組合員は、月の所定外労働が45時間未満の場合で56%に達する半面、同100時間以上では31%とその差が大きく開いている。とくに生活の充実度をみた場合、後者は前者より30ポイントも下回っている実態も明らかになった。
賃金
課長相当の所定内賃金42.4万円に――08年度能力・仕事別賃金調査
日本生産性本部の2008年度「能力・仕事別賃金調査」によると、能力等級別の所定内賃金は、大卒初任格付け(3等級)20.5万円、一般職最上位(7等級)34.0万円、課長相当(8等級)42.4万円、部長相当(10等級)55.9万円などとなった。正社員1,000人以上規模と100人未満の規模間格差をみると、3等級では1.9万円と小さいが、8等級では12.2万円、10等級では18.0万円に及ぶ。一方、職種別賃金は小規模店長39.0万円、システムエンジニア32.0万円、事務職26.3万円などとなっている。
追跡レポ
ISO認証作業通じ能力アップ――シーツービーテック
人材サービス業のシーツービーテック㈱(徳島県徳島市南昭和町、安宅祥郎社長、社員30人、請負契約130人、その他一般派遣登録あり、(社)日本生産技能労務協会会員)は3月、製造請負部門において、品質マネジメントシステムの審査登録制度であるISO9001の認証を取得した。小規模請負業では先進的な取組みで、継続的な品質管理体制を構築し、他社との差別化を図る狙いだ。認証作業を進めるなかで、評価・処遇制度も再整備し、請負社員のやる気向上と能力アップにつなげた。
人事学望見
合点がいかない休憩時間
労働基準法第34条には、休憩時間の付与について規定されている。6時間未満ならゼロ、6時間を超え8時間未満が45分、8時間を超えると1時間となっているが、ここまでは誰しも理解できる。所定就業時間が7時間45分の企業では、労働時間の途中に45分の休憩時間を付与すれば足りるが、かりに1時間残業して、総実労働時間が8時間を超えると、15分間の休憩をプラスして計1時間の休憩としなければならない。この追加された15分の休憩はやはり労働時間の途中に与えなければならないから、かりに終業時間が午後5時45分の企業では、15分の休憩を加えると、帰社時刻は午後7時ということになってしまうわけだ。それなら、休憩時間を残業の最後の回し、午後6時45分の終業とする方が合理的という声がある。しかし、残業がたまたま1時間と短かったから、そういう考えが浮かぶ。なお、以降何時間残業が続いても、総計8時間の休憩を与えていれば法違反とはならない。
実務相談
残業ないが総枠超えると割増か
1カ月単位変形労働時間制を導入した事業場ですが、6月(暦月)の取扱いで疑問があります。カレンダーどおりに出勤させると公休日は8日で、所定労働時間が1カ月の総枠を超えてしまいます。この場合、時間外割増の支払が必要と聞きましたが、本当なのでしょうか。


