労働新聞 5月26日 第2682号
ニュース
労働者「融通」は8人止まり――建設業界に浸透せず
厚生労働省が、平成17年にスタートさせた建設労働者の“送出制度”の利用が低迷している。送出に必要となる実施計画の認定を受けた業界団体は、これまでに3団体に留まり、実際に適用対象となった建設労働者もわずか8人となっている。一般労働者派遣事業より厳しい条件設定がネックとなっているが、建設現場での違法派遣が社会問題化しているため、利用拡大に向けた規制緩和は困難な状況という。
半数で月100時間超の時間外――東京労働局調査
1カ月100時間超の時間外・休日労働を行わせている企業が半数近くに上ることが、東京労働局(村木太郎局長)のアンケート調査で分かった。脳・心臓疾患の発症を懸念する企業割合も以前に比べ上昇し、全体の5割を超えている。同労働局では、労基署窓口における時間外・休日協定(36協定)届出時の指導を徹底するほか、特別条項付協定を提出した企業には自主点検を行わせるなど、長時間労働抑制対策を強化する意向だ。
コンビニ 本部に店舗指導強化求める――品川労基署自主点検
東京・品川労働基準監督署(児玉裕署長)は、コンビニエンスストアに対する自主点検結果をまとめた。36協定の未締結・未届けが4割に上ったほか、休日労働の割増賃金で2割が不足・未払いだった。問題の店舗を多く抱えるフランチャイズ本部へは、各事業場の法令順守を徹底させるよう指導する方針である。今後、自主点検表を送付した事業場に集団指導を実施するとともに、これに応じない事業場には個別監督で対応する。
労組
1人530円の賃金引上げを――国立印刷局・造幣局労使に中労委
中央労働委員会に設置していた2つの調停委員会は5月14日、独立行政法人国立印刷局と同造幣局における平成20年度新賃金紛争で、いずれも1人当たり530円の原資を投入して基準内賃金を引上げるよう勧告した。同争議に対する調整手続は5年ぶり。両労組とも「法的拘束力のない調停案だが、団体交渉に基づく賃金決定が独立行政法人化後初めて促された点で意義深い」としている。両当局の意向も、調停案受諾の方向で調整が進んでいる。
賃金
課長相当で43.1万円に――能力・仕事別賃金調査
社会経済生産性本部の「2007年度能力・仕事別賃金調査」によると、能力等級別の所定内賃金は大卒初任格付(3等級)20.4万円、一般職最上位(7等級34.5万円、課長相当(8等級)43.1万円、部長相当(10等級)56.0万円などとなった。1,000人以上規模と100人未満との規模間格差をみると、3等級では1.6万円にとどまるが、8等級で14.2万円、10等級では19.3万円に及んでいる。職種別賃金では、小規模店長40.5万円、システムエンジニア32.5万円、事務職27.0万円などとなった。
追跡レポ
42項目の取組み徹底へ――NEC・オフィスの省エネ対策
日本電気㈱(NEC=東京都港区、矢野薫社長、従業員・単独2万2,698人、転結15万4,786人)では、工場に比べ、遅れていたオフィスビルでの省エネ対策に本腰を入れている。空調・照明・給湯機器の設定変更など42の実施項目を完全実施する。当面35カ所で導入し、効果の上がらないオフィスには改善指導を行う。継続的な日常の取組みと並行させ、国内オフィスのCO2排出量を2010年度までに07年度比で最大14%削減するのが目標だ。
人事学望見
二次健康診断への費用援助
労働安全衛生法では、労働者の健康保持のため定期健診や特殊健診を使用者に義務付けている。その費用については「法で義務付けている以上、当然に使用者負担となる」としているが、異常所見が出た二次健診の費用については明言がない。これは、異常所見という事実により、健診から離れ「病気である」とされ、健康保険の適用を受けることができるわけだ。ただし、例外がある①血圧②血中脂質③血糖④肥満度のいずれも異常値がみられた場合に限っては、労災保険から費用が助成される。前記4項目は死の四重奏ともいわれ、偏った生活習慣に起因することが多く、結果的に脳血管疾患や心疾患を発症して、過労死に至る危険性が高い。となると、多大保険負担となるため、予めリスクを回避するために設けられた施策である。
実務相談
正社員と同じ人材活用とは?
パート労働法では、職務の内容・人材活用の仕組み・契約期間に着目してパートを分類しています。このうち、「人材活用の仕組み」のイメージがよく分かりません。パートと正社員で、将来的な進路がどの程度違っていれば、活用の仕組みが同じでないと判断されるのでしょうか。


